高音の耳鳴り、首肩こり、不安、低体温を伴う相談
キーンという耳鳴りが続き、首肩こり、不安感、低体温、花粉症もありました。血虚を中心に気虚・陽虚を確認し、体力と血の不足、鼻から耳周辺の状態を踏まえて初期処方が選定されました。
キーン、ジー、ザーという音が続く。耳が詰まる。ストレスや疲れで耳鳴りが強くなる。めまいや聞こえにくさも気になる。
耳鳴りは、耳や聴力の変化に加え、ストレス、不眠、疲労、首肩こり、鼻や耳管の不調などで苦痛が強くなることがあります。まず耳鼻咽喉科で聴力と原因を確認することが出発点です。
漢方では、医療機関での評価を続けたうえで、耳鳴りの音、左右差、発症時期、難聴、めまい、耳閉感、体力、冷え、乾燥、水分停滞、ストレスなどを整理します。
| 漢方薬 | 比較する状態 |
|---|---|
| 滋腎通耳湯 | 慢性的な耳鳴り、聴力低下、めまい、疲労・加齢が重なる |
| 柴胡加竜骨牡蛎湯 | ストレス、不眠、動悸、肩こり、血圧や便通の変動を伴う |
| 桂枝加竜骨牡蛎湯 | 疲れやすく、神経過敏、不眠、動悸、冷えが重なる |
| 苓桂朮甘湯 | めまい、立ちくらみ、動悸、耳閉感など水分の偏りを伴う |
| 半夏白朮天麻湯 | 胃腸虚弱、頭重、ふらつき、めまい、疲労を伴う |
| 荊芥連翹湯 | 鼻炎、後鼻漏、鼻づまりなど鼻・喉・耳管周辺の不調が重なる |
| 当帰芍薬散 | 冷え、むくみ、めまい、月経不調が重なる |
| 加味逍遙散 | 更年期や月経前後ののぼせ、イライラ、不眠、肩こりを伴う |
漢方薬は、突発性難聴、メニエール病、耳の炎症、血管性耳鳴りなどの検査・治療の代わりではありません。音の種類だけで決めず、聴力、左右差、発症時期、めまい、耳閉感、血圧、持病、服用薬を確認して比較します。
突然の聞こえにくさ、急に始まった片耳の耳鳴り、強い回転性めまい、歩けないほどのふらつき、激しい頭痛、しびれ、ろれつの異常がある場合は、漢方を選ぶ前に速やかに耳鼻咽喉科または救急医療へ相談してください。
ドクンドクンと脈に一致する拍動性耳鳴り、進行する片側難聴、頭部外傷後、耳痛・耳だれ・発熱、薬の変更後に始まった耳鳴りも原因確認を優先します。
耳鳴りと全身の状態をまとめて確認する
AI漢方診断であなたの漢方を見つける2026年6月25日集計の直近30日間のAI診断件数
「耳鳴り」が選択された件数。全体の約4%、症状順位22位
体質チェックで「耳鳴りすることがある」と回答。全体の約31%
男性4%、平均年齢47歳。50代37%、40代30%
AI診断内の体質割合は、気滞31%、湿痰16%、血虚14%、陰虚14%、血瘀9%でした。
以下の堀口和彦先生の相談データとは別母集団です。両データは合算せず、割合も直接比較しません。
堀口和彦先生による過去の漢方相談・処方選定データを整備した「耳鳴り症例」から、キーン・ジーなどの音、耳閉感、めまい、難聴感などを伴う耳鳴りが主要な相談テーマとして確認できた全12件を整理しました。
体質、併発症状、漢方薬は1人に複数記録される場合があります。
RAWデータ5ファイルから764件を抽出し、STRICT版で暫定統計候補91件を作成しました。その後、本人相談、現在性、音の種類、左右差、発症時期、難聴、めまい、拍動性、耳鼻科疾患、騒音・薬剤背景を基準照合し、採用群と代表例は原文を再確認しました。公開統計母集団は12件、初期処方選定を確認できた集計群は11件です。代表相談例6件は、これらとは別症例です。
これは耳鳴りの改善実績や治療効果を示すデータではなく、初期相談時の体質、併発症状、初期処方選定履歴です。
以下はカード表示専用の代表例です。統計・処方選定集計の分母には含めていません。個人が特定される情報、治療経過、効果を保証する表現は除いて要約しています。
キーンという耳鳴りが続き、首肩こり、不安感、低体温、花粉症もありました。血虚を中心に気虚・陽虚を確認し、体力と血の不足、鼻から耳周辺の状態を踏まえて初期処方が選定されました。
風邪と副鼻腔の不調の後から、右耳にジーという耳鳴りが続き、後鼻漏、痰、頭のぼんやり感もありました。陰虚・気滞と耳鼻周辺の粘膜状態、血圧を確認して初期処方が選定されました。
耳鳴りとふわふわするめまいがあり、ストレス、不安、便通の乱れ、日光による皮膚症状も重なっていました。神経の高ぶりと頭部の皮膚症状を分けて確認し、初期処方が選定されました。
キーンという耳鳴りに加え、立ち仕事による足のむくみ、下半身の冷え、頭痛、便秘、月経前の不安感がありました。気血の巡り、水分停滞、月経との関連を確認して初期処方が選定されました。
耳鼻科で治療中でしたが、高音の耳鳴りがシーという音へ変わり、夕方、睡眠不足、心配事で強くなっていました。粘りのある鼻水、後鼻漏、肩こりも確認し、緊張と鼻・耳周辺の状態から初期処方が選定されました。
以前からあった耳鳴りが強くなり、キーンという耳鳴りとウォーンという頭鳴り、イライラが気になっていました。陰虚・気滞・血虚を確認し、聴覚の過敏さと耳周辺の循環を踏まえて初期処方が選定されました。
耳鳴りは、音の高さだけでなく、ストレス、睡眠、体力、めまい、耳閉感、冷え、乾燥、むくみ、月経・更年期、血圧などを合わせて整理します。以下は診断名ではなく、漢方薬を比較するための体質の視点です。
ストレスで気の巡りが滞り、耳鳴りが大きく感じられ、不眠、イライラ、動悸、首肩こりが重なりやすい状態です。

耳や脳を養う血が不足し、疲労、ふわふわするめまい、動悸、顔色不良、眠りの浅さが重なりやすい状態です。

体を潤す成分が不足し、キーンという高音、口や目の乾燥、ほてり、寝汗、睡眠不足が重なりやすい状態です。

血の巡りが滞り、慢性的な耳鳴り、肩こり、頭痛、冷えのぼせ、月経や更年期の変化が重なりやすい状態です。

気力と胃腸の働きが不足し、疲れると耳鳴りが強くなり、低血圧、立ちくらみ、食欲低下が重なりやすい状態です。

水分代謝が滞り、耳閉感、頭重、めまい、吐き気、むくみ、低気圧による悪化が重なりやすい状態です。

体を温めて巡らせる力が不足し、冷え、低血圧、足腰の弱り、夜間尿、疲労と耳鳴りが重なりやすい状態です。

余分な水分と熱が重なり、のぼせ、イライラ、頭重、便秘、血圧の変動、鼻や耳周辺の炎症がみられやすい状態です。

耳鳴りは、外に音源がないのに音を感じる状態です。キーン、ジー、ザーなど音はさまざまで、多くは何らかの難聴と関係します。ストレス、不安、不眠、疲労、肩こりなどによって、同じ音でも強く意識されることがあります。
純音聴力検査や耳の診察で、難聴、外耳・中耳、内耳の状態を確認します。
突然か慢性か、片耳か両耳か、聞こえにくさや耳閉感があるかを確認します。
不眠、ストレス、疲労、肩こり、静寂、音への注意の向き方を確認します。
耳鼻咽喉科の検査と治療を続け、聞こえにくさや症状変化を記録します。
睡眠不足と疲労は耳鳴りを大きく感じる要因になります。生活時間を整えます。
夜など静かな時は、耳鳴りを完全に隠さない程度の自然音や小さな環境音を利用します。
大音量のイヤホンや騒音を避けます。ただし、日常音を過度に遮断し続けないようにします。

※本ページは一般的な情報提供を目的としたもので、医師・薬剤師による個別の診断・治療に代わるものではありません。漢方薬は突発性難聴、メニエール病、耳の炎症、血管性耳鳴り、神経疾患などの検査・治療の代わりではありません。持病、妊娠・授乳、服用薬、聴力、血圧によって適否は異なります。突然の難聴、急な片耳耳鳴り、強いめまい、拍動性耳鳴り、激しい頭痛、神経症状がある場合は速やかに医療機関へ相談してください。
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。