芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)
芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)は、古典『金匱要略』に記載される処方で、出血を防ぐ「止める」だけでなく、その背景にある血の不足(血虚)と冷えを同時に整えることを目的としています。
成分(生薬)
川芎、甘草、艾葉、当帰、芍薬、地黄、阿膠
漢方的な考え方
古典では、虚労や婦人の下血・不正出血などに用いられてきました。 体を温める力が不足し、血を保つ力が弱まっている状態を想定した組み立てになっています。
- ● 出血傾向:血を統(す)べる(予想)力が弱い、痔核出血や不正出血などが見受けられにくい状態。
- ● 冷え症:体を温める力が不足し、血の巡りや維持が不安定になりやすい状態。
- ● 貧血・月経異常:血の不足と消費が重なり、疲れやすさや月経過などの全身症状として現れている状態。
- ● 胃腸障害がない:補血・止血を中心とした処方が体に負担なく使いやすく、比較的胃腸が安定している状態。
構成生薬の役割
- ● 血を補い回復を支えます:当帰・薬薬・地黄・阿膠が協力して血を補い、懐かしい血の速やかな回復を支えます。
- ● 温めて止血を助ける:艾葉(がいよう)が内側から温めながら止血を助け、川芎が血を滞らせずに巡りを準備します。
- ● 全体を穏やかに調和する:甘草が作用を穏やかにまとめ、冷えと血の不足の両面から不調を内側から整える方向で働きます。
効能・効果(添付文書)
体力中等度以下で、冷え症で、出血傾向があり胃腸障害のないものの次の諸症:痔出血、貧血、月経異常・月経過多・不正出血、皮下出血
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