人間関係のストレスで甘いものが増え、体重とお腹まわりが変化
仕事や人間関係で緊張が続くと、甘いものや間食が増え、体重と腹囲の増加につながっていました。冷え、疲労、便通の乱れ、不眠、不安も重なり、気の巡りと自律神経の緊張を含めて確認しています。
ストレスが強いと食べてしまう、甘いものが止まらない、夜になると過食しやすい更年期太りは、漢方では「気滞(きたい)」と「血虚(けっきょ)」の視点から考えることがあります。
気滞は、緊張やストレスによって気の巡りが滞った状態です。血虚は、心身を養う血が不足し、不眠、不安、疲労、甘いものへの欲求などが起こりやすい状態です。この2つが重なると、食べる量を意思だけで調整しようとしても、反動で過食しやすくなります。
このタイプで重要なのは、「食べた自分を責めること」ではありません。体重だけでなく、食べる時間、きっかけ、睡眠、気分の波、月経や更年期症状を一緒に確認することです。
気滞・血虚タイプで確認したいポイント
気滞タイプでは、緊張やストレスが抜けにくく、胸やみぞおちの張り、ため息、イライラ、喉のつかえなどが現れます。食べることで一時的に気持ちを落ち着かせようとするため、夕方から夜に食欲が強くなる場合があります。
血虚タイプでは、睡眠不足、月経歴、疲労、心配事などにより、心身を養う力が不足します。甘いものへの欲求、不安、集中力低下、動悸、肌や髪の乾燥などが重なることがあります。
仕事、人間関係、家庭の負担が増えた時に、間食や過食が増えやすいタイプです。
睡眠不足や疲労が続き、気力を補うように甘いものを求める場合があります。
食べた後の自己嫌悪から絶食や強い制限を行い、次の過食につながることがあります。
過食は意思の弱さだけで起きるものではありません。
更年期のホルモン変動に、ストレス、睡眠不足、不安、疲労、薬の影響などが重なると、食行動が乱れやすくなります。嘔吐や極端な食事制限を伴う場合は、漢方だけで対応せず、医療機関との併診が必要です。
日中の緊張を夜まで引きずると、食べることで気持ちを切り替えようとしやすくなります。
寝つきが悪い、中途覚醒がある、睡眠時間が短いと、翌日の食欲や間食が増えることがあります。
朝昼を極端に減らすと、夕方以降に強い空腹が出て、食べる量を調整しにくくなります。
| 太り方 | 一緒に出やすい特徴 | 体質の方向 |
|---|---|---|
| ストレス過食・甘いもの欲求 | 不眠、不安、イライラ、気分の波 | 気滞・血虚 |
| お腹まわり・便秘・暑がり | 発汗、ほてり、食欲が強い | 湿熱 |
| むくみ・水太り・下半身太り | 靴下跡、体の重さ、天候で変動 | 湿痰 |
| 冷えのぼせ・肩こり・便秘 | 下腹部の張り、頭痛、月経歴 | 血瘀 |
| 食べていないのに太る | 疲労、冷え、胃腸虚弱、活動量低下 | 気虚・陽虚 |
ストレス過食があるからといって、全員に同じ漢方薬を使うわけではありません。便通、むくみ、冷え、月経、更年期症状、睡眠、服薬状況を比較します。
イライラ、不安、不眠、動悸、胸やお腹の張り、便秘傾向があり、緊張が抜けにくい場合に比較します。
喉のつかえ、胸の圧迫感、吐き気、不安、緊張による食欲の乱れなどが目立つ場合に比較します。
更年期のイライラ、気分の波、ほてり、疲労、月経に関連する不調が重なる場合に比較します。
のぼせ、発汗、頭痛、めまい、イライラなど、更年期の熱症状が食欲の乱れと一緒に現れる場合に比較します。
「食欲を抑える漢方」という選び方はしません。
食欲だけを抑えるのではなく、睡眠、緊張、便通、冷え、むくみ、月経や更年期症状を含め、過食につながる背景を確認して処方を選びます。
以下は、堀口和彦先生による過去の漢方相談・処方選定データをもとに、個人が特定されないよう公開用に要約した参考例です。
仕事や人間関係で緊張が続くと、甘いものや間食が増え、体重と腹囲の増加につながっていました。冷え、疲労、便通の乱れ、不眠、不安も重なり、気の巡りと自律神経の緊張を含めて確認しています。
月経に関連する不調、動悸、むくみがあり、疲れた時や気分が揺れる時に甘いものや過食が増えていました。食欲だけでなく、緊張、睡眠、月経歴、水分停滞をまとめて確認しています。
選定記録にある処方:柴胡加竜骨牡蛎湯
夜間に食欲をコントロールしにくくなり、過食と体重増加に悩んでいました。不安、気分の落ち込み、便通の乱れ、ほてり、発汗も重なっていました。漢方相談では自律神経の緊張を含めて処方が検討されていますが、嘔吐を伴う過食は漢方だけで判断せず、医療機関との併診が必要です。
選定記録にある処方:柴胡加竜骨牡蛎湯
※上記は、堀口和彦先生による過去の漢方相談・処方選定データをもとに公開用に要約した参考例です。漢方薬の選定は、症状名だけでなく、冷え、胃腸の状態、便通、睡眠、発汗、服薬状況などを含めて総合的に判断されます。KanpoNow薬局の販売実績・改善実績を示すものではなく、効果を保証するものでもありません。
食べた量だけでなく、時間、気分、出来事、睡眠時間を記録すると、引き金が見えやすくなります。
日中の食事を減らしすぎると、夕方以降の反動が強くなります。規則的に食べることを優先します。
全面禁止は反動につながることがあります。量と時間を決め、食事の一部として扱います。
夜更かしや中途覚醒が続く場合、体重対策より先に睡眠環境と生活時間を見直します。
過食という症状名だけで処方は決まりません。不眠、不安、便秘、喉のつかえ、ほてり、月経や更年期症状などを確認し、背景となる体質に合わせて比較します。
血虚の一つの参考にはなりますが、それだけでは判断できません。睡眠不足、食事制限、血糖の変動、ストレスなどでも甘いものへの欲求は強くなります。
朝昼の食事を減らしすぎると、夕方以降に反動が起きることがあります。極端な制限より、規則的な食事と睡眠の確保を優先してください。
相談はできますが、嘔吐を伴う過食、絶食、急激な体重変動がある場合は、摂食障害などの可能性もあるため、心療内科、精神科、内科など医療機関への相談が必要です。
ホルモン変動が落ち着くことで軽くなる場合はありますが、ストレス、睡眠、食行動、服薬など複数の要因が関係します。更年期だけの問題と決めつけずに確認します。
更年期太りは、食べた量だけで処方を選べません。
ストレス、甘いもの欲求、不眠、不安、便通、むくみ、冷え、月経や更年期症状をまとめて確認します。
AI漢方診断をする(無料)本ページは一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を代替するものではありません。過食嘔吐、絶食、急激な体重変動、強い抑うつや不安がある場合は、医療機関へご相談ください。体調や服用中の薬、妊娠・授乳の可能性、持病がある場合は、医師または薬剤師へご相談ください。
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。