しびれに漢方|手足のピリピリ・ジンジン・神経痛を体質別に考える
監修:堀口和彦|更新日:2026-06-25
指先がピリピリする。足の裏に膜が張ったような感じがする。ジンジンして眠れない。手足に力が入りにくい。
しびれは、神経だけの問題とは限りません。漢方では、気・血・水の流れが不足したり滞ったりして、神経という通信ケーブルにうまく信号と栄養が届かない状態として見ます。
同じしびれでも、ストレスや筋緊張で悪化する気滞タイプ、血流が悪く神経が栄養不足になる血瘀タイプ、湿気や冷えで重だるくなる湿痰タイプ、潤い不足でピリピリする陰虚タイプ、疲労や加齢で神経の力が落ちる気虚・血虚タイプでは、合う漢方薬も養生も変わります。
KanpoNowの診断データでは、しびれを訴える方の体質は気滞が最も多く、次いで血瘀、湿痰、陰虚、気虚が続きました。つまり、しびれ対策では「気の巡り」「血流」「水分代謝」「神経の栄養不足」を多角的に見ることが重要です。
あなたに合うしびれの漢方がわかる
AI漢方診断で体質を確認するKanpoNow診断データで見るしびれの傾向
7,574件
KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。
135件・2%
症状ランキングでは38位でした。
女性88%・平均53歳
50代43%、60代以上27%でした。
50代以降が中心
更年期、加齢、血流低下、冷え、筋緊張が重なりやすい年代です。
気滞 21%
ストレスや筋緊張で気の巡りが滞り、首肩こり、背中の張り、しびれにつながりやすい体質です。
血瘀 14%
血行不良により、神経や筋肉への栄養が届きにくく、慢性的なしびれや痛みにつながりやすい体質です。
湿痰 14%
余分な水分や老廃物が関節・神経周囲に停滞し、雨の日や冷えで悪化しやすい体質です。
陰虚13%・気虚13%
潤い不足、疲労、加齢、神経の栄養不足により、ピリピリ感や脱力感につながることがあります。
目次
しびれとは
しびれとは、ピリピリ、ジンジン、ビリビリ、感覚が鈍い、膜が張ったように感じる、力が入りにくいなど、神経や血流、筋肉の状態に関係して起こる感覚異常の総称です。
原因は、脳、脊髄、末梢神経、血流、糖尿病、薬の影響、栄養不足、整形外科的な圧迫など多岐にわたります。急に出たしびれ、片側だけのしびれ、麻痺やろれつの回りにくさを伴う場合は、早急な受診が必要です。*①②
しびれは、まず危険な原因を除外することが大切です。
漢方では、慢性的なしびれや検査で大きな異常がないしびれを、気血水の巡りや不足から整える視点があります。ただし、急な神経症状は漢方だけで様子を見ないでください。
なぜしびれが起こるのか
漢方では、しびれを「気・血・水が神経の通り道に届かない、または滞っている状態」と見ます。気は神経信号のように全身へ情報を伝え、血は酸素や栄養を運び、水は潤いとクッションを保ちます。
ストレスや筋緊張で首肩・背中がこわばり、神経の通り道が圧迫され、しびれが出やすくなります。
血流が悪いと、神経や筋肉に酸素と栄養が届きにくくなり、慢性的なしびれや痛みにつながります。
湿痰が関節や神経周囲に滞ると、雨の日、低気圧、冷えでしびれや神経痛が悪化しやすくなります。
しびれは、圧迫、冷え、血流低下、水分停滞、ストレス、栄養不足が複合して起こることが多く、ひとつの原因だけで説明できない場合もあります。
漢方では「気血水の通信障害」から見る
神経は、信号を伝える通信ケーブルのようなものです。気の流れが滞れば信号が乱れ、血が不足すれば神経が栄養不足になり、水や老廃物が停滞すれば通り道が圧迫されます。
気滞
首肩こり、背中の張り、緊張で神経が締め付けられやすいタイプです。
血瘀
慢性化したしびれ、冷えのぼせ、肩こり、色素沈着を伴うタイプです。
湿痰
重だるいしびれ、関節周囲の違和感、低気圧で悪化するタイプです。
気虚・血虚
疲労、脱力、細かい作業がしづらい、神経の弱りを伴うタイプです。
しびれを体質別に見る
しびれでは、気滞、血瘀、湿痰が中心になりやすく、潤い不足によるピリピリ感では陰虚、疲労や高齢者の脱力感では気虚・血虚、冷えや足腰の弱りでは陽虚も確認します。
気滞
首肩こり、背中の張り、ストレスでしびれが悪化するタイプです。
血瘀
慢性的なしびれ、痛み、冷えのぼせ、更年期や産後と関係しやすいタイプです。
湿痰
重だるいしびれ、雨の日や冷えで悪化するタイプです。
陰虚
ピリピリ、ほてり、口渇、夜間悪化を伴うタイプです。
気虚
疲れやすく、神経や筋肉の働きが弱り、しびれや脱力が出るタイプです。
血虚
神経に栄養が届きにくく、細かい作業がしづらい、めまいを伴うタイプです。
陽虚
冷えるとしびれる、足腰がだるい、夜間尿を伴うタイプです。
気滞(きたい)体質のしびれ
気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。しびれでは、首から肩、背中、腕にかけて筋肉がこわばり、神経の通り道が狭くなることで現れます。
病態の考え方
精神的なストレスで筋肉が緊張すると、胸郭出口や首肩まわりで神経や血管が締め付けられやすくなります。デスクワーク、スマホ、緊張、睡眠不足で悪化しやすいタイプです。
見られやすい症状
- ストレスでしびれが悪化する
- 首肩こり、背中の張りが強い
- 手指がピリピリする
- 胸やみぞおちがつかえる
- ため息が多い
- 不安、イライラ、不眠を伴う
漢方の考え方・処方例
神経の高ぶり、筋肉のこわばり、不眠、イライラを伴うしびれでは、抑肝散(よくかんさん)などが検討されることがあります。
心身の緊張、不安、動悸、不眠、首肩の緊張を伴う場合には、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などを考えることがあります。
気分の落ち込み、胃腸のつかえ、ストレスによる気の滞りを伴う場合には、香蘇散(こうそさん)なども候補になります。
養生のポイント
気滞タイプでは、首肩を固めないことが重要です。長時間のスマホやPC作業では、1時間ごとに肩甲骨を動かし、呼吸を深くして筋緊張をゆるめましょう。
血瘀(けつお)体質のしびれ
血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。しびれでは、神経や筋肉に酸素と栄養が届きにくくなり、慢性的なしびれ、痛み、冷えのぼせとして現れます。
病態の考え方
血流が悪いと、神経は酸欠や栄養不足に近い状態になります。更年期や産後、長時間同じ姿勢、冷え、肩こりがある方では、血瘀によるしびれが出やすくなります。
見られやすい症状
- しびれが慢性化している
- 肩こり、頭痛、腰痛がある
- 冷えのぼせがある
- 更年期や産後にしびれが出た
- しびれる場所が日によって変わる
- 生理痛や月経不順を伴う
漢方の考え方・処方例
長引く痛みやしびれ、関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛を伴う場合には、疎経活血湯(そけいかっけつとう)などが検討されることがあります。
更年期や産後、血の道症、のぼせ、めまい、あちこち移動するしびれを伴う場合には、女神散(にょしんさん)などを考えることがあります。
冷えのぼせ、肩こり、生理痛、血流の滞りを伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)なども候補になります。
養生のポイント
血瘀タイプでは、冷えと同じ姿勢がしびれを悪化させます。入浴、足首やふくらはぎの運動、肩甲骨まわりのストレッチで血流を整えましょう。
湿痰(しったん)体質のしびれ
湿痰は、水分代謝が滞り、余分な水分や老廃物が体に停滞しやすい体質です。しびれでは、重だるいしびれ、関節まわりの違和感、雨の日や冷えで悪化する状態として現れます。
病態の考え方
余分な湿が関節、手首、頚椎、腰まわりに停滞すると、神経の通り道を邪魔しやすくなります。低気圧や湿気で体内の水が膨らむように感じ、しびれや痛みが増すことがあります。
見られやすい症状
- ズーンと重だるいしびれがある
- 雨の日や台風前に悪化する
- 冷えるとしびれや痛みが強くなる
- むくみやすい
- 関節や手首、足首に違和感がある
- 体が重く、だるい
漢方の考え方・処方例
体力虚弱で、汗が出やすく、手足が冷えてこわばり、関節痛や神経痛を伴う場合には、桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)などが検討されることがあります。
湿気が関節や筋肉に滞り、重だるい痛み、神経痛、しびれを伴う場合には、薏苡仁湯(よくいにんとう)などを考えることがあります。
むくみや強い炎症、関節の腫れや痛み、湿による神経痛を伴う場合には、越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)なども候補になります。
足腰の弱り、慢性的な痛みやしびれ、冷えを伴う場合には、大防風湯(だいぼうふうとう)などが検討されることもあります。
養生のポイント
湿痰タイプでは、冷えと湿気対策が重要です。冷たい飲食、水分のガブ飲み、薄着を避け、患部と足腰を温めましょう。雨の前は無理をせず、早めに休むことも大切です。
陰虚(いんきょ)体質のしびれ
陰虚は、体を潤し、熱を冷ます陰液が不足しやすい体質です。しびれでは、ピリピリ、チリチリする感覚、夜間の悪化、ほてり、口渇として現れることがあります。
病態の考え方
陰が不足すると、神経や筋肉を潤す力が落ち、熱感や乾燥を伴うしびれが出やすくなります。睡眠不足、過労、加齢、更年期が重なると悪化しやすいタイプです。
見られやすい症状
- ピリピリ、チリチリする
- 夜にしびれが気になる
- 手足のほてりがある
- 口や喉が渇く
- 眠りが浅い
- 乾燥感や寝汗を伴う
漢方の考え方・処方例
腎の潤い不足、手足のほてり、口渇、足腰の弱りを伴う場合には、六味丸(ろくみがん)などが検討されることがあります。
ほてり、口渇、虚熱が強い場合には、知柏地黄丸(ちばくじおうがん)などを考えることがあります。
潤い不足、ほてり、乾燥、疲労感を伴う場合には、滋陰降火湯(じいんこうかとう)なども候補になります。
養生のポイント
陰虚タイプでは、夜更かし、過労、飲酒、サウナ、激しい運動で潤いを消耗しやすくなります。睡眠を確保し、無理な発汗を避けましょう。
気虚(ききょ)体質のしびれ
気虚は、生命エネルギーである気が不足しやすい体質です。しびれでは、疲れやすさ、手足の力の入りにくさ、長く歩けない、細かい作業がしづらい状態として現れます。
病態の考え方
気が不足すると、神経や筋肉を動かす力が弱くなります。高齢者、慢性疲労、胃腸虚弱、長引く病後では、神経や筋肉の回復力が落ち、しびれや脱力感が残りやすくなります。
見られやすい症状
- 疲れるとしびれが強くなる
- 手足に力が入りにくい
- 長く歩くとつらい
- 食欲がない、胃腸が弱い
- 息切れ、だるさがある
- 病後や高齢で回復力が落ちている
漢方の考え方・処方例
疲労倦怠感、胃腸虚弱、回復力低下を伴うしびれでは、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが検討されることがあります。
気力と体力が落ち、血の不足やしびれ、疲労感を伴う場合には、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などを考えることがあります。
食欲不振、疲労倦怠、冷え、慢性的な体力低下を伴う場合には、人参養栄湯(にんじんようえいとう)なども候補になります。
養生のポイント
気虚タイプでは、無理に鍛えるより回復力を守ることが大切です。温かく消化のよい食事、睡眠、短時間の散歩から始めましょう。
血虚(けっきょ)体質のしびれ
血虚は、神経や筋肉に栄養を届ける血が不足しやすい体質です。しびれでは、手足の脱力感、細かい作業のしづらさ、めまい、顔色の悪さを伴うことがあります。
病態の考え方
血は神経に酸素と栄養を届けます。血が不足すると、神経の働きが弱り、しびれ、こわばり、筋肉のつり、感覚の鈍さが出やすくなります。
見られやすい症状
- 手足がしびれ、力が入りにくい
- 細かい作業がしづらい
- めまい、立ちくらみがある
- 顔色が悪い
- 眠りが浅い
- 不安、動悸を伴う
漢方の考え方・処方例
長引く痛みやしびれ、血の滞りと不足が重なる場合には、疎経活血湯(そけいかっけつとう)などが検討されることがあります。
不安、不眠、動悸、精神疲労、血の不足を伴う場合には、加味帰脾湯(かみきひとう)などを考えることがあります。
気力と体力が落ち、疲労感や顔色の悪さを伴う場合には、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)なども候補になります。
養生のポイント
血虚タイプでは、睡眠不足、食事抜き、過労がしびれを悪化させます。たんぱく質、鉄、温かい食事を意識し、夜は早めに休みましょう。
陽虚(ようきょ)体質のしびれ
陽虚は、体を温める力が不足しやすい体質です。しびれでは、足腰の冷え、腰や膝のだるさ、夜間尿、下半身のしびれとして現れます。
病態の考え方
冷えは血管を収縮させ、神経への血流を妨げます。高齢者や冷え症の方では、下半身の冷えによってしびれや神経痛が悪化しやすくなります。
見られやすい症状
- 冷えるとしびれる
- 足腰がだるい
- 腰や膝が弱い
- 夜間尿がある
- 下半身が冷える
- 温めると楽になる
漢方の考え方・処方例
下半身の冷え、夜間尿、足腰のだるさ、年齢に伴う体力低下を伴う場合には、八味地黄丸料(はちみじおうがんりょう)などが検討されることがあります。
下半身のむくみ、しびれ、足腰の弱りが強い場合には、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などを考えることがあります。
冷え、ふらつき、むくみ、深部の冷えを伴う場合には、真武湯(しんぶとう)なども候補になります。
養生のポイント
陽虚タイプでは、冷えを徹底して避けます。足首、腰、お腹を温め、冷たい飲食や薄着を控えましょう。しびれが強いときの無理な運動は避けてください。
中風後のしびれ・麻痺感
脳梗塞や脳出血などの後遺症として、しびれ、麻痺、筋力低下、ろれつの回りにくさが残ることがあります。この場合は、必ず医療機関での管理を前提に考えます。
病態の考え方
漢方では、中風後のしびれを、気血の巡りが乱れ、神経や筋肉への伝達が弱った状態として見ます。ただし、急性期や再発が疑われる場合は、漢方よりも救急対応が優先です。
見られやすい症状
- 脳梗塞・脳出血後のしびれ
- 手足の動かしにくさ
- 筋力低下
- 頭重感、めまい
- 片側の違和感
- 高血圧、動脈硬化がある
漢方の考え方・処方例
中風後のしびれ、筋力低下、頭重感、めまい、神経痛を伴う場合には、続命湯(ぞくめいとう)などが検討されることがあります。
むくみ、関節の腫れや痛み、湿による重だるさを伴う場合には、越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)などを考えることがあります。
長引く痛みやしびれ、神経痛、筋肉痛、腰痛を伴う場合には、疎経活血湯(そけいかっけつとう)なども候補になります。
養生のポイント
急な片側のしびれ、ろれつが回らない、顔のゆがみ、片側の力が入らない症状は、すぐに救急対応が必要です。後遺症のケアは主治医の方針を優先し、漢方は補助的に考えましょう。
しびれの漢方薬は、原因と体質で選びます
「しびれにはビタミン剤」と一律に見るのではなく、気滞、血瘀、湿痰、気虚、血虚、陽虚など、どの体質が神経の通信を邪魔しているかを確認することが大切です。
更年期・気圧・デスクワークから見るしびれ
更年期・産後のしびれ
更年期や産後では、ホルモン変動、自律神経の乱れ、血流低下が重なり、口の周り、肩、背中、手足など、あちこちに移動するようなしびれが出ることがあります。血瘀、血虚、気滞の視点が重要です。
雨の日・低気圧で悪化するしびれ
雨の前や台風の接近時にしびれや神経痛が悪化する方は、湿痰が関係することがあります。余分な水分が関節や神経周囲に滞り、冷えや気圧変化で症状が強くなるタイプです。
スマホ・PC酷使によるしびれ
長時間のデスクワークやスマホ操作では、首、肩、胸郭、手首まわりの筋肉が緊張し、神経や血管の通り道が狭くなります。気滞、血瘀、湿痰が絡みやすいパターンです。
脊柱管狭窄症・手根管症候群などとの関係
脊柱管狭窄症、手根管症候群、胸郭出口症候群などでは、神経が物理的に圧迫されることがあります。痛みやしびれが強いのに無理に歩く、重い荷物を持つ、長時間同じ姿勢を続けることは避けましょう。
しびれを整える生活養生
1. 急なしびれはまず受診する
片側だけのしびれ、顔のゆがみ、ろれつが回らない、手足に力が入らない、激しい頭痛を伴う場合は、脳血管障害などの可能性があります。漢方で様子を見ず、すぐに医療機関を受診してください。
2. 冷えを徹底して避ける
冷えは血管を収縮させ、神経への血流を妨げます。足腰、首元、手首、足首を冷やさないようにし、入浴や温かい服装で血流を保ちましょう。
3. 長時間同じ姿勢を避ける
デスクワークやスマホ姿勢が続くと、首肩や手首の神経が圧迫されやすくなります。1時間ごとに肩甲骨、首、手首、股関節をゆっくり動かしましょう。
4. しびれや痛みが強い時は無理に歩かない
脊柱管狭窄症などで、痛みやしびれを我慢して歩き続けると、神経への負担が強くなることがあります。症状が強い時は休息を優先し、主治医の指示に従いましょう。
5. お灸や温熱ケアを活用する
冷えやこわばりを伴うしびれでは、患部周囲を温めるケアが助けになることがあります。押して気持ちよい場所を温めた後、指先から体幹へ向かってやさしくマッサージし、巡りを促しましょう。
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よくある質問
しびれには、どの漢方薬がよいですか?
しびれだからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。ストレスや筋緊張の気滞、血流の滞る血瘀、雨や冷えで悪化する湿痰、疲労や栄養不足の気虚・血虚など、体質によって考え方が変わります。
雨の日にしびれが悪化するのはなぜですか?
漢方では、雨の日や低気圧で悪化するしびれは、湿痰が関係することがあります。余分な水分が体に停滞し、冷えや気圧変化で神経の通り道を邪魔しやすくなるタイプです。
更年期のしびれも漢方で考えられますか?
考えられます。更年期では、ホルモン変動、自律神経の乱れ、血流低下が重なり、あちこち移動するようなしびれや違和感が出ることがあります。血瘀、血虚、気滞の視点が重要です。
しびれがあるとき、運動した方がよいですか?
軽いこわばりや血流低下では、無理のないストレッチや散歩が助けになることがあります。ただし、痛みやしびれが強い場合、力が入らない場合、脊柱管狭窄症などを指摘されている場合は、無理な運動を避け、医師に相談してください。
片側だけのしびれは漢方で様子を見てもよいですか?
急に片側だけしびれる、力が入らない、顔がゆがむ、ろれつが回らない、激しい頭痛を伴う場合は、漢方で様子を見ず、すぐに救急受診してください。
受診の目安
以下のような場合は、体質によるしびれと決めつけず、医療機関に相談してください。
- 急にしびれが出た場合
- 片側の手足だけがしびれる場合
- 顔のゆがみ、ろれつが回らない、片側の力が入らない場合
- 激しい頭痛、めまい、意識の異常を伴う場合
- 手足に力が入らない、物を落とす、歩きにくい場合
- 排尿・排便の異常を伴う場合
- 糖尿病、腎臓病、脳血管疾患、脊椎疾患を指摘されている場合
- しびれがだんだん広がる、悪化している場合
- 強い痛み、夜間痛、発熱、体重減少を伴う場合
- 薬を変更してからしびれが出た場合
しびれは、危険な病気のサインであることがあります。
脳卒中、脊髄疾患、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、薬剤性、栄養障害などが関係することがあります。急なしびれ、片側のしびれ、麻痺、ろれつの異常、歩行障害がある場合は、早めに医療機関で確認してください。
参考・出典
AI漢方診断へ
しびれは、同じ「ピリピリする」「ジンジンする」症状でも、体質によって考え方が変わります。
気が滞っているのか、血流が悪いのか、湿気や冷えで悪化しているのか、神経に栄養が足りないのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。
しびれに合う漢方を、体質から確認する
しびれる場所、冷え、痛み、雨の日悪化、首肩こり、疲労感、更年期症状、生活背景まで含めて確認します。
当社の関連サービス「うち漢方」から、堀口先生へ直接相談できます。回答には2〜3日いただいております。
堀口先生へ相談する(外部サイト)しびれの出方と全身症状から、体質に合う漢方を確認します。
あなたに合うしびれの漢方がわかる※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。しびれには、脳卒中、脊髄疾患、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、整形外科疾患、薬の影響、栄養障害などが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。持病がある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。急なしびれ、片側のしびれ、麻痺、ろれつの異常、顔のゆがみ、強い頭痛、歩行障害、排尿・排便異常を伴う場合は、速やかに医療機関を受診してください。
堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。