湿熱タイプ:41歳女性の相談例
むくみ、尿が少ない・出にくい、冷え、重だるさ、便秘、胃腸の弱さ、発汗についての相談です。余分な水分と熱に、血の滞りや気のつかえも重なっており、桃核承気湯と竜胆瀉肝湯が選定されました。
顔や手足が腫れぼったく、体に熱がこもる。喉が渇き、汗をかきやすく、便秘もすっきりしない。
更年期むくみの中でも、「熱感」「喉の渇き」「便秘」「ほてり・のぼせ」「汗」が重なる方は、漢方でいう湿熱(しつねつ)タイプとして考えることがあります。
むくみだけでなく、熱感・喉の渇き・便秘・発汗まで含めて体質を確認しましょう。
AI漢方診断をしてみる(無料)湿熱タイプのむくみは、「水を出す」だけではありません。
体内にこもった熱、便通、尿の出方、血の巡り、自律神経の乱れまで含めて整える必要があります。
更年期には、女性ホルモンの変動によって自律神経、体温調節、血流、水分代謝が揺らぎやすくなります。そこへ便秘、飲酒、脂っこい食事、睡眠不足などが重なると、余分な水分と熱が体内に停滞しやすくなります。
水分や老廃物がうまく排出されず、体が重く腫れぼったくなります。
更年期のほてり、便秘、飲食の偏りなどにより、湿が熱を帯びます。
顔や手足の腫れ、口渇、発汗、尿の濃さ、便秘として現れます。
湿熱タイプでも、足先やお腹は冷える一方、顔や上半身はほてることがあります。冷えがあるから湿熱ではないとは限らず、熱の偏りと水分停滞を一緒に見ます。
| 見るポイント | 湿熱タイプで出やすい状態 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 熱感 | むくみにほてり、顔の赤み、口渇、汗を伴う。 | 寝汗や乾燥が中心なら陰虚との違いも見ます。 |
| 便通 | 便秘、残便感、お腹の張りがある。 | 下痢しやすい方は瀉下作用のある処方に注意します。 |
| 尿 | 尿が濃い、少ない、出にくい。 | 血尿、排尿痛、発熱がある場合は受診します。 |
| 生活 | 飲酒、夜食、脂っこい食事の後に悪化しやすい。 | 薬剤や心臓・腎臓などの病気によるむくみも確認します。 |
| むくみの出方 | 漢方で見たい背景 | 詳しく見る |
|---|---|---|
| 足がパンパン、下半身が重い | 余分な水分が停滞 | 湿痰タイプ |
| 熱感・喉の渇き・便秘を伴う | 湿と熱が結びついて停滞 | 湿熱タイプ:このページ |
| 冷えのぼせ、肩こり、足のむくみ | 血の巡りが悪く水も滞る | 血瘀タイプ |
| 色白、貧血気味、疲れやすい | 血の不足と水分停滞 | 血虚タイプ |
| 芯から冷え、夜間尿や腰痛 | 温めて水を動かす力が弱い | 陽虚タイプ |
| ストレスで張る、尿が出にくい | 気が滞り水も動かない | 気滞タイプ |
湿熱タイプでは、余分な水分を巡らせながら、熱、便通、血の滞り、自律神経の緊張を含めて処方を考えます。
使用前に確認したいこと
防風通聖散、桃核承気湯などは便通に影響する生薬を含む製剤があります。下痢しやすい方、胃腸が弱い方、体力が低下している方には合わない場合があります。持病、服薬、妊娠・授乳中の方は医師または薬剤師にご相談ください。
以下は、堀口先生による過去の漢方相談から、公開用に要約した代表的な相談例です。
湿熱タイプ:41歳女性の相談例
むくみ、尿が少ない・出にくい、冷え、重だるさ、便秘、胃腸の弱さ、発汗についての相談です。余分な水分と熱に、血の滞りや気のつかえも重なっており、桃核承気湯と竜胆瀉肝湯が選定されました。
湿熱タイプ:49歳女性の相談例
むくみ、水太り、冷え、重だるさ、便秘、ほてり、発汗、口の渇きについての相談です。水分停滞に熱感が重なっていたため、白虎加人参湯と柴胡加竜骨牡蛎湯が選定されました。
湿熱タイプ:44歳女性の相談例
むくみ、水太り、尿が少ない・出にくい、冷え、重だるさ、ほてりについての相談です。血の滞りも含めて、桂枝茯苓丸料と温経湯が選定されました。
湿熱タイプ:47歳女性の相談例
むくみ、発汗、ほてり、動悸、不安感、不眠についての相談です。熱感と心身の緊張を含めて、柴胡加竜骨牡蛎湯と加味逍遙散が選定されました。
湿熱タイプ:52歳女性の相談例
むくみ、便秘、ほてり、不眠、肩こり、頭痛についての相談です。便通と血の不足も考慮され、桃核承気湯と桂枝茯苓丸料が選定されました。
湿熱タイプ:43歳女性の相談例
むくみ、ほてり、頭痛、肩こり、イライラについての相談です。自律神経の緊張と水分停滞を含めて、半夏厚朴湯と柴胡加竜骨牡蛎湯が選定されました。
湿熱タイプ:更年期世代の女性の相談例
むくみ、便秘、ほてり、発汗、口の渇き、重だるさについての相談です。余分な水分と熱、便通の状態を含めて、防風通聖散と竜胆瀉肝湯が選定されました。
※上記は、堀口和彦先生による過去の漢方相談・処方選定データをもとに公開用に要約した参考例です。漢方薬の選定は、症状名だけでなく、冷え、胃腸の状態、便通、睡眠、発汗、服薬状況などを含めて総合的に判断されます。KanpoNow薬局の販売実績・改善実績を示すものではなく、効果を保証するものでもありません。
湿熱が関係することはあります。特に、喉の渇き、便秘、発汗、顔の赤み、尿の濃さを伴う場合は湿熱タイプを考えます。ただし、血瘀や気滞などが重なることもあります。
あります。顔や上半身はほてる一方、足やお腹は冷えるなど、熱が偏ることがあります。冷えだけで湿熱を否定せず、全身の症状を確認します。
体力があり、便秘、腹部の脂肪、ほてり、むくみが重なる場合に候補になることがあります。胃腸が弱い方や下痢しやすい方には合わない場合があります。
便秘による腹部の張りや骨盤内の圧迫が、血流や水分の巡りに影響することがあります。ただし、急なむくみや強い症状は医療機関で確認してください。
一概には言えません。喉が渇く場合でも、一度に大量に飲むと胃腸に負担となることがあります。常温や温かい飲み物を少しずつとり、尿量やむくみを観察します。
片脚だけ急に腫れる、痛み・赤み・熱感が強い、息切れや胸痛がある、尿量が急に減る、排尿痛や発熱がある、強い頭痛や神経症状を伴う場合は、医療機関へ相談してください。
※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。漢方薬は体質や症状、持病、便通、胃腸の状態、服薬状況によって適否が異なります。持病がある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方は、自己判断で服用せず医師または薬剤師にご相談ください。
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。