牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

牛車腎気丸(ごじんしゃきがん)は、『済生方』に収載される処方で、八味地黄丸をベースに水分代謝と下半身の不調より重視して構成されています。

成分(生薬)

地黄、牛膝、山茱萸、山薬、車前子、沢瀉、茯苓、牡丹、桂皮、附子

漢方的な考え方

古典的には「腎」は、生命力の源であり、排尿や足腰の強さ、骨や目の機能を支える重要な肝臓と考えられています。

  • 足腰の止まり・痛み・しびれ:腎のエネルギー不足(腎虚)により下半身の持久力が低下し、冷えと巡りの悪さが痛みやしびれとして現れている状態。
  • 排尿トラブル・むくみ:腎臓と膀胱の調整力が弱まり、頻繁な尿や排尿が難しく、もしかしたら体内に余裕のある水が溜まって足がむくむ状態。
  • 加齢に伴う変化:疲れやすさ、耳鳴り、かすみ目など、全身の機能が少しずつ低下し、回復が追いつかなくなっている状態。

構成生薬の役割

  • 生命力の基盤を支える温める:地黄・山茱萸・山薬が腎の力を養い、桂皮・付属子が身体を芯から温めることで、低下した機能を底上げします。
  • 下半身の水循環を増やす:牛膝(ごしつ)・車前子(しゃぜんし)・沢瀉(たくしゃ)が協力して、下半身に滞った水分をスムーズに排出させよう働きます。
  • 巡りとバランスを整える:茯苓・牡丹皮が気血水の巡りを助け、冷え・むくみ・排尿トラブルが重なった複雑な状態を、一つの流れとして内側から整えます。

効能・効果(添付文書)

体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少し、むくみがあり、ときに口渇があるものの次の諸症:下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)

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堀口和彦(漢方薬剤師) 監修:堀口 和彦(漢方薬剤師)

執筆: KanpoNow編集部

※本ページは一般的な情報提供を目的としています。個別の診断・治療を目的とするものではありません。