滋腎明目湯(じじんめいもくとう)

滋腎明目湯(じじんめいもくとう)は、明代の医書に系譜をもつ処方で、「腎(じん)は肝(かん)を生み、肝臓は目に開竅(かいきょう)する」という古典的な眼病観に基づいています。目の症状を局所的なものだけでなく、体の深部にあるエネルギーや血の消費として捉え、内側から養います。

成分(生薬)

当帰、川芎、地黄、芍薬、桔梗、人参、山梔子、黄連、白芷、蔓荊子、菊花、甘草、細茶、燈心草

漢方的な考え方

体力が、血(けつ)や潤いが不足すると、落ち養う力が弱まり、かすみや疲れ、痛みが出やすくなります。本方は、不足した栄養を補う「滋養」と、頭に映った熱を鎮める「清熱」を同時に行うことで、視覚機能の回復を助けます。

  • 目のかすみ:血や腎が不足しているため、目が正常に機能させるためのエネルギーが見えず、視界がぼやけてしまう状態。
  • 目の疲れ・重だるさ:回復力が低下しているため、目を酷使した後に疲れが抜け、不快感が残りやすい状態。
  • 目の痛み・充血:乾燥やこもった熱(虚熱)が目に影響し、チクチクとした痛みや赤みとして現れている状態。

構成生薬の役割

  • 血を養い巡りを助ける:地黄(じおう)・当帰(とうき)・薬が血と潤いを補給し、川芎(せんきゅう)が巡りをスムーズに考えます。
  • 熱を静め目をスッキリさせる:黄連(おうれん)・山梔子(さんしし)が熱感を鎮め、菊花・蔓荊子(まんけいし)・白芷(びゃくし)が目や頭の不快感を取り除きます。
  • 全体の回復力を支える:人参・甘草が体力の底を担い、細茶(さいちゃ)・燈心草(とうしんそう)が輝いた熱を外まで逃がすことで、視界の健やかさを支えます。

効能・効果(添付文書)

体力虚弱なものの次の諸症:目のかすみ、目の疲れ、目の痛み

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堀口和彦(漢方薬剤師) 監修:堀口 和彦(漢方薬剤師)

執筆: KanpoNow編集部

※本ページは一般的な情報提供を目的としています。個別の診断・治療を目的とするものではありません。