不安に漢方|不安感・パニック・動悸・息苦しさを体質別に考える

監修:堀口和彦|更新日:2026-06-25

理由もなく突然不安になる。緊張すると胸がドキドキして息苦しい。ちょっとしたことが気になって眠れない。外出前や人前で不安が強くなる。

不安は、単なる気の持ちようではありません。漢方では、気の巡りが滞る「気滞」、心身を養う血が不足する「血虚」、潤いが不足して神経が過敏になる「陰虚」、胃腸の弱りによる「気虚」、水分代謝の乱れによる「湿痰」などから、不安の背景を整理します。

同じ不安でも、喉がつかえて息苦しいタイプ、動悸やパニックが出るタイプ、疲れているのに眠れないタイプ、理由なく悲しくなるタイプ、更年期や月経周期で不安定になるタイプでは、合う漢方薬も養生も変わります。

KanpoNowの診断データでは、「不安感が強い」と回答した方の体質は、気滞が最も多く、次いで血虚、湿痰、気虚、陰虚が続きました。つまり、不安対策では「気の巡り」と「心身を支える血・気の不足」を中心に見ることが重要です。

あなたに合う不安の漢方がわかる

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KanpoNow診断データで見る不安の傾向

直近30日

7,577件

KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。

不安症状

626件・8%

症状ランキングでは10位でした。

不安感が強い

2,760件・36%

体質チェックでは、約3人に1人以上が不安感の強さを回答しています。

相談者の傾向

女性93%・平均46歳

50代34%、40代31%でした。

不安体質 1

気滞 31%

ストレスや緊張で気の巡りが滞り、喉のつかえ、胸苦しさ、動悸、不安につながりやすい体質です。

不安体質 2

血虚 18%

心身を養う血が不足し、疲労、不眠、物忘れ、精神不安につながりやすい体質です。

不安体質 3

湿痰 13%

水分代謝が滞り、頭重感、胸のつかえ、胃もたれ、不安定さにつながりやすい体質です。

気虚・陰虚

気虚12%・陰虚12%

エネルギー不足、潤い不足、睡眠不足、神経過敏が不安と重なることがあります。

あなたの不安は、緊張型でしょうか。栄養不足型でしょうか。潤い不足型でしょうか。

不安感、動悸、息苦しさ、喉のつかえ、不眠、疲労感、更年期症状まで含めて確認します。

AI漢方診断で不安体質を確認する

不安とは

不安とは、危険や失敗、体調変化などに備えるための自然な心身の反応です。ただし、不安が強すぎる、長く続く、動悸・息苦しさ・めまい・不眠を伴う、日常生活を避けるようになる場合は、専門的な確認が必要です。

突然の強い不安や恐怖に、動悸、息苦しさ、震え、発汗、胸の苦しさなどが重なる場合、パニック発作として現れることがあります。繰り返す発作や、また起こるのではという予期不安、回避行動が強い場合は、医療機関での相談が大切です。*①②

不安は、弱さではなく心身のアラートです。

漢方では、不安を無理に抑え込むだけでなく、なぜ心身が過敏になり、安心感を保てなくなっているのかを見ます。

なぜ不安が起こるのか

漢方では、不安を「気の滞り」と「心身を養う血・陰の不足」から整理します。ストレスで気が胸や喉に詰まると、呼吸が浅くなり、動悸や息苦しさを伴いやすくなります。

1 気が胸や喉に滞る

ストレスや緊張で気が巡らず、喉のつかえ、胸苦しさ、息苦しさ、不安につながります。

2 血が不足して心が養われない

疲労、胃腸虚弱、睡眠不足で血が不足すると、心が落ち着かず、不眠や不安が出やすくなります。

3 陰が不足して神経が過敏になる

心身の潤いが不足すると、焦燥感、ほてり、動悸、眠りの浅さが出やすくなります。

不安は、ストレスだけでなく、疲労、睡眠不足、胃腸の弱り、ホルモン変動、過労、冷えなどが重なって起こることがあります。

漢方では「気・血・陰・心肝」から見る

漢方では、精神活動は「心」が担い、気の巡りは「肝」が関わると考えます。心を安定させるには血と陰が必要で、肝の気が滞ると、胸や喉のつかえ、呼吸の浅さ、動悸、不安につながります。

緊張・胸苦しさ

気滞

ストレスで気が滞り、喉のつかえ、胸苦しさ、動悸、不安が出るタイプです。

疲労・不眠

血虚

心を養う血が不足し、不眠、物忘れ、疲労感、不安を伴うタイプです。

過敏・焦燥

陰虚

潤い不足で神経が過敏になり、焦燥感、ほてり、眠りの浅さを伴うタイプです。

更年期・血の道症

血瘀

ホルモン変動、のぼせ、めまい、冷えのぼせと不安が重なるタイプです。

不安を体質別に見る

不安では、気滞、血虚、湿痰が中心になりやすく、疲れて不安になる場合は気虚、焦燥感やほてりでは陰虚、更年期や月経周期では血瘀、冷えや体力低下では陽虚も確認します。

ストレス・緊張

気滞

喉のつかえ、胸苦しさ、動悸、息苦しさ、パニック感を伴うタイプです。

栄養不足

血虚

疲労、不眠、顔色の悪さ、物忘れ、心神不安を伴うタイプです。

水分停滞

湿痰

頭重感、胸のつかえ、胃もたれ、めまい、不安定さを伴うタイプです。

エネルギー不足

気虚

疲れやすい、気力が出ない、外出が不安、息切れを伴うタイプです。

潤い不足

陰虚

焦燥感、ほてり、手足の熱感、眠りの浅さ、動悸を伴うタイプです。

血流・更年期

血瘀

のぼせ、めまい、冷えのぼせ、更年期や月経周期の不安を伴うタイプです。

冷え・弱り

陽虚

冷え、むくみ、下痢、足腰の弱り、心細さを伴うタイプです。

あなたの体質に合った不安の漢方が分かります。

不安感、動悸、息苦しさ、喉のつかえ、不眠、疲労、更年期症状まで含めて体質を見ます。

あなたに合う不安の漢方がわかる
1. ストレス・緊張型不安

気滞(きたい)体質の不安

気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。不安では、喉のつかえ、胸の苦しさ、動悸、息苦しさ、緊張で悪化する不安として現れます。

病態の考え方

精神的な重圧で肝の気が滞ると、胸や喉に気が詰まります。呼吸が浅くなり、肩や背中、胸元が硬くなると、酸素が足りないような感覚が生じ、さらに不安が強まります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

気分がふさぎ、喉や食道部の異物感、動悸、吐き気、不安を伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などが検討されることがあります。

心身の緊張、不安、動悸、不眠、イライラ、高ぶりを伴う場合には、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などを考えることがあります。

神経の高ぶり、怒りっぽさ、緊張、不眠、手足の震えを伴う場合には、抑肝散(よくかんさん)なども候補になります。

更年期やストレスによる気分の揺らぎ、のぼせ、不安、イライラを伴う場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)などが検討されることもあります。

養生のポイント

気滞タイプでは、不安を止めようと力むほど胸が固まりやすくなります。肩と胸をゆるめ、腹式呼吸を行い、予定前に余裕を持つことが大切です。

2. 栄養不足・心神不安型

血虚(けっきょ)体質の不安

血虚は、心身を養う血が不足しやすい体質です。不安では、疲労、不眠、顔色の悪さ、物忘れ、心細さ、精神不安として現れます。

病態の考え方

漢方では、心を安定させるためには血が必要だと考えます。血が不足すると、心が十分に養われず、些細なことが気になる、眠れない、落ち着かない状態になりやすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

胃腸の働きを助けて気血を補い、心身の疲れ、血色不良、不眠、精神不安を伴う場合には、加味帰脾湯(かみきひとう)などが検討されることがあります。

心身が疲れきっているのに眠れない、精神不安、不眠、眠りの浅さを伴う場合には、酸棗仁湯(さんそうにんとう)などを考えることがあります。

気力と体力が落ち、疲労感、顔色の悪さ、回復力低下を伴う場合には、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)なども候補になります。

食欲不振、疲労倦怠、冷え、慢性的な体力低下を伴う場合には、人参養栄湯(にんじんようえいとう)などが検討されることもあります。

養生のポイント

血虚タイプでは、夜更かし、食事抜き、過労が不安を悪化させます。温かい食事、たんぱく質、鉄を意識し、まずは睡眠時間を守りましょう。

3. 胸のつかえ・頭重型不安

湿痰(しったん)体質の不安

湿痰は、水分代謝が滞り、余分な水分や濁りが体に停滞しやすい体質です。不安では、頭が重い、胸がつかえる、胃もたれ、めまい、気分が晴れない状態として現れます。

病態の考え方

余分な水分が体に停滞すると、頭や胸が重くなり、気の巡りも悪くなります。胃腸が弱い、冷たい飲食が多い、水分を摂りすぎる方では、湿痰が不安や胸のつかえに関係することがあります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

喉のつかえ感、胸のつかえ、吐き気、不安、気分のふさぎを伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などが検討されることがあります。

胃腸が弱く、食欲不振、胃もたれ、水分停滞、気力低下を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを考えることがあります。

水分の偏り、むくみ、尿量の少なさ、頭重感、めまいを伴う場合には、五苓散(ごれいさん)なども候補になります。

頭重感、めまい、胃腸虚弱、水分停滞を伴う場合には、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)などが検討されることもあります。

養生のポイント

湿痰タイプでは、水分のガブ飲み、冷たい飲食、甘いもの、食べすぎで胸や頭が重くなりやすくなります。温かいものを少しずつ摂り、胃腸を休めましょう。

4. 疲労・自信低下型不安

気虚(ききょ)体質の不安

気虚は、生命エネルギーである気が不足しやすい体質です。不安では、気力が出ない、外出が不安、疲れやすい、息切れしやすい、自信が持てない状態として現れます。

病態の考え方

気が不足すると、心身を支える力が弱くなり、少しの予定や人付き合いでも負担に感じやすくなります。胃腸が弱く、食べても元気にならない方では、気虚が不安の土台になることがあります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

疲労倦怠感、食欲不振、気力低下、風邪をひきやすさ、不安定さを伴う場合には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが検討されることがあります。

胃腸の弱り、食欲不振、胃もたれ、気力低下を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを考えることがあります。

食欲不振、疲労倦怠、冷え、慢性的な体力低下、不安感を伴う場合には、人参養栄湯(にんじんようえいとう)なども候補になります。

養生のポイント

気虚タイプでは、気合いで乗り切ろうとするとさらに消耗します。予定を詰め込みすぎず、温かく消化のよい食事と睡眠で、まず体力を戻しましょう。

5. 潤い不足・過敏型不安

陰虚(いんきょ)体質の不安

陰虚は、体を潤し、熱を冷ます陰液が不足しやすい体質です。不安では、焦燥感、動悸、手足のほてり、眠りの浅さ、神経過敏として現れます。

病態の考え方

陰は、心身を冷まして落ち着かせる冷却水のようなものです。過労や睡眠不足で陰が消耗すると、心が休まらず、焦る、落ち着かない、眠れない、不安が強まる状態になります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

体力がなく、神経過敏で、驚きやすく、興奮しやすい不安や不眠では、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)などが検討されることがあります。

神経が過敏で、理由なく悲しくなる、泣きたくなる、あくびが出る、不安定さを伴う場合には、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)などを考えることがあります。

心身が疲れ、精神不安、不眠がある場合には、酸棗仁湯(さんそうにんとう)なども候補になります。

ほてり、口渇、潤い不足、焦燥感を伴う場合には、六味丸(ろくみがん)滋陰降火湯(じいんこうかとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

陰虚タイプでは、夜更かし、過労、飲酒、カフェイン、スマホの見すぎで神経が休まりにくくなります。夜は早めに横になり、睡眠で陰血を回復させましょう。

6. 更年期・血の道症型不安

血瘀(けつお)体質の不安

血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。不安では、女性の月経周期、産前産後、更年期、のぼせ、めまい、冷えのぼせとともに精神不安が出る状態として現れます。

病態の考え方

ホルモン変動が大きい時期は、自律神経も乱れやすくなります。血の巡りが悪いと、上半身のほてりやのぼせ、めまい、不安感、イライラが重なりやすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

産前産後や更年期の血の道症、のぼせ、めまい、不安感、いらだちを伴う場合には、女神散(にょしんさん)などが検討されることがあります。

血の巡りを整え、冷えのぼせ、肩こり、生理痛、血の道症に伴う不安を伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)などを考えることがあります。

更年期のイライラ、のぼせ、気分の揺らぎ、不安を伴う場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)なども候補になります。

養生のポイント

血瘀タイプでは、頭だけが熱く、足元が冷える状態を整えることが大切です。足首、ふくらはぎ、股関節を動かし、入浴で巡りを助けましょう。

7. 冷え・不安定型不安

陽虚(ようきょ)体質の不安

陽虚は、体を温める力が不足しやすい体質です。不安では、冷え、むくみ、下痢、足腰の弱り、心細さ、朝の不安定さとして現れることがあります。

病態の考え方

体の芯が冷えると、気血の巡りが落ち、心身を支える力も弱くなります。冷え、下痢、むくみ、夜間尿、疲労感を伴う方では、陽虚が不安の土台になることがあります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

冷え、むくみ、ふらつき、下痢、深部の冷えを伴う場合には、真武湯(しんぶとう)などが検討されることがあります。

下半身の冷え、夜間尿、足腰のだるさ、年齢に伴う体力低下を伴う場合には、八味地黄丸料(はちみじおうがんりょう)などを考えることがあります。

下半身のむくみ、しびれ、足腰の弱りが強い場合には、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)なども体質によって候補になります。

養生のポイント

陽虚タイプでは、冷たい飲食、薄着、睡眠不足で心身が不安定になりやすくなります。お腹、腰、足首を温め、温かい食事と入浴を意識しましょう。

8. パニック・動悸・息苦しさ

パニック感を伴う不安

突然の強い不安、動悸、息苦しさ、手足の震え、発汗、めまい、胸の苦しさを伴う場合があります。漢方では、気滞、気逆、陰虚、血虚、血瘀などが重なることがあります。

病態の考え方

不安は、本来は身を守るためのアラートです。しかし、ストレスや疲労が続くと、体が危険信号を過剰に出し、呼吸が浅くなり、動悸や息苦しさがさらに不安を強める悪循環になります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

心身の緊張、不安、動悸、不眠、パニック感を伴う場合には、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などが検討されることがあります。

喉のつかえ、胸苦しさ、息苦しさ、気分のふさぎを伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などを考えることがあります。

体力がなく、神経過敏で、驚きやすく、興奮しやすい場合には、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)なども候補になります。

理由なく悲しくなる、神経が過敏、気持ちが不安定な場合には、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)などが検討されることもあります。

養生のポイント

パニック感が出た時は、症状を否定せず「体のアラートが鳴っている」と受け止めます。息を吸うより、ゆっくり長く吐くことを意識し、足裏の感覚を確認して体を今ここに戻しましょう。

不安の漢方薬は、不安の出方と体質で選びます

「不安にはこの漢方」と一律に決めるのではなく、気滞による胸のつかえなのか、血虚による心神不安なのか、陰虚による焦燥感なのか、更年期の血の道症なのかを確認することが大切です。

喉のつかえ・息苦しさ

気滞を中心に見ます。

半夏厚朴湯を見る
動悸・緊張・パニック感

気滞・気逆を中心に見ます。

柴胡加竜骨牡蛎湯を見る
疲労・不眠・心神不安

血虚を中心に見ます。

加味帰脾湯を見る

女性のライフステージ・睡眠・ストレスから見る不安

40代・50代女性の不安

KanpoNowのデータでは、不安感が強い方は40代・50代女性が中心でした。この年代では、仕事や家庭の負担、更年期、睡眠不足、血虚、気滞、血瘀が重なりやすくなります。

更年期と血の道症

更年期では、女性ホルモンの変化により自律神経が乱れ、不安、イライラ、動悸、のぼせ、めまいが出ることがあります。漢方では、血の道症として、気血の巡りを整える視点があります。

睡眠不足と不安

睡眠不足は、心を養う血と陰を消耗します。寝不足が続くと、焦燥感、動悸、眠りの浅さ、取り越し苦労が増えやすくなります。

胃腸と不安

胃腸が弱ると、気血を十分に作れなくなり、心を支える栄養が不足します。食欲不振、胃もたれ、下痢、疲労感を伴う不安では、胃腸から立て直すことが大切です。

不安を整える生活養生

1. 不安を否定しない

不安は、危険を知らせる自然なアラートです。「また不安になった」「自分はだめだ」と責めるほど、気滞が強まりやすくなります。まずは、不安が出ていることを認めて、体を落ち着かせる方向へ切り替えましょう。

2. 腹式呼吸を習慣にする

不安が強い時は、呼吸が浅くなりやすくなります。朝と夜に、仰向けでおへその下を意識し、ゆっくり吐く呼吸を10回行いましょう。吸うことより、長く吐くことを意識します。

3. 睡眠で陰血を回復する

心身を落ち着かせるには、睡眠が重要です。夜更かし、スマホの見すぎ、カフェイン、飲酒は、神経を休ませにくくすることがあります。早めに横になり、体を重力から解放しましょう。

4. 胃腸をいたわる

不安が強い方は、胃腸がこわばりやすくなります。冷たい飲食、食べすぎ、甘いもの、脂っこいものを控え、温かく消化のよい食事を腹八分目にしましょう。

5. 不安時のツボケア

不安や動悸が強い時は、手首の小指側にある神門、手のひらの小指と薬指の間にある少府を、やさしく押して呼吸を整える方法があります。強く押しすぎず、ゆっくり吐きながら行いましょう。

不安の養生は、体質によって変わります。

気を巡らせるべきか、血を補うべきか、潤いを養うべきか、冷えを温めるべきか。まずは体質を確認してみましょう。

あなたに合う不安の漢方がわかる

よくある質問

不安には、どの漢方薬がよいですか?

不安だからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。喉のつかえや胸苦しさでは気滞、疲労と不眠では血虚、焦燥感やほてりでは陰虚、更年期の不安では血瘀を考えます。

喉のつかえや息苦しさを伴う不安は、どの体質ですか?

喉のつかえ、胸苦しさ、深呼吸しにくい不安では、気滞を考えることがあります。ストレスで気が胸や喉に滞り、呼吸が浅くなるタイプです。

疲れているのに眠れず、不安が強い場合は?

心身が疲れているのに眠れない、不安で考えが止まらない場合は、血虚や陰虚を考えることがあります。心を養う血や陰が不足し、神経が休まりにくい状態です。

更年期の不安も漢方で考えられますか?

考えられます。更年期ではホルモン変動と自律神経の乱れにより、不安、動悸、イライラ、のぼせ、めまいが出ることがあります。漢方では血の道症、気滞、血瘀、血虚として見ることがあります。

パニック感がある場合、漢方だけで様子を見てよいですか?

突然の強い不安、動悸、息苦しさ、回避行動がある場合は、医療機関での確認が大切です。漢方は体質を整える補助として考え、必要な診断や治療を受けながら活用してください。

受診の目安

以下のような場合は、体質による不安と決めつけず、医療機関に相談してください。

不安は、体の病気や薬の影響と関係することもあります。

動悸、息苦しさ、胸痛、体重減少、強い不眠、希死念慮がある場合は、漢方だけで様子を見ず、早めに医療機関で確認してください。緊急性がある場合は救急相談や救急受診を優先してください。

参考・出典

AI漢方診断へ

不安は、同じ「不安感」でも、体質によって考え方が変わります。

気が滞っているのか、血が不足しているのか、陰が不足して神経が過敏なのか、胃腸が弱っているのか、更年期や血の巡りが関係しているのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。

不安に合う漢方を、体質から確認する

不安感、動悸、息苦しさ、喉のつかえ、不眠、疲労感、更年期症状、生活背景まで含めて確認します。

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半夏厚朴湯柴胡加竜骨牡蛎湯加味帰脾湯酸棗仁湯甘麦大棗湯などを確認できます。

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不安の出方と全身症状から、体質に合う漢方を確認します。

あなたに合う不安の漢方がわかる

※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。不安には、不安症、パニック症、うつ病、甲状腺疾患、心疾患、低血糖、薬の影響、睡眠不足、ストレスなどが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。持病がある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。強い胸痛、息苦しさ、意識が遠のく感じ、強い不眠、食事が取れない状態、希死念慮、自傷の恐れがある場合は、速やかに医療機関または救急窓口に相談してください。

監修者プロフィール
堀口和彦

堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師

光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。

著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。