疲れ目の漢方|目のかすみ・ドライアイ・眼精疲労を体質別に解説

更新日:2026年7月24日監修:堀口和彦

パソコンやスマートフォンによる疲れ目と目の乾燥に悩む人

目が重い、かすむ、乾く。目の奥の痛みと一緒に、頭痛や首肩こりまで続いている。

疲れ目には、画面作業、眼鏡やコンタクトレンズ、ドライアイ、睡眠不足、首肩の緊張などが関係します。一方で、急な視力低下、視野の欠け、強い眼痛などは、疲れ目として扱わず眼科での確認が必要です。

漢方では、目だけでなく、目を養う血と潤い、首肩から頭部への巡り、余分な水分、胃腸の働き、冷え、ストレス、加齢を整理します。

症状 × 体質から、あなたに合う漢方を見つけます。

疲れ目・眼精疲労で比較される漢方薬

漢方薬 比較する状態
釣藤散 目の疲れに頭痛、首肩こり、頭重感、高血圧傾向が重なる
滋腎明目湯 目のかすみ、乾燥、目の奥の疲れ・痛みが続く
加味帰脾湯 疲れやすい、顔色が悪い、不眠・不安、胃腸虚弱を伴う
桂枝加竜骨牡蛎湯 緊張、神経の高ぶり、不眠、首肩こりと目の疲れが重なる
柴胡加竜骨牡蛎湯 イライラ、不安、頭痛、動悸、便通の乱れを伴う
温経湯 目・唇・皮膚の乾燥、冷えのぼせ、月経の変化を伴う
五苓散 目や頭の重さ、むくみ、めまい、低気圧での悪化がある
八味地黄丸料 加齢、冷え、夜間尿、足腰の弱りと目の衰えが重なる

処方名だけで選ばず、見え方の変化、左右差、痛み、視野、眼科疾患、点眼薬、全身疾患、体質を確認します。

漢方選びより、速やかな眼科受診を優先するサイン

急に見えにくい、視野が欠ける、黒い影が増える、光が走る、片目だけ急に見え方が変わる、強い眼痛・充血に頭痛や吐き気を伴う、眼外傷・薬品・異物が入った場合は、疲れ目として様子を見ないでください。

目の症状と全身の状態をまとめて確認する

AI漢方診断であなたの漢方を見つける

疲れ目・眼精疲労・ドライアイを分けて考える

目を休めると回復する一時的な疲れと、休んでも目の痛み、かすみ、頭痛、肩こりなどが続く状態は分けて考えます。ドライアイでは、乾燥だけでなく、ゴロゴロ感、痛み、かすみ、まぶしさ、疲れを感じることがあります。

画面作業型

近くを見続け、まばたきが減り、ピント調節と首肩の緊張が続きます。

乾燥・涙の不安定型

エアコン、コンタクトレンズ、加齢、薬、全身疾患などを確認します。

見え方の異常型

急な視力低下、視野欠損、ゆがみ、飛蚊症の急増は眼科を優先します。

先に確認したい原因と眼科背景

  • 眼鏡・コンタクトレンズの度数や装用時間
  • 画面との距離、姿勢、照明、休止時間
  • ドライアイ、結膜炎、角膜障害、眼瞼の問題
  • 白内障、緑内障、網膜・黄斑・視神経疾患
  • 糖尿病、高血圧、自己免疫疾患などの全身疾患
  • 眼科手術・注射・レーザー治療、点眼薬・内服薬

KanpoNow AI診断データで見る疲れ目

7,500件

2026年6月26日集計の直近30日間のAI診断件数

371件

「疲れ目」が選択された件数。全体の約5%、症状順位18位

4,515件

体質チェックで「目が疲れやすい」と回答。全体の60%、項目順位2位

女性95%

男性4%、平均年齢48歳。50代39%、40代32%

「疲れ目」を選択した方の体質割合は、気滞20%、湿痰19%、血瘀18%、血虚14%、陰虚11%でした。

以下の堀口先生相談データとは別母集団です。合算や割合の直接比較は行いません。

堀口先生の相談・初期処方選定データ

堀口和彦先生による過去の漢方相談・処方選定データを整備した「疲れ目症例」から、目の疲れ、眼精疲労、目の重さ、目の奥の痛み、かすみ、乾燥などが主要な相談テーマとして確認できた全16件を整理しました。

体質、併発症状、漢方薬は1人に複数記録される場合があります。

RAWデータ5ファイルから639件を抽出し、STRICT版で暫定候補55件を作成しました。その後、本人の現在症状、主訴性、一度限りの画面作業後ではないこと、急な視力低下・視野異常・強い眼痛、眼疾患・治療歴、全身疾患、初期回答を原文照合しました。公開統計母集団は16件、初期処方名まで確認できた処方選定集計は12件です。代表相談例6件は別症例です。

改善実績ではなく、初期相談時の体質、併発症状、初期処方選定履歴です。

体質判定

血瘀
9件
56%
陽虚
7件
44%
湿熱
6件
38%
湿痰
5件
31%
陰虚
3件
19%
血虚
2件
12%
気滞
2件
12%
気虚
1件
6%

一緒に記録された症状

むくみ・頭重・低気圧
7件
44%
ストレス・緊張・イライラ
7件
44%
ドライアイ・目の乾燥・ゴロゴロ
6件
38%
冷え・疲労・体力低下
6件
38%
画面作業・スマホ・パソコン
6件
38%
肩こり・首こり
6件
38%
胃もたれ・食欲低下・下痢
6件
38%
頭痛・後頭部痛
6件
38%
めまい・ふらつき
3件
19%
充血・まぶしさ・涙・目やに
3件
19%
ほてり・更年期・発汗
2件
12%
不眠・睡眠不足
2件
12%
かすみ目・ぼやけ・ピント不良
1件
6%
目の奥の痛み・重さ
1件
6%

初期回答で選定された漢方薬

体質・症状は16件、漢方薬は12件を分母とする複数回答集計です。合計は各母数・100%を超えます。棒の長さは各グラフ内の最多件数を基準にしています。処方件数は効果や推奨順位を示しません。

原文確認した代表相談例

初期相談時の症状と、堀口先生の初期回答で実際に選定された漢方薬を、個人が特定されないよう要約しました。改善経過や効果を示すものではありません。

44歳女性

パソコン作業と緊張で、眼精疲労と首肩こりが続く相談

一日中パソコンを使う仕事で、目の疲れに加え、首・肩の強いこり、片頭痛、緊張、不安、冷え、胃の不快感が重なっていました。

眼精疲労パソコン作業首肩こり・緊張

初期回答で選定:桂枝加竜骨牡蛎湯抑肝散

30歳男性

長時間労働による眼精疲労と、まぶた・首肩の痛みの相談

デスクワークが長く、眼精疲労、まぶたの痛み、首・肩のこり、時々の頭痛が続いていました。胃酸過多や食生活の乱れも確認されました。

眼精疲労まぶたの痛み首肩こり

初期回答で選定:葛根湯半夏厚朴湯

代表相談例をさらに4件見る

44歳女性

目の疲れ・乾燥と、冷え・ふらつき・体力低下を伴う相談

目の疲れや乾燥感に加えて、冷え、ふらつき、疲れやすさ、食欲や体重の増えにくさがあり、鼻やのどの乾燥傾向も重なっていました。

目の疲れ・乾燥冷え・ふらつき体力低下

初期回答で選定:辛夷清肺湯人参養栄湯

34歳男性

目の痛みと眼精疲労、肩こり・頭痛を伴う相談

肩こりと眼精疲労から目や頭が痛くなり、鎮痛薬を頻繁に使用していました。ストレス、間食、腹部症状も合わせて確認されました。

眼精疲労・目の痛み肩こり・頭痛ストレス

初期回答で選定:四逆散滋腎明目湯

48歳女性

眼精疲労と肩こりに、のぼせ・顔汗が重なる相談

目の疲れと肩こりが続き、少し動くと首から上に汗をかく、のぼせる、疲れが抜けにくいといった症状も重なっていました。

眼精疲労肩こりのぼせ・発汗

初期回答で選定:柴胡加竜骨牡蛎湯女神散

49歳女性

疲れ目・肩こりと、更年期のほてり・めまいを伴う相談

疲れ目、肩こり、冷えに加え、閉経後のホットフラッシュ、めまい、イライラが続き、胃腸の弱さも確認されました。

疲れ目・肩こり冷え更年期・めまい

初期回答で選定:柴胡桂枝乾姜湯女神散

代表相談例6件は、公開統計母集団16件および初期処方選定確認群12件とは別症例です。

疲れ目を8体質から考える

体質分類は眼科検査の代わりではありません。眼疾患や全身疾患を確認したうえで、目の不調と一緒に現れる全身の傾向を整理します。

気滞・血虚・陰虚・血瘀・気虚・湿痰・陽虚・湿熱の8体質
同じ疲れ目でも、緊張、血と潤いの不足、首肩の巡り、水分停滞、胃腸虚弱、冷え、熱こもりによって確認する方向が変わります。
目と脳の緊張型

気滞体質

長時間の画面作業やストレスで、目の奥の痛み、頭痛、首肩こり、喉や胸のつかえが出やすい状態です。

疲れ目と気滞体質
確認するサイン緊張、イライラ、頭痛、首肩こり、不眠
比較する処方例釣藤散桂枝加竜骨牡蛎湯など
目を養う血の不足型

血虚体質

目に必要な栄養が不足し、かすみ、疲れ、顔色不良、ふらつき、眠りの浅さが重なりやすい状態です。

疲れ目と血虚体質
確認するサインかすみ、顔色不良、疲労、動悸、月経の変化
比較する処方例加味帰脾湯人参養栄湯など
乾燥・ドライアイ型

陰虚体質

目を潤す津液が不足し、乾燥、ゴロゴロ感、充血、まぶしさ、口やのどの乾きが出やすい状態です。

疲れ目と陰虚体質
確認するサイン目・口の乾燥、ゴロゴロ感、ほてり、夜間悪化
比較する処方例滋腎明目湯温経湯など
首肩から目への巡り低下型

血瘀体質

首肩のこりと血の巡りの停滞により、目の奥の重さ・痛み、頭痛、充血が慢性化しやすい状態です。

疲れ目と血瘀体質
確認するサイン首肩こり、同じ場所の痛み、頭痛、冷えのぼせ
比較する処方例桂枝茯苓丸料釣藤散など
胃腸虚弱・回復力低下型

気虚体質

胃腸の働きと回復力が低下し、目を使うとすぐ疲れる、集中が続かない、食欲低下や息切れを伴う状態です。

疲れ目と気虚体質
確認するサイン疲労、食欲低下、息切れ、下痢、集中力低下
比較する処方例六君子湯補中益気湯など
水分停滞・目と頭の重さ型

湿痰体質

余分な水分が停滞し、目・頭が重い、ぼやける、むくむ、めまい、低気圧で悪化しやすい状態です。

疲れ目と湿痰体質
確認するサイン頭重、むくみ、めまい、胃もたれ、低気圧悪化
比較する処方例五苓散六君子湯など
冷え・加齢・土台の衰え型

陽虚体質

体を温め動かす力が弱り、冷え、疲労、夜間尿、足腰の弱りとともに目の疲れやかすみが出やすい状態です。

疲れ目と陽虚体質
確認するサイン冷え、夜間尿、足腰の弱り、疲れ、年齢変化
比較する処方例八味地黄丸料柴胡桂枝乾姜湯など
充血・熱こもり型

湿熱体質

余分な湿と熱がこもり、目の充血、まぶしさ、頭や顔の熱感、口の苦味、便秘が重なりやすい状態です。

疲れ目と湿熱体質
確認するサイン充血、熱感、まぶしさ、便秘、脂っこい食事で悪化
比較する処方例急性炎症を眼科で確認し、体質に応じて熱と巡りを整理します。

漢方薬を比較するときのポイント

症状の軸 比較する処方 先に確認すること
頭痛・首肩こり 釣藤散桂枝加竜骨牡蛎湯 血圧、頭痛の性質、神経症状、鎮痛薬の使用
乾燥・かすみ・目の奥の疲れ 滋腎明目湯温経湯 眼科疾患、目薬、コンタクトレンズ、目と口の乾燥
疲労・不眠・顔色不良 加味帰脾湯補中益気湯 貧血、体重減少、胃腸症状、服用薬
頭重・むくみ・めまい 五苓散六君子湯 脱水、腎疾患、尿量、耳鼻科疾患
加齢・冷え・夜間尿 八味地黄丸料 白内障・緑内障、腎機能、排尿障害、糖尿病

生活と情報機器作業で見直すこと

作業を区切る

長時間連続して画面を見ず、作業の合間に小休止を入れ、目を閉じる・遠くを見る時間を作ります。

画面と姿勢を調整する

画面との距離、文字の大きさ、明るさ、映り込み、椅子と机の高さを調整します。

乾燥を減らす

エアコンの風を避け、まばたきを意識し、コンタクトレンズの装用時間を眼科の指示に合わせます。

首肩と睡眠を整える

同じ姿勢を続けず、肩甲骨・首を軽く動かし、就寝前の画面時間を減らします。

よくある質問

疲れ目には、どの漢方薬が使われますか?

釣藤散、滋腎明目湯、加味帰脾湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、温経湯、五苓散、八味地黄丸料などが比較されます。ただし、目の乾き、かすみ、目の奥の痛み、首肩こり、頭痛、むくみ、冷え、睡眠、年齢、眼科疾患、持病、服用薬によって判断が変わります。

疲れ目と眼精疲労は同じですか?

目を休めると回復する一時的な疲れと、休息しても目の痛み、かすみ、頭痛、肩こりなどが残る状態は分けて考えます。症状が長引く場合は、視力、眼鏡・コンタクトレンズ、ドライアイ、眼疾患などを眼科で確認してください。

ドライアイには、潤す漢方薬だけを選べばよいですか?

乾燥が中心でも、画面作業によるまばたきの減少、エアコン、コンタクトレンズ、薬、シェーグレン症候群などを確認します。漢方では潤い不足に加え、首肩の緊張、血の不足・巡り、胃腸の弱りも整理します。

目の疲れと肩こり・頭痛は関係しますか?

関係することがあります。画面を近距離で見続け、同じ姿勢が続くと、目のピント調節と首肩の筋肉に負担がかかります。作業環境、画面との距離、姿勢、休止時間の調整も重要です。

かすみ目やピント不良も、疲れ目として考えてよいですか?

一時的なかすみは疲労やドライアイでも起こりますが、白内障、緑内障、網膜・黄斑・視神経の病気などでも起こります。片目だけ、急に見えにくい、視野が欠ける、ゆがむ場合は早めに眼科を受診してください。

飛蚊症や光が走る症状がある場合は、漢方で様子を見てもよいですか?

急に飛蚊症が増えた、光が走る、カーテンのように視野が欠ける場合は、網膜裂孔や網膜剥離などの確認が必要です。漢方で様子を見ず、早めに眼科を受診してください。

眼科の目薬や治療と漢方薬は併用できますか?

併用されることはありますが、自己判断で眼科の目薬や治療を中止しないでください。使用中の点眼薬、内服薬、市販薬、漢方薬、サプリメントを医師または薬剤師へ伝えて確認します。

子ども、妊娠中、授乳中、高齢者でも疲れ目の漢方薬を使えますか?

年齢、体重、妊娠週数、授乳状況、眼疾患、持病、服用薬によって判断が異なります。小児、妊娠中・妊娠の可能性がある方、授乳中の方、高齢の方は自己判断で開始せず、医師または薬剤師へ相談してください。

AI漢方診断データと、堀口先生の相談データは比較できますか?

直接比較できません。KanpoNow AI漢方診断データと、堀口和彦先生の過去の相談・初期処方選定データは別母集団です。今回の原文確認済み相談群は16件、初期処方選定確認群は12件で、それぞれの母数を明記して集計しています。

AI漢方診断では、疲れ目について何を確認しますか?

目の疲れ、乾燥、ゴロゴロ感、かすみ、ピント不良、目の奥の痛み、充血、まぶしさ、頭痛、首肩こり、画面作業、睡眠、ストレス、むくみ、冷え、胃腸、年齢、眼科疾患、持病、点眼薬・内服薬を確認します。受診を優先すべき所見がある場合は眼科での確認を優先します。

受診の目安

次の場合は、疲れ目と決めつけず眼科へ相談してください。

  • 数分から数日で急に見えにくくなった
  • 視野が欠ける、カーテンがかかったように見える
  • 飛蚊症が急に増えた、光が走る
  • 強い眼痛、充血、頭痛、吐き気がある
  • 片目だけ急に見え方が変わった
  • 目の外傷、薬品・異物が入った
  • 目やに、強いまぶしさ、コンタクトレンズ装用中の痛みがある
  • 糖尿病、高血圧、自己免疫疾患がある
  • 白内障、緑内障、網膜疾患、眼科治療中である

参考・出典

疲れ目と全身の体質を整理する

乾き、かすみ、目の奥の痛み、首肩こり、頭痛、むくみ、冷え、睡眠、ストレス、眼科疾患、服用薬を確認します。

AI漢方診断で、あなたに合う漢方を見つける

※本ページは一般的な情報提供を目的とし、診断や治療を代替するものではありません。急な視力低下、視野欠損、飛蚊症・光視症の急な変化、強い眼痛・充血、頭痛・吐き気、眼外傷がある場合は速やかに眼科へ相談してください。持病や服用薬がある方は、自己判断で薬を開始・中止・変更せず、医師または薬剤師へ相談してください。

監修者プロフィール
堀口和彦

堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師

光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。

著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。