養生のFAQ
養生|よくあるご質問
このカテゴリの質問一覧から選んでください。
- 口が渇く場合は水をたくさん飲んでいいか?
- 皮膚がかゆいときはどうしたらよいか?
- 喉のイガイガや肩こりをとる方法は?
- 不安や焦燥感が出る。
- 出産後は目が疲れるのか?
- 漢方で妊娠しやすい身体にしたい。
- 妊娠しやすい身体にする養生方法は?
- 耳鳴りの養生方法は?
- 片頭痛の養生方法は?
- 足のほてりの養生方法は?
- めまいに効果的な運動は?
- 眠れないがどうしたらよいか?
- ウォーキングは体に良いか?
- 腹式呼吸の効果と方法は?
- コーヒーやお茶、紅茶の効果は?
- ビールを控えれば尿酸値は減るか?
- 身体が痛いときの寝かたは?
- イライラした時は?
- 眠れないときは?
- 更年期障害に有効な養生は?
- 一日に飲む適切な水分量はどのくらい?
- 体重が減っています。体重を増やす方法は?
- 自律神経の失調とは?
- 自律神経を整える方法は?
- アルコールは東洋医学的にどうなのか?
- たばこは東洋医学的にどうなのか?
- 神経痛の時の入浴は?
- 過呼吸や呼吸が止まったときは?
- 腹式呼吸でなくて深呼吸でもいいか?
- 夜遅い食事はやめるべきか?
- お勧めのストレッチを教えてほしい。
- リンパマッサージのやり方は?
- 腹部のリンパマッサージは有効か?
- 休日の過ごし方は?
- お灸の効果を教えてほしい。
- お灸をした後の注意点は?
- 椎間板ヘルニアの手術をしないで治したい。
- 養生とは何か。
口が渇く場合は水をたくさん飲んでいいか?
湿熱タイプの方は、水分の取り過ぎはよくありません。口の渇きは、体内の余分な水分が排出されれば改善します。「類は友を呼ぶ」現象で、余分な水分がもっと水を要求して来るのです。この誘惑には負けないでください。
陰虚タイプの方や高齢者は、一度に多く飲まずに少しずつ回数を分けて飲んでください。夜間排尿が多い場合は、日中に水分を摂取して、日没後は控えめにしてください。
by堀口和彦(薬剤師)
皮膚がかゆいときはどうしたらよいか?
皮膚が痒いときは、掻かずに冷たいタオルや保冷剤などを使って冷やしてください。かなり痒みが止まります。
by堀口和彦(薬剤師)
喉のイガイガや肩こりをとる方法は?
喉のイガイガや肩こりは、緊張感からくるリンパ通路の阻害が影響しています。入浴時に鎖骨付近からのど首まで、マッサージしてみてください。のどの緊張が取れて、リンパ液の流れが改善されると喉のイガイガも改善してきます。
by堀口和彦(薬剤師)
不安や焦燥感が出る。
不安や焦燥感は、自分を守るために生じる自然現象です。人間も動物です。人間も古来より、動物のように外敵に襲われることが長い歴史の中で経験しています。
予期的な不安や焦燥感は、外敵からいち早く自分を守るために、自分に知らせる信号です。動物は、こんな時は一目散に逃げるのですが、人間はそれができません。むしろアドレナリンなどの神経伝達物質やホルモンが分泌され、身体能力をフル稼働して逃走できるようにスタンバイしてしまうのです。これが、動悸や過呼吸、パニックなどの症状を発す原因です。
不安や焦燥感が出たときは、腹式呼吸を実践してください。毎日継続すると必ず変化があります。
by堀口和彦(薬剤師)
出産後は目が疲れるのか?
産前産後でホルモンが劇的に変動します。その際、眼の奥にある脳下垂体が非常に忙しく働き、それに隣接する視床下部も連動して働きが乱れます。この視床下部に自律神経の中枢があります。つまり産後は、ホルモンと自律神経の働きが大きく揺さぶられて変動するのです。
by堀口和彦(薬剤師)
漢方で妊娠しやすい身体にしたい。
血瘀タイプの方は、漢方薬で解毒代謝を高めて、子宮卵巣のある骨盤内をお掃除して子宮内をきれいにします。そうなると受精卵が着床して、胎児の育ちやすい環境になります。
血虚タイプの方は、漢方薬で血を補い、子宮卵巣の働きを高めて生理を順調にすることで妊娠しやすい身体にします。
by堀口和彦(薬剤師)
妊娠しやすい身体にする養生方法は?
食事はなるべく粗食にするのがよいと思います。飽食は不妊傾向となります。満腹よりやや飢餓状態の方が妊娠しやすい傾向あります。
なお、便秘は骨盤内の瘀血を作る原因となります。運動(特に股関節の屈伸)で、大腸を刺激してスムーズな排便を目指しましょう。
by堀口和彦(薬剤師)
耳鳴りの養生方法は?
耳の下から首筋を、入浴時などによくマッサージしてください。首筋が柔らかくなると、リンパ液と血液の流通が良くなり、耳の状態が良くなります。
by堀口和彦(薬剤師)
片頭痛の養生方法は?
頭部の炎症を鎮めるために、順調な排便によるのぼせの改善が必要です。頭部の炎症とリンパ液の流通を改善するためにも重要です。
片頭痛は、側頭動脈が拡張して、神経を圧迫することによって発症します。この時、首筋や側頭部の筋緊張が強いと痛みが悪化します。筋緊張をストレッチなどでほぐし、片頭痛部位を適度に冷やして、血管を引きしめてください。ただ、あまり冷やし過ぎると、筋緊張がほぐれないので注意してください。
なお、片頭痛は休日の前夜など、ほっとして気を抜いた時に発症しやすいので、徐々に気を抜くようにしてください。
by堀口和彦(薬剤師)
足のほてりの養生方法は?
夜間睡眠時は、足がほてると思いますが、あまり冷やさないようにしてください。血行が悪くなり、起床時の痛みを憎悪させます。足のほてりは、静脈血の流れが悪く、その日の疲労物質が停滞し、それが炎症を起こしてほてるのです。
就寝前に足の裏をマッサージして、膝や股関節のストレッチをしてください。静脈血の流れを促進させることが必要です。
by堀口和彦(薬剤師)
めまいに効果的な運動は?
めまいのリハビリ体操は、エプリー法がお勧めです。このページは参考なります。
内耳の耳石の破片を、一箇所に集め元の塊に戻すことが、このリハビリ体操の目的です。さらに、鏡を見ながら、歩行や起居動作を繰り返し行い、自分の身体の動きと、平衡感覚を調整し慣らしていくことも、めまいや揺れ感に対するリハビリに有効です。
リハビリは、数か月継続して実施し効果が現れますので、無理せずに根気よく続けてください。
by堀口和彦(薬剤師)
眠れないがどうしたらよいか?
疲れを取るために睡眠は不可欠ですが、心身ともに疲れ眠れない時は、まず身体から休めることを考えください。睡眠は、眠ろうと思えば思うほど眠れないものです。身体を横にして、筋肉と心臓、骨格などを重力から開放して、身体を休めてあげることが大切です。脳を休めることも重要ですが、まずは身体を休めることに集中してください。
6~8時間身体を横にして休めば、たとえ脳が睡眠していなくても十分に元気になれます。安心して身体を休めてください。
by堀口和彦(薬剤師)
ウォーキングは体に良いか?
ウォーキングは、たいへん良いです。新陳代謝を内と外の双方から、活性化できます。睡眠にやや問題がある方は、特にお勧めです。
時間のないときはや日中歩けない時は、朝陽を浴びて5分間歩いてみましょう。それだけでも十分効果があります。
by堀口和彦(薬剤師)
腹式呼吸の効果と方法は?
腹式呼吸は、継続すれば、自律神経の働きが調和して、緊張しにくい身体になります。
自律神経は、本来自分の意思とは無関係に活動するように出来てきます。何かに夢中でも心臓が止まらないは、自律神経が働いているからです。ところが、自律神経の働きが乱れると、自分の意思で調整するのが難しいのです。
そこで、ゆっくりと大きくする腹式呼吸は、唯一自分の意思で自律神経に働きかける方法です。朝起床前と夜就寝前に、仰向けで鼻から息を吸い、一度お腹に息を溜め、ゆっくりと口から吐いてください。これを10回繰り返してください。
by堀口和彦(薬剤師)
コーヒーやお茶、紅茶の効果は?
コーヒーやカカオなどの豆(木の実)は、気をのぼせさせる作用(覚醒興奮)や、粘膜を充血させる作用があります。
一方、葉っぱ系の飲み物(お茶や紅茶など)は、鎮静や炎症を鎮める作用があります。ご自身の体質や体調に合わせてお選びください。
by堀口和彦(薬剤師)
ビールを控えれば尿酸値は減るか?
尿酸値が高いといわれるビールの量を控えても、過度の運動や肉体労働によって尿酸値は高められてしまいます。
尿酸は、プリン体の多く含む食事の影響もありますが、むしろ筋肉や肝臓など内臓組織の損傷から排出する尿酸の方が多いといわれています。尿酸は、小便と大便からしか排泄されません。発汗の多い季節は、痛風発作が出やすいときです。汗が多くなり、小便が減り、血中尿酸値は上がるからです。
by堀口和彦(薬剤師)
身体が痛いときの寝かたは?
夜寝るときは、痛い方の右側を上にして横になり、膝を曲げて、身体をやや丸めるようにしてください。この姿勢が坐骨神経を弛ませる状態です。仰向けで足をまっすぐに膝を伸ばし状態は、逆に坐骨神経をピンと引っ張る状態になり緊張させます。
神経線維は、引っ張られて緊張した状態になると、痛みが必ず強くなります。ご注意ください。また下肢を冷やすことも、痛みを悪化させますでご注意ください。
by堀口和彦(薬剤師)
イライラした時は?
イライラした時は、まず一呼吸おいてください。イライラするときは、心にも身体にも余裕がないときです。そんな状態では、ちょっとしたことで感情が高ぶってしまいます。まず、身体から余裕を作っていきましょう。身体に余裕ができれば、少しずつ心にも余裕ができます。
by堀口和彦(薬剤師)
眠れないときは?
眠ろうと思わないことです。好きな音楽かラジオを聴いて、身体を横にして休めるだけでよいです。筋肉や骨、心臓をゆっくりと休めてください。
by堀口和彦(薬剤師)
更年期障害に有効な養生は?
更年期障害による自律神経の乱れに、腹式呼吸がお勧めです。また、全身に気血を巡らすように、ストレッチ運動もお勧めです。
by堀口和彦(薬剤師)
一日に飲む適切な水分量はどのくらい?
水分は適量で、身体が欲する程度でよいです。一日に1~1.5リットルが目安です。この量は、お茶やコーヒーなど食事以外の水分すべてを含めます。
by堀口和彦(薬剤師)
体重が減っています。体重を増やす方法は?
体重減少時は、あまり太ろう太ろうと思うと体重は増えません。自然体でいくのが良いです。胃腸の働きが改善して、消化吸収力が高まれば、栄養が血液に乗って筋肉に回り、体重が自然に増えていきます。
by堀口和彦(薬剤師)
自律神経の失調とは?
自律神経は、胃腸や心蔵、腎臓などの内臓の働きを維持するために一所懸命に働いています。心である精神面は、ある時は自律神経の訴えを無視して、無理に身体を動かしてしまうことがあります。仕事や家族のことでこのようなことは多々あることですが、これがしばしば重なったり長期間に無理をすると、今度は自律神経がやる気をなくしてしまうのです。
このような場合は、自律神経の訴えである身体の声を聞いて、ゆっくりと和解してゆくことです。そのためには焦らずに、東洋医学変動に上手に対応しながら、身体を手なずけていきましょう。
by堀口和彦(薬剤師)
自律神経を整える方法は?
自律神経を手なずけるためには、腹式呼吸が最適です。朝起床前と夜就寝前に、仰向けで鼻から息を吸い、一度お腹に息を溜め、ゆっくりと口から吐いてください。これを10回繰り返してみてください。
by堀口和彦(薬剤師)
アルコールは東洋医学的にどうなのか?
アルコールは適量でしたら、血行を良くして心も潤します。
by堀口和彦(薬剤師)
たばこは東洋医学的にどうなのか?
たばこは、確かに身体には害が多いです。一方で精神的には良い面もあります。呼吸器疾患や心臓疾患などがある方は、禁煙しなければなりませんが、必ずしも完全禁煙しなくてもよい場合があります。
その場合は、喫煙をあくまで精神的緊張感からの開放や気分転換を目的として、だらだらと吸わずに1日に数本に限定してください。
by堀口和彦(薬剤師)
神経痛の時の入浴は?
慢性的な神経痛には入浴により身体を温めることが有効です。なお、急に神経痛が起こった場合は、入浴を控えてください。
by堀口和彦(薬剤師)
過呼吸や呼吸が止まったときは?
日常生活の中では、ストレス時や嫌なことが有った時などは、一時的に呼吸が止まることがあると思います。そんな時の反動で、過呼吸になるのです。そんな症状が出た場合には、腹式呼吸を朝晩実践してください。ストレス時でもゆっくり余裕をもって呼吸ができるようになるとよいと思います。
起床前と就寝前に腹式呼吸を10回ぐらい行ってください。継続すれば必ず良くなっていきます。
by堀口和彦(薬剤師)
腹式呼吸でなくて深呼吸でもいいか?
腹式呼吸が難しいようならば、深呼吸でもOKです。深呼吸でたっぷり良い空気が体内に取り込まれるようになると、新陳代謝が上がり、各症状が緩和します。免疫力が活性化します。さらに、脳の酸欠もなくなりますので、頭がすっきりしてきます。
by堀口和彦(薬剤師)
夜遅い食事はやめるべきか?
寝る直前に食べると、寝ている間も胃腸が働かなければならないので、身体は休まりません。よって熟睡感も上がりませんし、胃は深夜の残業で疲れが取れません。さらに、胃酸が停滞あるいは逆流して気持ち悪くなったり、胃痛や食欲不振、下痢となってしまうことがあります。
そうならないように、夕食を早く食べるように工夫するか、寝る直前に食べるときはおかゆなど消化のよいものにしましょう。量を少なめにして、その分朝食でしっかり食べるようにするとよいと思います。
by堀口和彦(薬剤師)
お勧めのストレッチを教えてほしい。
股関節のストレッチがお勧めです。胡坐の姿勢で、片方ずつ腕で太ももを開くように股関節を押し伸ばしてください。その時、なるべく膝から太もも付けに向けてマッサージするように、リンパ液と血液を流してください。入浴後など身体が温まっている時に行うと効果的です。
座っている時間が長くなったら、ちょっと歩いたり膝や腿を屈伸するなど関節を動かしてみましょう。
by堀口和彦(薬剤師)
リンパマッサージのやり方は?
腋の下から胸、鎖骨から首筋までを手のひらで、リンパが流れるようにスライドさせるのが、お勧めのリンパマッサージです。入浴時などにゆっくりと下から上へ、のどや声帯にリンパ液がめぐっていくようにマッサージしてみてください。
by堀口和彦(薬剤師)
腹部のリンパマッサージは有効か?
お腹のリンパマッサージは、横隔膜を動かして腸間膜リンパ液の流れを刺激することから、気血をめぐらす意味でも有効です。
お腹には、腸間膜リンパがあり、これが停滞すると腹水などが溜まります。リンパ液の流れは、静脈の流れに乗りますが、あまり心臓のポンプ作用の力を受けていません。リンパ節が、脇の下やそけい部など関節の内側にあるのは、身体を動かした時にその力を利用して、リンパ液の流れを促進させているのです。
高温多湿の時期は、身体もむくみやすいので、特にお勧めです。
by堀口和彦(薬剤師)
休日の過ごし方は?
休日であっても適度に運動を行うことがおすすめです。お休みモードであまり身体を動かさないと、関節やのどなどに血液やリンパ液の循環が悪くなります。運動ができない場合は、関節のストレッチや屈伸運動をするだけでも相当違います。
by堀口和彦(薬剤師)
お灸の効果を教えてほしい。
漢方薬の治療と併せてお灸を行うことで、相乗効果が期待できます。例えば、腱鞘炎などによるしびれや痛みは、しびれや痛みの原因となる老廃物である「錆」を落せれば緩和します。時間がかかる錆落し作業の時間短縮のために、是非ご活用ください。
お灸をするポイントは、押すと痛みを感じるところを狙ってください。しっかりとお灸の熱さを感じるまで、繰り返してください。
by堀口和彦(薬剤師)
お灸をした後の注意点は?
例えば指にお灸をした後は、指から腕までマッサージして、指先まで血行が良くなるようにしてください。お灸は、腱鞘に沈着した錆び(老廃物)を熱刺激で剥がします。その剥がれた老廃物は、血流に乗って腎臓や肝臓で浄化されますので、その方向に流すようなイメージでさすってください。
その後は、温める必要はありませんが、くれぐれも冷やさないようにしてください。
by堀口和彦(薬剤師)
椎間板ヘルニアの手術をしないで治したい。
椎間板ヘルニアは、できるだけ手術をせずに治した方がよいと思います。手術をしたとしても、その後やはり養生(生活パターンや食生活の改善など)をしないと、数年後に再発する可能性が高いです。この機会に生活パターンを見直してみましょう。
by堀口和彦(薬剤師)
養生とは何か。
養生とは、病気にならない心身を作るため、生活パターンや食生活の改善などを行うことです。
※これらは歴史的・伝統的文献に基づく一般的な情報であり、現代医学的な診断・治療を置き換えるものではありません。