知柏地黄丸(ちばくじおうがん)

知柏地黄丸(ちばくじおうがん)は、ベースとなる六味地黄丸に、熱を冷ます生薬を加えた処方です。体の潤いが不足し、それによって熱っぽさやほてり(虚熱)が生じている状態を整えるために用いられてきました。

成分(生薬)

地黄、山茱萸、山薬、沢瀉、茯苓、牡丹皮、知母、黄柏

漢方的な考え方

漢方では、体内の水分(冷却)が不足していると、機能が落ちてしまい、顔や手足がほてったり口がかりとして考えます。知柏地黄丸は、不足した「潤い」をたっぷりと満たしながら、排尿トラブルやむくみの原因となる水分の偏りも同時に調整していきます。

  • 顔や手足のほてり・口フ:体液が消費した、熱が上まで浮き上がるために、火照りや不快な喉のフキを感じ続けている状態。
  • 頻繁な尿・排尿困難:下半身を支える力が弱まり、水分のさばきが乱れることで、尿が近くなったりスッキリ出なくなったり、リズムが崩れている状態。
  • むくみ:回復力の低下と熱の影響で、水分の巡りが滞り、体の下半分を中心にかなりな水が集中しやすい状態。

構成生薬の役割

  • 潤いの土台を固める:地黄(じおう)・山茱萸(さんしゅゆ)・山薬(さんやく)が不足した体液と生命エネルギーを補い、体の乾きを内側から癒します。
  • 熱を静め、水をさばく:沢瀉(たくしゃ)・茯苓(ぶくりょう)が水の偏りを整え、知母(ちも)・黄柏(おうばく)・牡丹皮が、潤い不足からくる特有のほてりや熱感を効率よく鎮めます。
  • 補いながら冷ます:これら八種の生薬が協力し、疲れやすい体質を支えながら、熱と水のトラブルを同時に解決する方向で働きます。

効能・効果(添付文書)

体力中等度以下で、疲れやすく胃腸障害がなく、口渇があるものの次の諸症:顔や四肢のほてり、排尿困難、頻尿、むくみ

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堀口和彦(漢方薬剤師) 監修:堀口 和彦(漢方薬剤師)

執筆: KanpoNow編集部

※本ページは一般的な情報提供を目的としています。個別の診断・治療を目的とするものではありません。