温経湯(うんけいとう)
温経湯(うんけいとう)は、『金匱要略(きんきようりゃく)』婦人雑病篇に記載されている処方で、「経(けいらく)を温め、血の巡りを整える」ことを中心に組み立てられています。
成分(生薬)
麦門冬、半夏、当帰、甘草、桂皮、芍薬、川芎、人参、牡丹皮、呉茱萸、生姜、阿膠
漢方的な考え方
古典では、手掌がほてり、口唇が乾燥する一方で、下腹部が冷え、月経や帯下(こしけ)に異常がみられる状態が示されています。
- ● ほてり・乾燥: 手足がほてる、唇がかわくなど、体の上部や末端に熱が偏りやすい状態。
- ● 冷え: 足腰の冷えやしもやけなど、下半身や深部の血行が十分でない状態。
- ● 婦人科症状: 月経不順、月経困難、こしけなど、血の巡りと潤いの不足が不調に現れている状態。
構成生薬の役割
- ● 血を巡らせ栄養を届ける: 当帰・芍薬・川芎などで血の巡りと栄養に配慮します。
- ● 潤いを補う: 麦門冬・阿膠で体の潤いを補い、乾燥の状態を整えます。
- ● 冷えを温める: 桂皮・呉茱萸・生姜で冷えた部分を温める方向に働きます。
- ● 全体を整える: これらが組み合わさることで、冷えとほてりが同時にみられる不調を、内側からゆっくり整える方向で働きます。
監修:堀口 和彦(漢方薬剤師)
執筆: KanpoNow編集部
※本ページは一般的な情報提供を目的としています。個別の診断・治療を目的とするものではありません。