不眠に漢方|眠れない・途中で目が覚める・浅い眠りを体質別に考える

監修:堀口和彦|更新日:2026-06-22

寝つきが悪い。途中で何度も目が覚める。朝早く目が覚めてしまう。眠りが浅く、寝た気がしない。

不眠は、単に「眠れない」という現象ではありません。漢方では、昼の活動を支える陽と、夜の休息を支える陰の切り替えがうまくいかない状態として考えます。

ストレスで頭が冴える不眠、潤い不足で眠りが浅い不眠、冷えや夜間頻尿で目が覚める不眠、胃腸の不調で眠れない不眠など、背景によって合う漢方薬は変わります。

このページでは、不眠を8つの体質から整理し、自然な眠りを取り戻すための漢方の考え方と養生を解説します。

あなたに合う不眠の漢方がわかる

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KanpoNow診断データで見る不眠の傾向

直近30日

7,612件

KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。

不眠症状

836件・11%

約10人に1人が、不眠を自覚症状として選んでいました。

眠りが浅い

3,830件・50%

約2人に1人が、眠りの浅さを自覚していました。

相談者の傾向

女性94%・平均47歳

40代・50代の女性に多い傾向がありました。

数字から分かること

「不眠」を症状として選んだ方は11%でしたが、「眠りが浅い」と答えた方は50%でした。

これは、睡眠の悩みが「眠れない」という明確な症状だけでなく、眠りの浅さ、途中で目が覚める、疲れが取れない、朝からだるいといった形で現れている可能性を示しています。

不眠体質 1

気滞 22%

ストレスや緊張で気が滞り、頭が冴えて寝つきにくくなる体質です。

不眠体質 2

血虚 11%

血が不足し、心が落ち着かず、不安感、多夢、浅い眠りにつながりやすい体質です。

不眠体質 3

陰虚 10%

体の潤いが不足し、ほてり、寝汗、目が冴える不眠につながりやすい体質です。

関連体質合計

約43%

気滞・血虚・陰虚を合わせると、診断者の約4割に関係していました。

あなたの不眠は、ストレスでしょうか。潤い不足でしょうか。血の不足でしょうか。

寝つきの悪さ、途中で目が覚める、眠りの浅さ、ほてり、不安、冷え、胃腸、疲労感まで含めて確認します。

不眠体質を確認する

目次

  1. KanpoNow診断データで見る不眠の傾向
  2. 不眠とは
  3. 漢方で見る睡眠の基本メカニズム
  4. 漢方では不眠をどう見るか
  5. 不眠を8つの体質で見る
  6. 気滞体質:ストレスで頭が冴える不眠
  7. 陰虚体質:潤い不足・虚熱性の不眠
  8. 血虚体質:こころの栄養不足による不眠
  9. 湿熱体質:熱こもり・興奮型の不眠
  10. 陽虚体質:冷えと夜間頻尿による不眠
  11. 気虚・湿痰体質:胃腸不調型の不眠
  12. 血瘀体質:冷えのぼせ・血行不良型の不眠
  13. 年代・性別・仕事・生活から見る不眠
  14. 不眠を整える生活養生
  15. 関連ページ
  16. よくある質問
  17. 受診の目安
  18. 参考・出典
  19. AI漢方診断へ

不眠とは

不眠とは、寝つきが悪い、途中で何度も目が覚める、朝早く目が覚めてしまう、眠りが浅いといった睡眠の問題があり、そのために日中の眠気、だるさ、集中力低下、気分の不調などが出る状態です。*①

一時的な不眠は誰にでも起こりますが、長く続く場合は、ストレス、こころや体の病気、薬の影響、睡眠時無呼吸、むずむず脚症候群、生活リズムの乱れなどが関係することがあります。*①②

「眠れない=すぐ睡眠薬」だけではありません。

漢方では、なぜ眠れないのかを見ます。熱がこもっているのか、潤いが足りないのか、血が不足しているのか、胃腸に水が停滞しているのか、冷えや夜間尿で眠りが途切れるのかを確認します。

漢方で見る睡眠の基本メカニズム

東洋医学では、昼の活動を支える「陽」と、夜の休息を支える「陰」が交替することで、自然な睡眠リズムが作られると考えます。

1 陽が強すぎる

夜になっても活動エネルギーが鎮まらず、頭が冴えて寝つけない状態です。イライラ、ほてり、喉の渇き、便秘を伴うことがあります。

2 陰が不足している

心身を休ませる潤いが不足し、疲れているのに眠れない、途中で目が覚める、眠りが浅い状態です。

3 陰を上に運べない

冷えや陽気不足により、休息の力が頭や心に届かず、眠いのに眠れない、夜間尿で起きる状態です。

さらに、胃腸の弱りや水の停滞があると、気血が胃腸のあたりで滞り、脳や心に休息の材料が届きにくくなります。食後の胃もたれ、痰っぽさ、頭重感を伴う不眠では、胃腸と水分代謝を整える視点が大切です。

漢方では不眠をどう見るか

漢方では、不眠を「寝つきが悪い」「途中で起きる」「早朝に目が覚める」だけでなく、日中の疲れ、冷え、ほてり、便通、胃腸、尿、精神状態まで含めて見ます。

不眠の出方 漢方で見たい背景 よくある体質
ストレスで眠れない、頭が冴える 気が滞り、自律神経が高ぶる 気滞
疲れているのに眠れない、ほてる 潤い不足で虚熱がこもる 陰虚
不安、多夢、物忘れ、むずむず感 血が不足し、心が安定しない 血虚
暑がり、便秘、興奮、寝苦しい 湿と熱がこもり、陽が鎮まらない 湿熱
冷え、夜間尿、眠りが途切れる 陽気不足で水と陰を巡らせにくい 陽虚
胃もたれ、頭重感、痰っぽさ 胃腸の弱りと水の停滞 気虚・湿痰
冷えのぼせ、肩こり、イライラ 血の巡りが悪く、熱の配分が乱れる 血瘀

不眠を8つの体質で見る

不眠では、気滞、陰虚、血虚、湿熱、陽虚、気虚・湿痰、血瘀が関係しやすくなります。複数の体質が重なり、寝つきの悪さ、中途覚醒、早朝覚醒、眠りの浅さが混在することもあります。

ストレス・緊張

気滞

考えごとやイライラで頭が冴え、寝つきが悪くなるタイプです。

ほてり・浅い眠り

陰虚

潤い不足と虚熱で、疲れているのに眠れないタイプです。

不安・多夢

血虚

こころを養う血が不足し、不安感や夢の多さを伴うタイプです。

熱こもり・便秘

湿熱

体内の熱と老廃物がこもり、夜になっても興奮が鎮まらないタイプです。

冷え・夜間尿

陽虚

体を温める力が弱く、冷えや夜間尿で睡眠が途切れるタイプです。

胃腸・水滞

気虚・湿痰

胃腸の弱りや水の停滞で、眠りの土台が乱れるタイプです。

冷えのぼせ・巡り

血瘀

血の巡りが悪く、のぼせと冷えが混在して眠りにくいタイプです。

あなたの体質に合った不眠の漢方が分かります。

不眠は「眠れない」だけでなく、冷え・ほてり・尿・胃腸・ストレス・疲労まで見て判断します。

あなたに合う不眠の漢方がわかる
1. ストレスで頭が冴える不眠

気滞(きたい)体質の不眠

気滞は、ストレスや緊張によって気の巡りが滞り、自律神経が高ぶりやすい体質です。考えごとが止まらない、イライラして眠れない、寝ようとすると目が冴える不眠として現れます。

病態の考え方

気がのびやかに巡らないと、頭や胸に緊張が集まり、夜になっても陽の活動が鎮まりません。仕事、人間関係、怒り、我慢、心配ごとが続くと、寝つきの悪さや中途覚醒が出やすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

心身の高ぶり、動悸、不安、イライラを伴う不眠では、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などが検討されることがあります。

神経過敏で驚きやすい、眠りが浅い、気持ちが落ち着かない場合には、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)などを考えることがあります。

気分がすっきりしない、胸やのどのつかえを伴う不眠では、香蘇散(こうそさん)なども候補になります。頭痛や血圧上昇傾向を伴う場合には、釣藤散(ちょうとうさん)などを検討することがあります。

養生のポイント

気滞タイプでは、寝る直前まで仕事やスマホで頭を使うと、陽が鎮まりにくくなります。就寝前は照明を落とし、考える時間ではなく、ゆるめる時間に切り替えましょう。

2. 潤い不足・虚熱性の不眠

陰虚(いんきょ)体質の不眠

陰虚は、心身を潤し、休ませる力が不足しやすい体質です。疲れているのに眠れない、目が冴える、途中で目が覚める、ほてりや寝汗を伴う不眠として現れます。

病態の考え方

夜は陰が主役になる時間です。しかし、陰が不足すると陽を鎮められず、頭や胸に虚熱が残ります。そのため、体は疲れているのに、眠りが浅く、心が休まりません。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

心身が疲れているのに眠れない、虚労による不眠では、酸棗仁湯(さんそうにんとう)などが検討されることがあります。

胸苦しさ、熱感、口渇を伴う不眠では、黄連阿膠湯(おうれんあきょうとう)などを考えることがあります。

腎の潤い不足が背景にある場合には、六味丸(ろくみがん)、乾燥感や虚熱が強い場合には、滋陰降火湯(じいんこうかとう)などを検討することがあります。

養生のポイント

陰虚タイプでは、夜更かし、サウナ、長風呂、辛いもの、アルコールで潤いを消耗しやすくなります。眠れない夜ほど、刺激を増やさず、静かに陰を守ることが大切です。

3. こころの栄養不足による不眠

血虚(けっきょ)体質の不眠

血虚は、こころと脳を養う血が不足しやすい体質です。不安感、多夢、物忘れ、動悸、夜間のむずむず感を伴う不眠として現れることがあります。

病態の考え方

漢方では、血は体を養うだけでなく、精神を安定させる材料でもあると考えます。血が不足すると、心が落ち着かず、眠りに入りにくくなったり、夢が多くなったりします。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

胃腸を助けて血を作り、心身の元気を回復させる処方として、加味帰脾湯(かみきひとう)などが検討されることがあります。

理由のない悲しみ、神経過敏、不安感を伴う不眠では、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)などを考えることがあります。

養生のポイント

血虚タイプでは、睡眠不足がさらに血を消耗し、不安と不眠を悪化させます。食事を抜かず、胃腸にやさしい温かい食事と、早めに休む習慣を優先しましょう。

4. 熱こもり・興奮型の不眠

湿熱(しつねつ)体質の不眠

湿熱は、余分な栄養、老廃物、水分、熱が体内にこもりやすい体質です。夜になっても体内の熱と活動性が鎮まらず、寝苦しい、イライラする、暑くて眠れない不眠として現れます。

病態の考え方

湿熱タイプでは、陽が旺盛になりすぎて、夜の陰の時間に入れません。便秘、飲酒、過食、脂っこい食事、夜食、運動不足が重なると、熱こもりが強くなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

上に偏った強い熱や興奮を冷ます処方として、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などが検討されることがあります。

胸脇部の張り、イライラ、便秘、体格がしっかりしているタイプでは、大柴胡湯(だいさいことう)などを考えることがあります。

養生のポイント

湿熱タイプでは、夜の飲酒、夜食、辛いもの、脂っこい食事が不眠を悪化させます。夕食を軽くし、便通を整え、体内に熱と湿をためないことが大切です。

5. 冷えと夜間頻尿による不眠

陽虚(ようきょ)体質の不眠

陽虚は、体を温め、動かす力が不足しやすい体質です。眠いのになんとなく眠れない、下半身が冷える、夜間トイレで何度も起きる不眠として現れます。

病態の考え方

陰は重く下へ向かう性質があります。休息の力を心や頭へ届けるには、陽の力が必要です。陽虚ではこの力が不足し、眠りに入りにくくなったり、夜間頻尿で睡眠が途切れたりします。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

腎を補い、身体の芯を温め、夜間尿や冷えを伴う不眠を整える処方として、八味地黄丸料(はちみじおうがんりょう)などが検討されることがあります。

下半身の冷え、しびれ、夜間尿、足腰の弱りが目立つ場合には、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などを考えることがあります。

養生のポイント

陽虚タイプでは、寝る前の冷たい飲み物や薄着が睡眠を妨げることがあります。お腹、腰、足首を温め、夜の水分は摂り方を調整しましょう。

6. 胃腸不調型の不眠

気虚・湿痰(ききょ・しったん)体質の不眠

気虚・湿痰は、胃腸の働きが弱く、水や気血が胃腸のあたりに停滞しやすい体質です。胃もたれ、痰っぽさ、頭重感、食後の眠気や寝苦しさを伴う不眠として現れます。

病態の考え方

胃腸が弱ると、睡眠に必要な気血を十分に作れません。さらに水が停滞すると、脳や心に清らかな気血が届きにくくなり、眠りの土台が乱れます。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

胃腸を整え、気を補いながら睡眠の土台を立て直す処方として、六君子湯(りっくんしとう)などが検討されることがあります。

のどのつかえ、不安感、胸の詰まりを伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などを考えることがあります。

めまい、頭重感、水の停滞が強い場合には、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)、胃の張りや消化不良が目立つ場合には、平胃散(へいいさん)などを検討することがあります。

養生のポイント

気虚・湿痰タイプでは、夜遅い食事や食べ過ぎが不眠につながります。夕食は軽めにし、寝る前は胃腸を休ませることを優先しましょう。

7. 冷えのぼせ・血行不良型の不眠

血瘀(けつお)体質の不眠

血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。顔はのぼせるのに足は冷える、肩こりや頭痛が強い、冷えのぼせで眠れない不眠として現れます。

病態の考え方

血の巡りが悪いと、熱の配分が乱れます。上半身には熱がこもる一方、下半身は冷え、心身が落ち着きにくくなります。更年期の不眠でも、血瘀が関係することがあります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

血の巡りを整え、冷えのぼせ、肩こり、下腹部の張りを伴う不眠では、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)などが検討されることがあります。

便秘、下腹部の張り、イライラ、のぼせが強い場合には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)などを考えることがあります。

養生のポイント

血瘀タイプでは、夜に足が冷えたままだと眠りに入りにくくなります。入浴、足首の保温、股関節や肩甲骨を動かす習慣で、上下の巡りを整えましょう。

不眠の漢方薬は、眠れない理由で選びます

「眠れないから睡眠薬」「不眠だから酸棗仁湯」と一律に決めるのではなく、寝つけない理由、途中で目が覚める理由、眠りが浅い理由を確認することが大切です。

疲れているのに眠れない

陰虚・血虚を中心に見ます。

酸棗仁湯を見る
不安・多夢・心配性

血虚を中心に見ます。

加味帰脾湯を見る
イライラ・動悸・高ぶり

気滞・熱こもりを中心に見ます。

柴胡加竜骨牡蛎湯を見る

年代・性別・仕事・生活から見る不眠

更年期の女性の不眠

更年期には、女性ホルモンの変動により、自律神経、のぼせ、発汗、イライラ、不安、冷えのぼせが重なり、不眠が出やすくなります。気滞、血虚、血瘀が絡み合うことが多く、単に眠りだけでなく全身のバランスを見ます。

40代後半以降で不眠が増えた方は、更年期の不眠に漢方も参考にしてください。

高齢者の不眠

高齢になると、夜間頻尿、冷え、足腰の弱り、血虚、むずむず脚のような不快感が睡眠を妨げることがあります。陽虚、血虚、陰虚の視点を組み合わせて考えます。

デスクワーク・スマホ・PCによる不眠

夜遅くまで画面を見続けると、脳が活動モードのままになりやすくなります。目の酷使、首肩の緊張、思考過多が続く方では、気滞や血虚、陰虚の不眠が出やすくなります。

シフトワーク・夜間勤務の不眠

昼夜逆転や不規則な勤務は、睡眠リズムを乱し、血虚や陰虚を進めやすくなります。慢性的な不眠、疲労感、気分の落ち込みがある場合は、生活リズムの再設計も重要です。

不眠を整える生活養生

1. 昼夜のメリハリを作る

日中は太陽の光を浴びて活動し、夕方から夜は照明を少し落として過ごします。昼は陽、夜は陰という切り替えを体に教えることが、自然な眠りの土台になります。

2. 寝る前のスマホ・PCを控える

就寝直前まで画面を見たり、情報を入れ続けたりすると、脳が活動モードのままになります。眠れない方ほど、寝る前の30〜60分は刺激を減らしましょう。

3. 朝日を浴びてリズムを整える

よく眠れなかった朝でも、できるだけ決まった時間に起き、朝日を浴びましょう。睡眠リズムは、夜だけでなく朝の過ごし方で整えていきます。

4. 腹式呼吸で自律神経をゆるめる

寝る前に仰向けになり、お腹をゆっくり動かす腹式呼吸を行います。吐く息を長めにして、首、肩、みぞおちの力を抜きます。気滞タイプや動悸を伴う不眠におすすめです。

5. 体質に合わせて食事を整える

熱こもりタイプでは夜の飲酒、辛いもの、夜食を控えます。陰虚タイプでは潤いを消耗する夜更かしや過度な発汗を避けます。陽虚タイプでは冷たい飲み物を控え、お腹と足元を温めます。胃腸虚弱タイプでは夕食を軽くし、寝る前に胃腸を休ませましょう。

不眠の養生は、体質によって変わります。

頭を鎮めるべきか、潤いを補うべきか、血を養うべきか、胃腸を整えるべきか。まずは体質を確認してみましょう。

あなたに合う不眠の漢方がわかる

よくある質問

不眠には、どの漢方薬がよいですか?

不眠だからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。ストレスで頭が冴える気滞、潤い不足の陰虚、不安や多夢を伴う血虚、熱こもりの湿熱、冷えや夜間尿を伴う陽虚など、体質によって考え方が変わります。

寝つきが悪いタイプと、途中で目が覚めるタイプでは漢方が違いますか?

違うことがあります。寝つきが悪い場合は気滞や熱こもり、途中で目が覚める場合は陰虚、血虚、夜間尿を伴う陽虚などを考えます。ただし、複数の体質が重なることもあります。

睡眠薬を飲んでいても漢方は相談できますか?

相談できますが、自己判断で睡眠薬を中止したり減らしたりしないでください。服薬中の薬、睡眠の状態、日中の眠気、持病を確認したうえで、医師または薬剤師に相談することが大切です。

更年期の不眠も漢方で考えられますか?

考えられます。更年期では、のぼせ、発汗、イライラ、不安、冷えのぼせ、動悸などが不眠と重なることがあります。40代後半以降で眠りが変わった方は、更年期の不眠に漢方も参考にしてください。

眠れないときにお酒を飲むのはよいですか?

寝つきがよく感じることはありますが、睡眠の質を下げたり、夜間覚醒を増やしたりすることがあります。湿熱タイプや胃腸が弱い方では、飲酒が不眠を悪化させることがあります。

受診の目安

以下のような場合は、体質による不眠と決めつけず、医療機関に相談してください。

不眠は、こころと体からの大事なサインです。

ストレスだけでなく、うつ病、不安症、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、甲状腺疾患、薬の影響などが関係することもあります。長く続く場合や日中に支障がある場合は、医療機関に相談してください。

参考・出典

体質チェックへ

不眠は、同じ「眠れない」症状でも、体質によって考え方が変わります。

ストレスで頭が冴えているのか、潤いが足りないのか、血が不足しているのか、冷えや夜間尿で睡眠が途切れるのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。

不眠に合う漢方を、体質から確認する

寝つき、中途覚醒、早朝覚醒、眠りの浅さ、冷え、ほてり、不安、胃腸、尿、生活背景まで含めて確認します。

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※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。持病がある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方、睡眠薬・抗不安薬・抗うつ薬などを服用中の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。強い不安や抑うつ、希死念慮、睡眠中の呼吸停止、強い日中の眠気、胸痛、息切れなどがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

監修者プロフィール
堀口和彦

堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師

光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。

著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。