枸杞子(くこし)
まずは要点
- どんな生薬? 枸杞子(くこし)はナス科クコ(Lycium barbarum など)の成熟果実を乾燥した生薬で、補肝腎・益精血・明目のはたらきが知られます。疲れ目・かすみ目、めまい・耳鳴り、腰膝のだるさの改善を狙って配合されます。*①②③
- 中身は? ベタイン、多糖(Lycium barbarum polysaccharides)、カロテノイド(ゼアキサンチン等)、フラボノイドなどを含みます。*③
- 注意点 体質により胃部不快・軟便が出ることがあります。糖尿病治療中の方は摂取量に注意します。妊娠中は専門家に相談します。*④
枸杞子の基礎データ
- 読み方: くこし
- 基原・由来: クコ(Lycium barbarum L. ほか)の成熟果実(日本薬局方収載)。*①②
- 主要成分: ベタイン、多糖(LBP)、カロテノイド(ゼアキサンチン等)、フラボノイド。*②③
- 性味: 甘 / 平 帰経: 肝・腎。*①③
伝統的な使われ方
肝腎不足による疲れ目・かすみ目、めまい・耳鳴り、腰膝のだるさ、口渇などに用いられてきました。地黄・山薬・山茱萸などと配合して肝腎を補い目を養う(杞菊地黄丸)、菊花と合わせて目の充血やかすみを和らげます。*①③
この生薬を含む漢方薬例
- 杞菊地黄丸(きぎくじおうがん)
- 明目地黄丸(めいもくじおうがん)
- 七宝美髯丹(しちほうびぜんたん)
安全性と受診の目安
体質や体調により胃部不快・軟便などが出ることがあります。急な視力低下、激しい頭痛やめまい、持続する耳鳴り・聴力低下などは医療機関へ。自己判断での長期連用は避けます。*②④
- すぐ相談: 視野の欠けや急な視力低下、激しい頭痛・めまい、耳鳴りの急激な悪化。
- 服薬中: 持病や他剤を併用している場合は自己判断での継続・中止を避け、専門家へ。
※このページは一般的な情報提供を目的としています。診断や治療の決定には医療専門家の判断が必要です。
よくある質問
Q. 杞菊地黄丸(きぎくじおうがん)での役割は?
A. 本方は肝腎不足による目の疲れ・かすみなどを目標にし、枸杞子と菊花が明目作用を高めます。*③
Q. どんな体質・症状に向きますか?
A. 疲れ目・かすみ目や、めまい・耳鳴り、腰膝のだるさなどの肝腎不足傾向に向きます。体質に応じて地黄・山薬・山茱萸・当帰などと組み合わせます。*①③
*参考・出典
- 公益社団法人 東京生薬協会「クコシ(枸杞子)」 ①
- ツムラ「漢方ビュー|生薬辞典」 ②
- 富山大学 和漢医薬学総合研究所「伝統医薬DB:枸杞子」 ③
- MSDマニュアル家庭版(受診目安の一般情報) ④