山薬(さんやく)
次の要点
- 山薬(さんやく)はヤマノイモ( Dioscorea opposita)の根茎を乾燥した生薬で、補気健脾・滋陰益肺・補固腎のはたらきが知られます。食欲不振やだるさ、慢性の咳や口臭、頻尿・夜尿などの改善を目指して配合されています。
- 内容物は? 多糖類(ペクチン様成分)、ジオスコリン、サポニン、でん粉、微量のアルカロイドなどを含みます。
- 注意点 体質によっては腹部膨満や便秘・下痢などの消化器症状が出る場合があります。長引く咳や尿路症状が続く場合は参加を検討します。
山薬の基礎データ
- 例文: さんやく
- ベース原・由来: ヤマノイモ( Dioscorea opposita Thunb . )の根茎。日本の薬局方に収載。
- 主成分:多糖類(ペクチン様成分)、サポニン、でん粉、微量成分。
- 性味:甘 / 平帰経:脾臓・肺・腎。
伝統的な使われ方
脾臓による食欲不振・だるさ・軟便、肺陰不足による慢性の咳・口炎、虚腎による頻繁な尿・夜尿・遺精などに関して用いられてきました。
この生薬を含む漢方薬の例
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)(口、頻尿、冷えなど)
- 八味地黄丸料(はちみじおうがんりょう)(口フ、頻尿、尿漏れなど)
- 六味地黄丸料(ろくみじおうがんりょう)(口フ、頻尿、夜尿など)
- 知柏地黄丸(ちばくじおうがん)(口、頻繁尿、むくみなど)
- 六味丸(ろくみがん)(口フ、頻尿、夜尿など)
安全性と受験の目安
体質や体調により腹部膨満・下痢・便秘などが出ることがあります。長めの咳・呼吸苦、持続する尿路症状(痛み・血尿など)がある場合は医療機関へ。自己判断での長期連用は避けます。
- すぐ相談:息苦しさ、高熱、血尿や排尿痛が続き、強い脱力感。
- 服薬中:持病や他の剤を併用している場合は自己判断での継続・中止を避け、専門家へ。
※このページは一般的な情報提供を目的としています。診断や治療の決定には医療専門家の判断が必要です。
よくある質問
Q.参苓白朮散(じんりょうびゃくじゅつさん)との関係は?
A.参白朮散は補気健・脾利湿を目的とする方剤で、食欲不振・だるさ・軟便などに用いられます。山薬は脾臓を補い、消化を助ける目的で配合されます。
Q.どんな体質・症状に向きますか?
A. 脾虚(食欲不振・だるさ・軟便)、肺陰不足(慢性の咳・口臭)、腎虚(頻尿・夜尿・精遺)などに見えます。体質に応じて他の補気薬・滋陰薬と組み合わせます。
*参考・出典
- 公益社団法人 東京生薬協会「サンヤク(山薬)」 ①
- ツムラ「漢方ビュー|生薬辞典:山薬」 ②
- 富山大学 和漢医薬学総合研究所「伝統医薬DB:山薬」 ③
- MSDマニュアル家庭版(受験目安の一般情報)④