亜麻仁(あまにん)

まずは要点

  • どんな生薬? 亜麻仁(アマニン)はアマ(Linum usitatissimum)の種子。油料としても知られます。*①②
  • 中身は? 脂肪油が豊富(α-リノレン酸・リノール酸・オレイン酸など)です。*①
  • 注意点 油は酸化しやすい/微量の青酸配糖体(リナマリン)を含むため、過量や長期の偏用は避けるのが一般的です。*①

亜麻仁の基礎データ

  • 読み方: アマニン(アマニ)
  • 基原・由来: アマ科アマの成熟果実(種子)を乾燥したものです。*①②
  • 主要成分: 脂肪油(α-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸 など)、粘質物。*①
  • 性味: 甘 / 平 帰経: 肺・肝。*③

伝統的な使われ方

古くから潤燥・通便や、皮膚の乾燥とかゆみのケア、体力回復の補助などに応用されてきました。日本では近年、食用油原料としても注目されています。*①②

この生薬を含む漢方薬例

(未掲載)

安全性と受診の目安

油が酸化しやすい点や、微量の青酸配糖体(リナマリン)を含む点に留意。体質・持病・併用薬により合わないことがあります。気になる症状(腹部不快・皮疹など)が続く場合は専門家へご相談ください。*①

  • すぐ相談: 服用後に腹痛・下痢・発疹などが持続する
  • 服薬中: 他の薬を使用中・持病がある場合は自己判断せず専門家へ

※このページは一般的な情報提供を目的としています。診断や治療の決定には医療専門家の判断が必要です。

よくある質問

Q. 便秘に使いますか?

A. 伝統的に潤燥・通便の目的で用いられてきましたが、体質によっては合わないこともあります。*①

Q. 性味・帰経は?

A. 性味は甘・平、帰経は肺・肝とされます。*③

*参考・出典

  1. ウチダ和漢薬「生薬の玉手箱|亜麻仁」
  2. 東京生薬協会「アマ(植物紹介・アマニの記述)」
  3. 中医学解説:亜麻仁の性味・帰経

堀口和彦(漢方薬剤師) 監修:堀口 和彦(漢方薬剤師)

執筆: KanpoNow編集部

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