うつに漢方|気分の落ち込み・やる気が出ない・不安を体質別に考える

更新日:2026年7月20日監修:堀口和彦

気分の落ち込みと意欲低下に悩む女性

気分が落ち込む。何をしても楽しめない。やる気が出ず、日常のことが進まない。

うつ状態は、気持ちの弱さや怠けではありません。睡眠、食欲、疲労、体の痛み、不安、ホルモン変化などが重なって現れます。自傷・希死念慮や強い機能低下がある場合は、漢方より安全確保と医療支援を優先します。

漢方では、気の不足、気の滞り、血や陰の不足、湿痰や血瘀、冷えや熱こもりを整理します。

症状 × 体質から、あなたに合う漢方を見つけます。

うつ状態で候補となる漢方薬

漢方薬 比較する状態
柴胡加竜骨牡蛎湯 不安、焦燥、不眠、動悸、胸の高ぶり
柴胡桂枝乾姜湯 冷えのぼせ、疲労、不安、意欲低下
加味帰脾湯 疲労、不眠、不安、血色不良、胃腸虚弱
抑肝散 神経の高ぶり、怒りっぽさ、不眠
加味逍遙散 PMS・更年期、冷えのぼせ、肩こり、落ち込み
桂枝加竜骨牡蛎湯 虚弱、神経過敏、夜間不安、不眠
六君子湯 胃腸虚弱、食欲低下、気力低下
半夏厚朴湯 喉・胸のつかえ、不安、気分のふさぎ

すぐに支援へつながる状態

死にたい・消えたい、自分や他人を傷つけそう、何日も眠らず活動できる、幻覚・妄想、食事や水分が取れない場合は、漢方選びより医療機関・救急・公的相談窓口を優先してください。

うつと全身の状態をまとめて確認する

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KanpoNow AI診断データで見るうつ

2026年6月25日集計では、直近30日間7,585件のうち443件・約6%が「うつ」を選択。女性89%、平均45歳で、体質上位は気滞26%、気虚19%、血虚15%でした。

以下の相談データとは別母集団です。合算・直接比較しません。

堀口先生の相談・初期処方選定データ

全候補421件、暫定候補74件から、成人本人・現在症状・初期処方・安全性を確認した36件を公開統計母集団としました。これは改善実績ではありません。

体質判定

陽虚

20件
56%
湿熱

18件
50%
血瘀

18件
50%
陰虚

9件
25%
湿痰

8件
22%
血虚

5件
14%
気虚

4件
11%

一緒に記録された症状

不安・焦燥・イライラ

27件
75%
気分の落ち込み・興味低下

25件
69%
胃腸・便通の不調

18件
50%
疲労・だるさ

15件
42%
月経前・更年期・産後

13件
36%
意欲低下・無気力

13件
36%
頭痛・肩こり・めまい

11件
31%
食欲・体重の変化

8件
22%

初期回答で選定された漢方薬

複数回答のため合計は36件・100%を超えます。件数は効果や推奨順位ではありません。

代表相談例

気滞陰虚

気分の落ち込みと意欲低下を中心に相談

43歳男性|確認項目:気分の落ち込み・興味低下、不安・焦燥・イライラ、頭痛・肩こり・めまい

気分の落ち込みや意欲低下に加え、睡眠、疲労、胃腸、不安、月経・更年期などを確認した相談です。

初期回答で選定された漢方薬:柴胡桂枝乾姜湯加味帰脾湯

気滞陰虚

疲労や不安とともに意欲低下を相談

33歳女性|確認項目:意欲低下・無気力、疲労・だるさ

気分の落ち込みや意欲低下に加え、睡眠、疲労、胃腸、不安、月経・更年期などを確認した相談です。

初期回答で選定された漢方薬:柴胡桂枝乾姜湯加味逍遙散

ほかの相談例4件を見る
血瘀湿痰

気分の落ち込みと意欲低下を中心に相談

28歳女性|確認項目:気分の落ち込み・興味低下、意欲低下・無気力、疲労・だるさ、胃腸・便通の不調

気分の落ち込みや意欲低下に加え、睡眠、疲労、胃腸、不安、月経・更年期などを確認した相談です。

初期回答で選定された漢方薬:当帰芍薬散人参養栄湯

血瘀湿熱

気分の落ち込みと意欲低下を中心に相談

67歳男性|確認項目:気分の落ち込み・興味低下、不安・焦燥・イライラ、動悸・胸や喉のつかえ、頭痛・肩こり・めまい

気分の落ち込みや意欲低下に加え、睡眠、疲労、胃腸、不安、月経・更年期などを確認した相談です。

初期回答で選定された漢方薬:桂枝加竜骨牡蛎湯加味帰脾湯

気虚湿熱

気分の落ち込みと意欲低下を中心に相談

45歳女性|確認項目:気分の落ち込み・興味低下、疲労・だるさ、不眠・睡眠の乱れ、食欲・体重の変化

気分の落ち込みや意欲低下に加え、睡眠、疲労、胃腸、不安、月経・更年期などを確認した相談です。

初期回答で選定された漢方薬:桂枝加竜骨牡蛎湯加味帰脾湯

血瘀陽虚湿熱

疲労や不安とともに意欲低下を相談

51歳女性|確認項目:意欲低下・無気力、疲労・だるさ、不眠・睡眠の乱れ、頭痛・肩こり・めまい

気分の落ち込みや意欲低下に加え、睡眠、疲労、胃腸、不安、月経・更年期などを確認した相談です。

初期回答で選定された漢方薬:柴胡桂枝乾姜湯清心蓮子飲

うつ状態を8つの体質で見る

8体質一覧
気滞

気分がふさぎ、ため息や胸のつかえがある

睡眠、食欲、疲労、冷え・熱、胃腸、月経・更年期などを一緒に確認します。

気滞体質のうつ状態を表すイラスト
比較する漢方薬

香蘇散半夏厚朴湯

血虚

不安・不眠・動悸・集中力低下がある

睡眠、食欲、疲労、冷え・熱、胃腸、月経・更年期などを一緒に確認します。

血虚体質のうつ状態を表すイラスト
比較する漢方薬

加味帰脾湯人参養栄湯

陰虚

疲れているのに眠れず、焦燥やほてりがある

睡眠、食欲、疲労、冷え・熱、胃腸、月経・更年期などを一緒に確認します。

陰虚体質のうつ状態を表すイラスト
比較する漢方薬

酸棗仁湯桂枝加竜骨牡蛎湯

血瘀

肩こり・頭痛・冷えのぼせ・月経症状を伴う

睡眠、食欲、疲労、冷え・熱、胃腸、月経・更年期などを一緒に確認します。

血瘀体質のうつ状態を表すイラスト
比較する漢方薬

桃核承気湯当帰芍薬散

気虚

やる気が出ず、胃腸虚弱と疲労が強い

睡眠、食欲、疲労、冷え・熱、胃腸、月経・更年期などを一緒に確認します。

気虚体質のうつ状態を表すイラスト
比較する漢方薬

六君子湯加味帰脾湯

湿痰

体と頭が重く、むくみや胃もたれがある

睡眠、食欲、疲労、冷え・熱、胃腸、月経・更年期などを一緒に確認します。

湿痰体質のうつ状態を表すイラスト
比較する漢方薬

半夏白朮天麻湯半夏厚朴湯

陽虚

冷え、朝のつらさ、足腰のだるさがある

睡眠、食欲、疲労、冷え・熱、胃腸、月経・更年期などを一緒に確認します。

陽虚体質のうつ状態を表すイラスト
比較する漢方薬

真武湯人参養栄湯

湿熱

イライラ、のぼせ、便秘、飲酒傾向がある

睡眠、食欲、疲労、冷え・熱、胃腸、月経・更年期などを一緒に確認します。

湿熱体質のうつ状態を表すイラスト
比較する漢方薬

黄連解毒湯柴胡加竜骨牡蛎湯

よくある質問

うつには、どの漢方薬が使われますか?

柴胡加竜骨牡蛎湯柴胡桂枝乾姜湯加味帰脾湯抑肝散加味逍遙散桂枝加竜骨牡蛎湯などが比較されます。体力、睡眠、不安、胃腸、冷え・ほてり、月経・更年期によって候補は変わります。

死にたい気持ちがある場合も漢方相談でよいですか?

いいえ。自傷や希死念慮がある場合は、漢方選びより安全確保と専門的支援を優先してください。緊急性がある場合は119番、身近な医療機関、厚生労働省の相談窓口などへつながってください。

気分の落ち込みが何日続いたら受診すべきですか?

2週間以上続く場合だけでなく、期間が短くても仕事・家事・食事・睡眠に支障がある場合は早めに受診してください。

抗うつ薬と漢方薬は併用できますか?

併用される場合もありますが、自己判断で開始・中止・減量しないでください。主治医と薬剤師へ服用中の薬をすべて伝えてください。

やる気が出ないだけでも漢方で考えられますか?

気虚や血虚などを比較しますが、甲状腺疾患、貧血、睡眠障害、薬の影響なども確認します。

不眠や焦燥感が強いうつも漢方で考えられますか?

血虚、陰虚、気滞などを比較します。ただし、何日も眠らなくても元気で活動性が高い場合は躁状態の可能性があり、専門評価を優先します。

更年期の落ち込みも体質から考えますか?

考えられます。加味逍遙散柴胡桂枝乾姜湯加味帰脾湯などが比較されますが、強い落ち込みや不正出血がある場合は婦人科・精神科等へ相談してください。

相談データで件数が多い漢方薬を選べばよいですか?

いいえ。件数は効果や推奨順位ではありません。初期相談で選定された処方の出現件数です。

家族がうつ状態に見えるとき、どう接すればよいですか?

否定や励ましだけで押し切らず、休息と受診・相談につながるよう支えてください。自傷の危険がある場合は一人にしないことが重要です。

AI漢方診断では何を確認しますか?

気分の落ち込み、興味・喜び、意欲、睡眠、食欲、疲労、集中力、自責、不安、身体症状、月経・更年期、持病、服用薬を確認します。

受診・相談の目安

  • 気分の落ち込みや興味の低下が続く
  • 仕事・家事・食事・睡眠に支障がある
  • 死にたい、自分を傷つけたい気持ちがある
  • 何日も眠らず活動できる、浪費・多弁が目立つ
  • 幻覚・妄想、強い混乱がある
  • 動悸、体重減少、手の震え、多汗が重なる

参考・出典

症状 × 体質から、あなたに合う漢方を見つけます。

落ち込み、意欲、睡眠、食欲、疲労、不安、身体症状、月経・更年期、服用薬まで確認します。

※本ページは一般的な情報提供を目的とし、個別の診断や治療に代わるものではありません。自傷・希死念慮、躁状態、幻覚・妄想、強い機能低下がある場合は、速やかに医療機関や公的相談窓口へつながってください。服薬中の方は自己判断で薬を中止・変更しないでください。

監修者プロフィール
堀口和彦

堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師

光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。

著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。