ふらつきの漢方|立ちくらみ・めまい・フワフワ感を体質別に解説

監修:堀口和彦|更新日:2026-06-26

急に立ち上がるとクラッとする。雲の上を歩いているようにフワフワして足元がおぼつかない。めまいと一緒に吐き気や動悸がする。

ふらつきやめまいは、耳や脳だけの問題として起こるとは限りません。漢方では、体内の水の偏り、胃腸の弱り、気血の不足、ストレスによる緊張、下半身の支えの弱さなど、全身のバランスから考えます。

同じ「ふらつき」でも、水が頭に上がってフワフワする人、血が不足して立ちくらみを起こす人、ストレスで気が上にのぼる人、加齢や冷えで足元の支えが弱くなる人では、漢方で整える方向が異なります。

大切なのは、ふらつきの出方だけでなく、吐き気、動悸、冷え、頭重感、肩こり、胃腸の弱さ、水分の摂り方、睡眠、ストレスを合わせて見ることです。

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KanpoNow診断データで見るふらつきの傾向

直近30日

7,498件

KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。

ふらつき症状

166件・2%

症状ランキングでは34位でした。

ふらつき立ちくらみ

1,722件・23%

体質チェック項目では27位でした。

相談者の傾向

女性95%・平均46歳

50代31%、40代31%が中心でした。

ふらつき体質 1

湿痰 24%

水分代謝が停滞し、フワフワ感、吐き気、頭重感、低気圧での悪化が出やすい体質です。

ふらつき体質 2

気滞 23%

気の巡りが滞り、自律神経の乱れ、首肩の緊張、息苦しさ、動悸を伴いやすい体質です。

ふらつき体質 3

気虚 19%

エネルギーが不足し、体を支える力が弱く、疲れやすさや立ちくらみが出やすい体質です。

血虚・血瘀

血虚14%・血瘀7%

血の不足や血流低下により、立ちくらみ、頭重感、肩こり、慢性化が起こりやすくなります。

あなたのふらつきは、水分停滞型でしょうか。ストレス緊張型でしょうか。気血不足型でしょうか。

ふらつき、立ちくらみ、吐き気、動悸、冷え、頭重感、胃腸、水分の摂り方まで確認します。

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ふらつき・めまいとは

ふらつきとは、足元が不安定になる、体が揺れる、フワフワする、立ち上がったときにクラッとするなど、平衡感覚や全身の支えが乱れたように感じる状態です。めまいには、自分や周囲が回るように感じる回転性めまい、雲の上を歩くような浮動性めまい、立ちくらみのようなめまいなどがあります。*①

めまい・ふらつきは、内耳、脳、血圧、自律神経、貧血、薬の影響、心臓の病気など、さまざまな原因で起こります。強い症状、突然の症状、神経症状を伴う場合は、体質の問題と決めつけず、医療機関で確認することが大切です。

ふらつきは、耳だけの問題とは限りません。

漢方では、水の偏り、気の上逆、血の不足、胃腸虚弱、ストレス、冷え、下半身の支えの弱さまで含めて見ます。

ふらつき発生の基本メカニズム

漢方では、ふらつきやめまいを、水・気・血の乱れとして考えます。水が頭部や内耳に停滞する、気が上にのぼる、血が頭部に届かない、胃腸が弱って気血を作れない、加齢で下半身の支えが弱るといった背景を見ます。

1 水が頭に上がる

胃腸が弱り水分代謝が落ちると、余分な水が頭部や内耳に影響し、フワフワ感や吐き気が出やすくなります。

2 気が上にのぼる

ストレスや緊張で気が上逆すると、頭重感、のぼせ、動悸、地に足がつかないようなふらつきが起こります。

3 血が届かない

血虚や気虚があると、脳や三半規管に栄養が届きにくくなり、立ちくらみや目の前が暗くなる感覚が出ます。

漢方では「水・気・血・腎」から見る

ふらつきでは、回転するのか、フワフワするのか、立ちくらみなのかを確認します。さらに、吐き気、動悸、冷え、頭重感、肩こり、胃腸の弱さ、水分摂取、月経、睡眠、ストレス、足腰の弱りを合わせて見ます。

症状の出方 漢方で見たい背景 よくある体質
フワフワする、吐き気、頭重感、低気圧で悪化 余分な水が停滞し、頭部や内耳のバランスを乱している 湿痰・水滞
ストレスで悪化、動悸、のぼせ、首肩こり 気が上にのぼり、自律神経と頭部の緊張が強い 気滞・気逆
疲れやすい、息切れ、立つとクラッとする 気が不足し、体を支える力や血を押し上げる力が弱い 気虚
立ちくらみ、目の前が暗い、顔色不良、ふらふらする 血が不足し、脳や内耳に栄養が届きにくい 血虚
首肩こり、頭重感、慢性化、同じ場所の重さ 血流が滞り、頭部への巡りが悪くなっている 血瘀
足元が不安定、足腰が弱い、冷え、夜間尿 腎の衰えにより、下半身の支えが弱くなっている 腎虚

ふらつきは状態によって証が変わる

ふらつきは、一つの体質だけで起こるとは限りません。水分代謝が悪くて湿痰が生じ、ストレスで気滞が重なり、胃腸の弱りで気虚・血虚が加わることがあります。慢性化すると、首肩こりや血流低下による血瘀、加齢による腎虚も関係してきます。

フワフワ感

湿痰

水分代謝が滞り、頭部や内耳のバランスが乱れている状態です。

ストレス悪化

気滞・気逆

気が上にのぼり、頭重感、動悸、のぼせ、首肩の緊張が目立つ状態です。

立ちくらみ

気虚・血虚

気血が不足し、脳や内耳へ栄養が届きにくい状態です。

慢性化

血瘀・腎虚

血流低下や加齢により、頭部の巡りや足元の支えが弱くなっている状態です。

ふらつきを体質別に見る

ふらつきでは、湿痰、気滞、気虚、血虚、血瘀、腎虚を中心に見ます。KanpoNowデータでは湿痰が最も多く、ふらつき対策では、水分代謝と胃腸の働きを確認することが重要です。

フワフワ・吐き気

湿痰

水分代謝が悪く、頭重感、吐き気、めまい、低気圧での悪化が出やすいタイプです。

緊張・動悸

気滞

ストレスで気が上にのぼり、動悸、のぼせ、首肩こり、地に足がつかない感じが出やすいタイプです。

疲れるとふらつく

気虚

エネルギーが不足し、体を支える力が弱く、息切れや疲労感を伴いやすいタイプです。

立ちくらみ

血虚

血が不足し、脳や三半規管に栄養が届かず、目の前が暗くなるようなふらつきが出やすいタイプです。

首肩こり

血瘀

血流が滞り、首肩こり、頭重感、慢性的なふらつきが出やすいタイプです。

足元が不安定

腎虚

加齢や慢性消耗で下半身の支えが弱く、足腰のだるさや冷えを伴いやすいタイプです。

あなたの体質に合ったふらつきの漢方が分かります。

ふらつき、立ちくらみ、吐き気、動悸、冷え、ストレス、胃腸、水分代謝まで確認します。

あなたに合うふらつきの漢方がわかる
1. 水分停滞・フワフワ型

湿痰(しったん)体質のふらつき

湿痰は、体内に余分な水分が停滞しやすい体質です。ふらつきでは、フワフワする、頭が重い、吐き気がある、動悸を伴う、低気圧や雨の日に悪化する形で現れます。

病態の考え方

胃腸の働きが弱ると、水分を正常にさばけなくなり、余分な水が体内に停滞します。この水が頭部や内耳に影響すると、平衡感覚が乱れ、フワフワしたふらつきや回転性のめまい、吐き気が起こりやすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

めまい、ふらつき、動悸があり、水分代謝の乱れと気の上衝を伴う場合には、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)などが検討されることがあります。

胃腸が弱く、下肢が冷え、頭重感、めまい、ふらつき、吐き気を伴う場合には、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)などを考えることがあります。

のどが渇いて尿量が少なく、めまい、頭痛、むくみ、吐き気などを伴う水分バランスの乱れでは、五苓散(ごれいさん)なども候補になります。

胃腸が弱く、食欲不振や胃もたれがあり、だるさや水分停滞を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

湿痰タイプでは、水分のガブ飲み、冷たい飲み物、牛乳、アイス、生野菜を控えめにします。喉が渇いたときに、温かいお茶や白湯を少しずつ飲むようにしましょう。

2. ストレス・自律神経過敏型

気滞(きたい)体質のふらつき

気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。ふらつきでは、緊張するとクラッとする、地に足がつかない、頭が重い、動悸がする、首肩がこる、息が浅い形で現れます。

病態の考え方

ストレスや過緊張が続くと、気が上にのぼりやすくなります。首や肩、背中の筋肉がこわばり、呼吸が浅くなると、頭部への血流や酸素の巡りも悪くなり、ふらつきや思考停止感が起こりやすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

慢性的な頭痛、めまい、肩こり、高血圧傾向があり、上に偏った気の動きや緊張を伴う場合には、釣藤散(ちょうとうさん)などが検討されることがあります。

のぼせ、イライラ、精神不安、肩こり、疲れやすさ、更年期に関連する不調を伴う場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)などを考えることがあります。

喉のつかえ感、不安、気分のふさぎ、胸の詰まりを伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)なども候補になります。

精神不安、不眠、動悸、緊張が強い場合には、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

気滞タイプでは、首肩の緊張と浅い呼吸がふらつきを悪化させます。仰向けでお腹に手を置き、ゆっくり吐く腹式呼吸を行い、首肩の力を抜く時間を作りましょう。

3. エネルギー不足・支え弱り型

気虚(ききょ)体質のふらつき

気虚は、体を動かすエネルギーである気が不足しやすい体質です。ふらつきでは、疲れるとクラッとする、立っているのがつらい、息切れしやすい、食欲がない、声に力がない形で現れます。

病態の考え方

気が不足すると、体を支える力が弱くなります。また、血を頭部へ巡らせる力も不足し、立ち上がったときに脳へ十分な血が届きにくくなることがあります。胃腸が弱い方では、気と血の両方が作りにくくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

胃腸の働きが衰え、元気がなく、疲れやすい、食欲不振、病後・術後の衰弱がある場合には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが検討されることがあります。

胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、手足が冷えやすい場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを考えることがあります。

胃腸が冷えて弱り、下痢、嘔吐、胃痛、冷えを伴う疲れやすさがある場合には、人参湯(にんじんとう)なども候補になります。

虚弱で疲れやすく、腹痛や冷えを伴う場合には、小建中湯(しょうけんちゅうとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

気虚タイプでは、無理に動き続けるとふらつきが悪化します。温かく消化のよい食事を腹八分目にし、睡眠を確保し、急に立ち上がらないようにしましょう。

4. 立ちくらみ・貧血傾向型

血虚(けっきょ)体質のふらつき

血虚は、体と心を養う血が不足している体質です。ふらつきでは、立ちくらみ、目の前が暗くなる、顔色が悪い、動悸、不眠、ふらふら感、月経後の悪化として現れます。

病態の考え方

脳や内耳が安定して働くには、十分な血が必要です。胃腸虚弱、過労、睡眠不足、月経、出産、病後の消耗などで血が不足すると、頭部に酸素と栄養が届きにくくなり、立ちくらみやふらつきが起こりやすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

貧血傾向があり、疲労しやすく、めまい、立ちくらみ、頭重、肩こり、足腰の冷えを伴う場合には、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などが検討されることがあります。

心身が疲れ、血色が悪く、不眠や精神不安を伴う場合には、加味帰脾湯(かみきひとう)などを考えることがあります。

病後や慢性的な消耗で、気血の不足が目立ち、疲れやすさ、食欲不振、冷えを伴う場合には、人参養栄湯(にんじんようえいとう)なども候補になります。

体力低下、疲労倦怠、血色不良が強い場合には、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

血虚タイプでは、睡眠不足と食事の乱れでふらつきが悪化しやすくなります。夜更かしを避け、胃腸に負担をかけない食事で血を養いましょう。

5. 首肩こり・血流低下型

血瘀(けつお)体質のふらつき

血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。ふらつきでは、首肩こり、頭重感、同じ場所の痛み、顔色のくすみ、慢性的なめまいとして現れることがあります。

病態の考え方

血流が滞ると、頭部や内耳への酸素と栄養の巡りが悪くなります。ストレスで首肩がこわばり、呼吸が浅くなると、血瘀と気滞が重なり、ふらつきが慢性化しやすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

血の巡りが悪く、肩こり、頭重、めまい、のぼせ、冷えのぼせを伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)などが検討されることがあります。

慢性的な頭痛、めまい、肩こり、高血圧傾向を伴う場合には、釣藤散(ちょうとうさん)などを考えることがあります。

気血の巡りが悪く、しびれや運動のぎこちなさ、頭部圧迫感を伴う場合には、続命湯(ぞくめいとう)なども候補になります。

血瘀に対する処方は、体質、便通、血圧、持病、服薬状況によって選び方が変わるため、専門家に相談しながら判断することが大切です。

養生のポイント

血瘀タイプでは、首肩・背中のこりを放置しないことが大切です。入浴、肩甲骨まわりのストレッチ、後頭部の温め、軽い散歩で上半身の巡りを整えましょう。

6. 加齢・足元の支え弱り型

腎虚(じんきょ)体質のふらつき

腎虚は、加齢や慢性的な消耗により、体の土台となる腎の力が弱っている状態です。ふらつきでは、足元が不安定、足腰がだるい、冷える、夜間尿、耳鳴り、ふらふら感として現れることがあります。

病態の考え方

漢方では、腎は足腰、耳、骨、水分代謝、老化と関係が深いと考えます。腎が弱ると下半身の支えが弱くなり、気が上にのぼりやすく、足元がふわつくように感じることがあります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

年齢とともに足腰のだるさや冷えが出やすく、夜間尿、足元の不安定感、ふらつきがある場合には、八味地黄丸料(はちみじおうがんりょう)などを考えることがあります。

口や喉の渇き、手足のほてり、足腰のだるさ、年齢に伴う潤い不足がある場合には、六味丸(ろくみがん)などを考えることがあります。

冷えが強く、体が重だるく、めまいやふらつき、水分代謝の乱れを伴う場合には、真武湯(しんぶとう)なども候補になります。

水分代謝の停滞、頭重感、めまいを伴う場合には、五苓散(ごれいさん)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

腎虚タイプでは、足元を冷やさないことが大切です。下半身を温め、無理のない散歩や足腰の筋力維持を行い、夜更かしや過労を避けましょう。

ふらつきの漢方薬は、めまいの出方と伴う症状で変わります

フワフワ感や吐き気なら湿痰、ストレスや動悸を伴うなら気滞、疲れるとふらつくなら気虚、立ちくらみなら血虚、首肩こりが強いなら血瘀、足元の不安定感があれば腎虚を確認します。

フワフワ・吐き気・動悸

湿痰・水滞を中心に見ます。

苓桂朮甘湯を見る
胃腸虚弱・頭重感

脾虚生痰を見ます。

半夏白朮天麻湯を見る
立ちくらみ・冷え

血虚・水滞を見ます。

当帰芍薬散を見る

水分摂取・胃腸虚弱・首肩緊張から見るふらつき

水分摂取の誤りと水毒

健康のために水をたくさん飲むことがよいと思われることがあります。しかし、胃腸の処理能力を超えた水分は、体に余分な水として停滞し、ふらつきやめまいを悪化させることがあります。

特に、冷たい水を一度に多く飲むと、胃腸が冷え、水分代謝がさらに落ちやすくなります。フワフワするめまい、吐き気、むくみ、頭重感がある方では、水の摂り方を見直すことが大切です。

胃腸虚弱による気血の産生低下

ふらつきや立ちくらみを起こす方の中には、胃腸が弱く、食べたものから十分な気と血を作れない方がいます。気が不足すれば体を支える力が弱くなり、血が不足すれば脳や内耳へ栄養が届きにくくなります。

このタイプでは、単に水をさばくだけでなく、胃腸を立て直し、気血を作る土台を整えることが必要です。

首肩の過緊張と頭部の酸欠

ストレスや緊張が続くと、肩や首すじ、背中の筋肉がこわばり、呼吸が浅くなります。すると頭部への血流や酸素の巡りが悪くなり、立ちくらみ、思考停止感、フワフワ感が起こりやすくなります。

この場合は、首肩をゆるめ、腹式呼吸で横隔膜を動かし、気血の巡りを戻すことが大切です。

耳・内耳と水分代謝の関係

めまいやふらつきでは、内耳のバランス機能が関係することがあります。漢方では、内耳の働きも水の巡りと関係が深いと考え、水分代謝の乱れ、むくみ、吐き気、頭重感を合わせて確認します。

ふらつきを整える生活養生

1. 水分のガブ飲みをやめる

湿痰タイプでは、喉が渇いていないのに水を多く飲むことが、ふらつきを悪化させることがあります。水分は、喉が渇いたときに、温かいお茶や白湯を少しずつ飲みましょう。

2. 胃腸を冷やさない

冷たい飲み物、アイス、生野菜、牛乳の摂りすぎは、胃腸を冷やし、水分代謝を落としやすくなります。温かく消化のよい食事を腹八分目にし、胃腸の負担を減らしましょう。

3. 急に立ち上がらない

立ちくらみがある方は、起床時や椅子から立ち上がるときに、ゆっくり動くことが大切です。寝た状態から急に立ち上がらず、一度座ってから立つようにしましょう。

4. 睡眠をしっかりとり、血を養う

血虚タイプでは、睡眠不足や過労でふらつきが悪化しやすくなります。夜更かしを避け、十分な睡眠時間を確保し、体を横にして頭部への血流を回復させましょう。

5. 腹式呼吸で首肩の緊張をゆるめる

ストレスで呼吸が浅くなる方は、仰向けになり、おへその下に手を置いて、ゆっくり息を吐く腹式呼吸を行いましょう。横隔膜が動くことで首肩の力が抜け、頭部への巡りが整いやすくなります。

6. 足元を冷やさない

足元が冷えると、気が上にのぼりやすくなり、のぼせやふらつきが起こりやすくなります。靴下、入浴、足湯などで下半身を温め、足元の安定感を保ちましょう。

7. 後頭部と首すじをやさしくほぐす

後頭部の首と頭の境目にある風池のあたりを、強く押しすぎず、やさしくほぐしたり温めたりします。首肩の緊張をゆるめることで、頭部や耳への巡りを整えやすくなります。

ふらつきの養生は、体質によって変わります。

水をさばくべきか、気を巡らせるべきか、血を補うべきか、足元を温めるべきか。まずは体質を確認してみましょう。

あなたに合うふらつきの漢方がわかる

よくある質問

ふらつきには、どの漢方薬がよいですか?

ふらつきだからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。フワフワして吐き気があるなら湿痰、立ちくらみなら血虚・気虚、ストレスで悪化するなら気滞、足元の不安定感が強いなら腎虚を考えます。

苓桂朮甘湯は、どんなふらつきに考えますか?

苓桂朮甘湯は、水分代謝の乱れと気の上衝があり、めまい、ふらつき、動悸を伴うような場合に検討されることがあります。フワフワ感、頭重感、水分の停滞が目立つ方で考えます。

立ちくらみは貧血だけが原因ですか?

貧血や血虚が関係することもありますが、気虚、低血圧、自律神経、脱水、薬の影響、心臓の問題なども関係します。繰り返す場合や強い場合は、医療機関で確認してください。

水をたくさん飲むと、ふらつきに良いですか?

脱水がある場合は水分補給が必要ですが、喉が渇いていないのに冷たい水を多く飲むと、胃腸が冷え、湿痰タイプのふらつきが悪化することがあります。水分は体質と状況に合わせて調整しましょう。

ふらつきと肩こり・首こりは関係しますか?

関係することがあります。首肩がこわばると、頭部への血流や呼吸が乱れ、ふらつきや頭重感が出やすくなります。気滞・血瘀タイプでは、首肩の緊張をゆるめることが大切です。

受診の目安

以下のような場合は、体質によるふらつきと決めつけず、医療機関に相談してください。

ふらつきは、医療と体質ケアを組み合わせると対策しやすくなります。

内耳の病気、脳血管障害、貧血、低血圧、不整脈、薬剤性、脱水、自律神経の乱れなどが背景にあることもあります。症状が強い方や長引く方は、耳鼻科、内科、脳神経内科などで相談してください。

参考・出典

AI漢方診断へ

ふらつきは、同じ「フワフワする」「立ちくらみがする」でも、体質によって考え方が変わります。

水が頭に上がっているのか、気が上にのぼっているのか、気血が足りないのか、血流が悪いのか、足元の支えが弱っているのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。

ふらつきに合う漢方を、体質から確認する

ふらつき、立ちくらみ、吐き気、動悸、頭重感、冷え、胃腸、水分の摂り方、首肩こり、ストレスまで含めて確認します。

フワフワ・動悸・水滞

苓桂朮甘湯五苓散などを確認できます。

胃腸虚弱・頭重感

半夏白朮天麻湯六君子湯などを確認できます。

立ちくらみ・血の不足

当帰芍薬散加味帰脾湯などを確認できます。

※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。ふらつきやめまいには、内耳の病気、脳血管障害、貧血、低血圧、不整脈、脱水、薬剤性、自律神経の乱れなどが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方、医薬品を服用中の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。突然の強いめまい、片側の手足のしびれや脱力、ろれつが回らない、激しい頭痛、胸痛、失神、歩行困難がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

監修者プロフィール
堀口和彦

堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師

光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。

著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。