
耳鳴りの漢方とツボを3タイプ別に解説します(堀口メソッド)
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著者:堀口和彦(東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師)|更新日:2025-08-27
目次
- はじめに
- 動画インタビュー
- 耳鳴りの3タイプ
- ① 陰虚タイプ(乾燥・高音)
- ② 気滞タイプ(ストレス起因)
- ③ 血虚タイプ(更年期・めまい併発)
- 耳鳴りに用いるツボ
- FAQ(よくあるご質問)
- 著者プロフィール
はじめに
耳鳴りは「キーン」「ジー」などの音が聞こえる不快な症状で、原因や体質によって対処が異なります。漢方では、特に慢性的な耳鳴りを対応します。
漢方では体質(証)を見極め、根本から整えることで改善を目指します。
本ページは、私、堀口和彦へのインタビュー内容を基に、タイプ別の考え方とセルフケアを簡潔にまとめました。(一般的な情報であり、個別医療の代替ではありません)
説明者:堀口和彦 | インタビュー:KanpoNow 横山伸行
動画インタビュー
※本記事は上記インタビュー内容をもとに編集しています。
耳鳴りの3タイプ
耳鳴りは主に次のタイプに分けて考えると、対策が立てやすくなります。
陰虚タイプ
一番多いのは、陰虚(いんきょ)という体質です。特に耳の中、鼓膜から、内耳、中耳が乾いてくる方が多いのが特徴です。
原因は、粘膜の潤いが減ってきていることで起こる耳鳴りです。
その背景には、慢性的な炎症が疑われます。例えば、鼻炎や扁桃腺の炎症です。耳の近くには、耳下腺やリンパ腺があります。それらが炎症を起こして耳鳴りになる場合が主な例です。
気滞タイプ
ストレスやイライラ感が原因の耳鳴りです。漢方では、気が滞るタイプを気滞といいます。
長時間にわたる仕事などで、緊張感やストレスがかかっていると、耳鳴り起こりやすくなります。
血虚タイプ
血液は酸素や栄養分を運ぶ働きがあります。それらが不足したり、停滞して血液が回ってこなくなります。
その結果、耳に酸素などが来なくて、耳の働きも低下して耳鳴りが起こってきます。
簡易セルフチェックをしてみましょう。
〇 乾燥気味・高音の耳鳴り・目の乾き
→ 陰虚タイプ
〇 ストレスや緊張で悪化する
→ 気滞タイプ
〇 更年期世代でめまい・のぼせもある
→ 血虚タイプ
① 陰虚タイプ(乾燥・高音)
竜骨と牡蛎という生薬が入っています。
体内の水を潤す作用と、血圧が高い人、乾燥して目が疲れやす人によいです。
② 気滞タイプ(ストレス起因)
これらは気を静める作用があります。
緊張したり停滞している気を回し、発散してあげる効果が期待できます。
※もしもあなたがストレスによるイライラがあって、漢方の力を借りたいと思っている場合は、こちらの記事も参考になると思います。
→イライラの漢方とツボを3タイプ別に解説します(堀口メソッド)
③ 血虚タイプ(更年期・めまい併発)
女性特有の更年期のホルモン、自律神経の乱れを調整する作用があります。
また、のぼせ、ほてりなどを緩和します。ふわふわする感じと合併する耳なりによく使います。
※こちらの記事は、気血水精が偏った動きをした場合や、多すぎたり少なすぎたりして体に変調を起こした「健康状態」について説明した記事です。併せてご一読ください。
→漢方や東洋医学で用いる「8つの健康状態」をやさしく解説します
次のページでは、簡単なチェックであなたの体質を判定しグラフ化します。
所要時間は約1分・無料
耳鳴りに用いるツボ
翳風(えいふう)

耳の下に、耳下腺というリンパがあります。
ここが炎症となった耳鳴りには、耳たぶの下に翳風(えいふう)というツボが有効です。
自分で刺激をしてもよいです。特にリンパの炎症があるときは、押すと痛いです。
そこを、流れをよくするようにやさしく押してあげると効果的です。押すと痛いところ、へこんでいるところを目指して探してください。
耳門(じもん)、聴会(ちょうえ)

耳の前側、口を大きく開けると、へこむ場所です。ここに、耳門(じもん)、聴会(ちょうえ)があります。
大きく口を開けるとへこみます。そのへこんだ状態で、大きく口を開けた状態で押してください。少し痛いですが、加減しながら押してください。
耳がふさがった感じである、耳閉感も緩和します。耳管も開いて、耳抜きになります。
おわりに
耳鳴りも体質によって、漢方薬のアプローチが変わってきます。ご自身の症状や体質に合った漢方薬を用いて、早く元気になってください。
応援しております。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。持病や服薬中の方、妊娠中・授乳中の方は自己判断で服用せず、事前にご相談ください。
執筆・監修:堀口和彦/編集:KanpoNow横山伸行
著者プロフィール
堀口 和彦(東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師)
光和堂薬局 院長
埼玉県生まれ
東京理科大学薬学部卒
同大学院修士課程修了
総合漢方研究会 学術部員
元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員
公益法人埼玉県鍼灸師会会員
さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)
一般財団法人日本漢方連盟 会員
著書:やさしい漢方入門(健友館)、パプアニューギニアの薬草文化(アボック社)、体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐(万来舎)など
販売薬局:光和堂薬局(さいたま市西区指扇領別所326-1)・許可(さ局)第7105号。
〇FAQ(よくあるご質問)
耳鳴りは放っておいても治りますか?
いま飲んでいる西洋薬と併用できますか?
漢方以外での耳鳴りのケアにはどんなものがありますか?
片耳だけの耳鳴りがあります。
病院の漢方薬との違いは?
※医療機関への受診の目安を参考にお示しします。
- 頭部外傷後に新たに出現した耳鳴り
- 突然の難聴、激しい回転性のめまいに伴う耳鳴り
- 拍動性(鼓動と同期する)の耳鳴り
- 片耳の耳鳴りや左右差のある難聴を伴う耳鳴り等
出典: MSDマニュアル家庭版:耳鳴り(評価・検査) 等
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