六味丸(ろくみがん)

六味丸(ろくみがん)は、宋代の医書『小児薬証直規定』を原典とし、「体に潤いを補う代表的な処方」です。 生命力の源である「腎」の潤いが足りず、体に熱がこもったり、水分代謝が乱れたりした状態を整えます。

成分(生薬)

地黄、山茱萸、山薬、沢瀉、茯苓、牡丹皮

漢方的な考え方

漢方では「腎」は、成長や発育、老化、水分代謝を司る重要な場所と考えられています。加齢や長期の消費により「腎」の潤い(陰)が不足すると、体を冷ます力が弱まり、手足のほてりや寝汗、喉のフキといった「虚熱(きょねつ)」が生じます。六味丸は、不足した潤いを補う「3つの生薬」と、滞りを流す「3つの生薬」が組み合わさり、体内のバランスを理想的な形に整えます。

  • 排尿異常(頻尿・残尿感):腎臓の機能低下により水分代謝が乱れ、夜間のトイレが近くになったり、尿が出ないような不快感がある状態。
  • てり・口のふき:体内の潤いが枯渇し、手足の裏が熱く感じたり、喉が乾きやすかったり、皮膚に乾燥やほのかにかゆみが出やすい状態。
  • 慢性疲労・虚弱体質:長さを消耗して体の土台が弱まり、疲れがなかなか抜けず、足腰に力が入らないような状態。

構成生薬の役割

  • 潤いを補い、保つ:地黄(じおう)が深い部分の潤いを補い、山茱萸(さんしゅゆ)と山薬(さんやく)がその潤いを逃さぬ体に留め、腎の機能を強化します。
  • 節約な水と熱をさばく:沢瀉(たくしゃ)と茯苓(ぶくりょう)が水分代謝をスムーズにして浮腫みを防ぎ、牡丹皮(ぼたんぴ)が注目した熱を冷ますことで、補いすぎによる「もたれ」や「のぼせ」を待ちます。
  • 補いながら久しくらせない:この「3で補い、3つで流す」絶妙な構成が、体に無理なく潤いを届け、老化や消費に伴うさまざまな不調を根本から調和させます。

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堀口和彦(漢方薬剤師) 監修:堀口 和彦(漢方薬剤師)

執筆: KanpoNow編集部

※本ページは一般的な情報提供を目的としています。個別の診断・治療を目的とするものではありません。