体調不良の漢方|なんとなく調子が悪い・疲れやすい不調を体質別に解説

監修:堀口和彦|更新日:2026-06-26

何だか調子が悪い。普段と気分が違う。休んでも疲れが取れない。病院に行くほどではないけれど、いつもの自分ではない。

体調不良は、明確な病名がつく前に体が発している「未病」のサインです。だるさ、疲れやすさ、頭重感、胃腸の不調、眠りの浅さ、気分の落ち込み、肩こり、むくみなどが重なり、「どこが悪いとは言えないけれど、全体的に調子が悪い」と感じることがあります。

漢方では、体調不良を単なる疲れとして片づけません。気が足りないのか、気が巡っていないのか、血が不足しているのか、余分な水が停滞しているのか、睡眠不足で潤いが枯れているのかを見分けます。

「疲れているから補う」と一律に考えるのではなく、補うべき疲れなのか、巡らせるべき疲れなのか、水をさばくべき重だるさなのかを見極めることが、体調不良を整える鍵になります。

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KanpoNow診断データで見る体調不良の傾向

直近30日

7,498件

KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。

体調不良症状

368件・5%

症状ランキングでは19位でした。

相談者の傾向

女性91%・平均47歳

50代33%、40代28%が中心でした。

中心年代

40〜50代が中心

疲労、ストレス、睡眠、胃腸、むくみ、血流を合わせて見る年代です。

体調不良体質 1

湿痰 21%

水分代謝が停滞し、重だるさ、むくみ、頭重感、胃腸の不調が出やすい体質です。

体調不良体質 2

気滞 18%

気の巡りが滞り、ストレス、自律神経の乱れ、胸腹部の張り、気分の不調が出やすい体質です。

体調不良体質 3

気虚 18%

エネルギーが不足し、疲れやすい、気力が出ない、食欲がない、風邪をひきやすい体質です。

血瘀・血虚

血瘀13%・血虚12%

血の巡りの悪さや血の不足により、こり、冷え、ふらつき、不眠、回復力低下が出やすくなります。

あなたの体調不良は、エネルギー不足型でしょうか。水分停滞型でしょうか。ストレス巡り不良型でしょうか。

だるさ、疲労感、胃腸、むくみ、睡眠、ストレス、冷え、血流まで含めて確認します。

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体調不良・未病とは

体調不良とは、「病名がはっきりつくほどではないけれど、いつもの自分ではない」と感じる状態です。だるい、疲れやすい、気分が乗らない、胃腸の調子が悪い、頭が重い、眠りが浅い、肩がこる、むくむなど、複数の小さな不調が重なって現れます。

東洋医学では、こうした状態を「未病」として大切に見ます。未病は、まだ大きな病気として表に出る前の段階で、体のバランスが崩れ始めているサインです。

体調不良は「気の不足」だけではありません。

動くと疲れる気虚タイプ、寝ていても重だるい湿痰タイプ、休んでもすっきりしない気滞タイプ、眠れず消耗している血虚・陰虚タイプでは、整え方が異なります。

体調不良発生の基本メカニズム

漢方では、体調不良を気・血・水の乱れとして見ます。気は体を動かすエネルギー、血は体と心を養う栄養、水は潤いと代謝に関わるものです。このどれかが不足したり、滞ったりすると、はっきりしない不調が現れます。

1 気が足りない

胃腸の弱りや過労で気を作れず、疲れやすい、気力が出ない、食欲がない状態になります。

2 気が巡らない

ストレスや緊張で気が停滞し、胸腹部の張り、イライラ、頭重感、休んでも取れないだるさが出ます。

3 水と血が滞る

余分な水や血の巡りの悪さが重なり、むくみ、重だるさ、こり、冷え、慢性的な不調につながります。

漢方では「気・血・水」から見る

体調不良では、疲れの強さだけでなく、疲れ方の質を確認します。動くとすぐ疲れるのか、寝ていてもだるいのか、ストレスで悪化するのか、食後に重くなるのか、睡眠不足でほてるのかによって、漢方で見る背景が変わります。

症状の出方 漢方で見たい背景 よくある体質
気力が出ない、動くと疲れる、食欲がない 気を作る胃腸の力が弱く、全身のエネルギーが不足している 気虚
休んでもすっきりしない、胸やお腹が張る、イライラする ストレスで気が渋滞し、巡りが悪くなっている 気滞
むくむ、頭や体が重い、低気圧や梅雨で悪化する 余分な水分が停滞し、体の巡りを邪魔している 湿痰
顔色が悪い、ふらつく、眠りが浅い、動悸がある 血が不足し、心身を養う栄養が足りていない 血虚
肩こり、首こり、くすみ、同じ場所の重さや痛み 血の巡りが滞り、回復や修復が遅れている 血瘀
疲れているのに眠れない、ほてる、喉が渇く 潤いと冷却水が不足し、体が空回りしている 陰虚

体調不良は状態によって証が変わる

体調不良は、最初は軽い疲れでも、放置すると複数の体質が重なります。気虚で始まった疲れが、寝不足で血虚・陰虚に進んだり、ストレスで気滞が加わったり、動かない生活で湿痰や血瘀が強くなることがあります。

初期

気虚・気滞

疲れやすい、気分が乗らない、ストレスでだるい状態です。

重だるさ

湿痰

むくみ、頭重感、体の重さ、低気圧や湿気で悪化する状態です。

消耗

血虚・気血両虚

顔色不良、ふらつき、不眠、動悸、極度の疲労が目立つ状態です。

慢性化

血瘀・陰虚

こり、冷えのぼせ、眠れない、ほてり、回復しにくい状態です。

体調不良を体質別に見る

体調不良では、湿痰、気滞、気虚を中心に見ます。KanpoNowデータでは湿痰が最も多く、次いで気滞・気虚が同率で続きました。つまり、体調不良は「元気不足」だけでなく、「水が重い」「気が詰まっている」という見方が重要です。

重だるい

湿痰

水分代謝が悪く、むくみ、頭重感、胃腸不調、体の重さが出やすいタイプです。

ストレス悪化

気滞

気の巡りが悪く、イライラ、胸腹部の張り、喉の違和感、休んでも取れないだるさが出やすいタイプです。

エネルギー不足

気虚

胃腸が弱く、気を作れず、疲れやすい、気力が出ない、食欲がないタイプです。

栄養不足

血虚

血が不足し、ふらつき、不眠、動悸、顔色不良、集中力低下が出やすいタイプです。

巡りの悪さ

血瘀

血流が滞り、肩こり、首こり、くすみ、同じ場所の重さや痛みが出やすいタイプです。

潤い不足

陰虚

睡眠不足や過労で潤いが不足し、疲れているのに眠れない、ほてる、乾くタイプです。

あなたの体質に合った体調不良の漢方が分かります。

疲れ方、胃腸、むくみ、ストレス、睡眠、冷え、血流まで確認します。

あなたに合う体調不良の漢方がわかる
1. 水分停滞・重だるさ型

湿痰(しったん)体質の体調不良

湿痰は、体内に余分な水分が停滞しやすい体質です。体調不良では、体が重い、頭が重い、むくむ、胃腸がすっきりしない、低気圧や梅雨で悪化する形で現れます。

病態の考え方

胃腸の働きが弱ったり、冷たい飲食や水分の摂りすぎが続いたりすると、体に余分な湿がたまります。この湿が巡りを邪魔すると、休んでもすっきりしない重だるさになります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

体に余分な水分が滞り、全身倦怠感、とくに下肢の倦怠感が著しい場合には、九味檳榔湯(くみびんろうとう)などが検討されることがあります。

疲れやすく汗をかきやすい水ぶとりタイプで、むくみや重だるさを伴う場合には、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)などを考えることがあります。

暑さや湿気による食欲不振、全身倦怠感、胃腸の不調がある場合には、藿香正気散(かっこうしょうきさん)なども候補になります。

胃腸が弱く、食欲不振や胃もたれがあり、だるさが続く場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

湿痰タイプでは、冷たい飲み物、牛乳、アイス、生野菜、甘いもの、水分の摂りすぎを控えめにします。温かい食事を腹八分目にし、軽く体を動かして水の巡りを助けましょう。

2. ストレス・巡り不良型

気滞(きたい)体質の体調不良

気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。体調不良では、休んでもすっきりしない、胸やお腹が張る、喉がつかえる、イライラする、症状が日によって変わる形で現れます。

病態の考え方

気の量はあっても、流れが悪いと体はうまく動きません。ストレスで気が渋滞すると、血や水の巡りも悪くなり、肩こり、頭重感、胃痛、腹部膨満、重だるさにつながります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

胸腹部に重苦しさがあり、不安、不眠、胃痛、腹痛などを伴うストレス状態では、四逆散(しぎゃくさん)などが検討されることがあります。

のぼせ、イライラ、精神不安、肩こり、疲れやすさ、更年期に関連する不調を伴う場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)などを考えることがあります。

気分の落ち込みが先に立ち、胃腸の不調や風邪の初期のようなだるさを伴う場合には、香蘇散(こうそさん)なども候補になります。

喉のつかえ感、不安、気分のふさぎ、胸の詰まりを伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

気滞タイプでは、寝てばかりいるとかえって気が滞り、夜眠れなくなることがあります。日中に軽く歩く、深呼吸をする、気分がよくなる予定を入れるなど、楽しく巡らせる工夫が大切です。

3. エネルギー不足・胃腸弱り型

気虚(ききょ)体質の体調不良

気虚は、体を動かすエネルギーである気が不足しやすい体質です。体調不良では、気力が出ない、だるい、疲れやすい、食欲がない、風邪をひきやすい形で現れます。

病態の考え方

胃腸は、食べ物から気を作る土台です。胃腸が弱ると、食べても十分にエネルギーを作れず、体全体がガス欠のようになります。仕事、介護、睡眠不足、病後の消耗でも気は不足します。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

胃腸の働きが衰え、元気がなく、疲れやすい、食欲不振、病後・術後の衰弱がある場合には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが検討されることがあります。

胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、手足が冷えやすい場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを考えることがあります。

胃腸が冷えて弱り、下痢、嘔吐、胃痛、冷えを伴う疲れやすさがある場合には、人参湯(にんじんとう)なども候補になります。

虚弱で疲れやすく、腹痛や冷えを伴う場合には、小建中湯(しょうけんちゅうとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

気虚タイプでは、栄養をつけようとして無理にたくさん食べるとかえって胃腸が疲れます。空腹感に合わせて、温かく消化のよい食事を腹八分目でとりましょう。

4. 栄養不足・極度の消耗型

血虚・気血両虚(けっきょ・きけつりょうきょ)体質の体調不良

血虚は、体と心を養う血が不足している体質です。気血両虚は、気と血の両方が不足している状態です。体調不良では、極度の疲労、血色不良、ふらつき、動悸、不眠、手足の冷え、寝汗として現れます。

病態の考え方

長期の疲労、病後、睡眠不足、胃腸虚弱などが続くと、気だけでなく血も不足します。血が不足すると、筋肉、脳、目、心を十分に養えず、疲労感だけでなく、眠りや気分の不調も出やすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

病後や術後、慢性疲労などで体力が低下し、気力と体力を総合的に補いたい場合には、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)などが検討されることがあります。

気と血が同時に不足し、寝汗、手足の冷え、食欲不振、疲労倦怠を伴う場合には、人参養栄湯(にんじんようえいとう)などを考えることがあります。

心身が疲れ、血色が悪く、不眠、精神不安、神経症を伴う場合には、加味帰脾湯(かみきひとう)なども候補になります。

眠りが浅く、心身の疲れが抜けず、神経が高ぶっている場合には、酸棗仁湯(さんそうにんとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

血虚・気血両虚タイプでは、睡眠を削って頑張るほど回復が遅れます。夜の睡眠を最優先し、胃腸に負担をかけず、少しずつ体力を戻すことが大切です。

5. 血流低下・こり重だるさ型

血瘀(けつお)体質の体調不良

血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。体調不良では、肩こり、首こり、頭重感、冷えのぼせ、顔色のくすみ、同じ場所の重さや痛み、慢性的な疲れとして現れます。

病態の考え方

血の巡りが悪いと、筋肉や臓器に酸素や栄養が届きにくく、老廃物も滞りやすくなります。気滞や湿痰が長引くと血瘀を生み、さらに体調不良が慢性化することがあります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

血の巡りが悪く、冷えのぼせ、肩こり、月経不調、肌荒れを伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)などが検討されることがあります。

肩こり、頭痛、冷えのぼせ、便秘傾向があり、血瘀が強い場合には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)などを考えることがあります。

下腹部の張り、便秘、血瘀の傾向が強い場合には、通導散(つうどうさん)なども候補になります。

血瘀に対する処方は、体質、月経、便通、持病、服薬状況によって選び方が変わるため、専門家に相談しながら判断することが大切です。

養生のポイント

血瘀タイプでは、長時間同じ姿勢を避け、首肩・背中・股関節を動かすことが大切です。入浴、軽い散歩、肩甲骨ストレッチで巡りを戻しましょう。

6. 睡眠不足・潤い枯渇型

陰虚(いんきょ)体質の体調不良

陰虚は、体を潤し冷ます陰液が不足しやすい体質です。体調不良では、疲れているのに眠れない、ほてる、口や喉が渇く、寝汗、イライラ、空咳、目の乾きとして現れます。

病態の考え方

過労や睡眠不足が続くと、体の冷却水である陰が消耗します。車に例えると、オイルや冷却水が足りないままエンジンを回している状態です。疲れているのに神経が高ぶり、眠れず、さらに消耗する悪循環になります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

のぼせ、ほてり、口渇、乾燥、虚熱を伴う体調不良では、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)などが体質に応じて検討されることがあります。

乾いた咳、痰の切れにくさ、喉の乾燥を伴う場合には、麦門冬湯(ばくもんどうとう)などを考えることがあります。

陰液不足による虚熱、不眠、乾燥、疲労感が続く場合には、滋陰降火湯(じいんこうかとう)なども候補になります。

腎陰虚に近く、腰のだるさ、耳鳴り、口渇、ほてりなどを伴う場合には、六味丸(ろくみがん)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

陰虚タイプでは、夜更かし、過労、飲酒、サウナ、香辛料で消耗が進みやすくなります。睡眠を最優先し、夜にスマホや仕事で神経を高ぶらせないことが大切です。

体調不良の漢方薬は、疲れ方の質で変わります

重だるさなら湿痰、ストレスで悪化するなら気滞、動くと疲れるなら気虚、ふらつきや不眠があれば血虚、肩こりやくすみが強ければ血瘀、疲れているのに眠れないなら陰虚を確認します。

疲れやすい・気力が出ない

気虚・胃腸虚弱を中心に見ます。

補中益気湯を見る
ストレスでだるい・張る

気滞・自律神経を見ます。

四逆散を見る
むくみ・重だるい

湿痰・水分停滞を見ます。

九味檳榔湯を見る

疲れやすさ・未病・飲食の誤りから見る体調不良

疲れやすさの原因を見極める

疲労感やだるさには、原因によってまったく異なるアプローチが必要です。気が作れない気虚による疲れやすさには、胃腸を整えて気を補う方法を考えます。

一方で、ストレスによる気滞や血瘀によって巡りが悪くなっている場合も、結果として疲れやすさを感じます。このタイプが日中ずっと横になっていると、巡りの悪さがさらに強まり、夜眠れなくなって余計に疲れることがあります。

未病のサインを見逃さない

「何だか調子が悪い」という状態は、体がバランスを崩し始めている未病のサインです。この段階で体質に合った漢方と生活習慣の見直しを行うことで、本格的な不調へ進む前に整えやすくなります。

ただし、強い症状や長引く症状がある場合は、未病ではなく医療的な確認が必要な状態かもしれません。体の声を聞きつつ、必要なときは医療機関に相談することが大切です。

飲食の誤りが湿邪・寒邪を生む

疲れやすいからといって、空腹感がないのに無理に食べたり、喉が渇いていないのに水を多く飲み続けたり、冷たいものを摂りすぎたりすると、胃腸に負担がかかります。

その結果、体に余分な水である湿や冷えである寒がたまり、重だるさや体調不良をさらに強めることがあります。

睡眠不足が血と陰を消耗する

日中の活動で消耗した体を回復する大きな時間が睡眠です。睡眠不足や過労が続くと、血や陰が消耗し、疲れやすいのに眠れない、ほてる、イライラする、集中できないといった不調につながります。

体調不良を整える生活養生

1. 気虚タイプは「無理に食べない」

疲れているときは、肉や魚などの栄養価の高い食事で元気をつけようとしがちです。しかし、胃腸が弱っていると、それを消化吸収するだけで大きなエネルギーを使います。

空腹感に合わせて、温かく消化のよい食事を腹八分目でとり、胃腸の負担を減らしましょう。

2. 湿痰タイプは冷飲食と水分過多を控える

むくみ、頭重感、重だるさがある方は、冷たい飲み物、牛乳、アイス、生野菜、甘いもの、水分の摂りすぎを控えめにします。温かい食事と軽い運動で、水の巡りを助けましょう。

3. 気滞タイプは日中に楽しく体を動かす

ストレスによる疲れは、寝てばかりいると気が滞って悪化することがあります。軽い散歩、深呼吸、音楽、会話、好きな用事など、気分が少し軽くなる行動を日中に入れましょう。

4. 血虚・陰虚タイプは睡眠を最優先する

ふらつき、不眠、動悸、ほてり、乾燥がある方は、体を養う血や陰が不足している可能性があります。夜更かしを避け、十分な睡眠時間を確保しましょう。

5. 血瘀タイプは同じ姿勢を続けない

肩こり、首こり、頭重感、くすみがある方は、血の巡りが滞りやすい状態です。長時間同じ姿勢を避け、入浴、散歩、肩甲骨まわりのストレッチで巡りを戻しましょう。

6. 体の声を聞き、生活の負担を減らす

だるいという感覚は、体が「活動を減らして休みたい」と伝えている言葉でもあります。薬だけで押し切るのではなく、睡眠、食事、運動、仕事量、人間関係の負担を見直すことが、未病を整える基本です。

体調不良の養生は、体質によって変わります。

補うべきか、巡らせるべきか、水をさばくべきか、休ませるべきか。まずは体質を確認してみましょう。

あなたに合う体調不良の漢方がわかる

よくある質問

体調不良には、どの漢方薬がよいですか?

体調不良だからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。重だるさなら湿痰、ストレスで悪化するなら気滞、動くと疲れるなら気虚、ふらつきや不眠があるなら血虚・気血両虚を考えます。

疲れているときは、補中益気湯を飲めばよいですか?

補中益気湯は、気虚タイプの疲れに考えられる代表処方ですが、湿痰や気滞によるだるさでは、補うだけでは重く感じることもあります。疲れの質と胃腸の状態を見て判断することが大切です。

休んでも疲れが取れないのは、どの体質ですか?

休んでも取れない疲れには、気滞、湿痰、血瘀、血虚などが関わることがあります。寝ていても重いなら湿痰、ストレスで張るなら気滞、こりや巡りの悪さが強いなら血瘀、眠りが浅く消耗しているなら血虚を確認します。

体調不良と睡眠不足は関係しますか?

関係します。睡眠不足は、体を養う血や潤いである陰を消耗します。疲れているのに眠れない、ほてる、イライラする、集中できないといった不調では、睡眠の立て直しが重要です。

体調不良で受診した方がよい目安はありますか?

強い倦怠感が続く、発熱、体重減少、息切れ、動悸、胸痛、強いめまい、食欲低下、気分の落ち込みが強い場合は、体質の問題だけでなく病気が隠れていることもあるため、医療機関に相談してください。

受診の目安

以下のような場合は、体質による体調不良と決めつけず、医療機関に相談してください。

体調不良は、医療と体質ケアを組み合わせると整えやすくなります。

貧血、甲状腺疾患、感染症、糖尿病、心臓・腎臓・肝臓の病気、睡眠障害、うつ状態などが背景にあることもあります。症状が長引く場合は、内科などで相談してください。

参考・出典

AI漢方診断へ

体調不良は、同じ「だるい」「疲れやすい」でも、体質によって考え方が変わります。

エネルギーが足りないのか、気が巡っていないのか、余分な水が停滞しているのか、血が不足しているのか、血流が悪いのか、睡眠不足で潤いが枯れているのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。

体調不良に合う漢方を、体質から確認する

だるさ、疲労感、胃腸、むくみ、睡眠、ストレス、冷え、血流、気分の落ち込みまで含めて確認します。

疲れやすい・気力が出ない

補中益気湯六君子湯人参湯などを確認できます。

ストレスでだるい・張る

四逆散加味逍遙散香蘇散などを確認できます。

むくみ・重だるい

九味檳榔湯防已黄耆湯藿香正気散などを確認できます。

※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。体調不良や疲労倦怠感には、貧血、甲状腺疾患、感染症、睡眠障害、心臓・腎臓・肝臓の病気、糖尿病、うつ状態などが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方、医薬品を服用中の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。強い倦怠感、発熱、体重減少、息切れ、胸痛、動悸、強いめまい、食欲低下、気分の落ち込みが続く場合は、速やかに医療機関を受診してください。

監修者プロフィール
堀口和彦

堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師

光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。

著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。