下痢に漢方|冷えると下す・緊張でお腹が痛い・慢性下痢を体質別に考える
監修:堀口和彦|更新日:2026-06-25
冷たいものを飲むとすぐにお腹を下す。緊張すると腹痛と下痢が起こる。風邪を引くとお腹にくる。軟便が続いて疲れやすい。
下痢は、単なる腸の異常ではありません。漢方では、胃腸の働きを担う「脾・胃」、自律神経と関係する「肝」、水分代謝、冷え、ストレス、食事内容が関係した全身のサインとして見ます。
大切なのは、「止めるべき下痢」と「無理に止めず、出すべき下痢」を見分けることです。食中毒や感染性胃腸炎のような急性下痢では、体が有害なものを外へ出そうとしている場合があります。一方で、慢性的に下しやすい方では、胃腸の弱り、冷え、ストレス、水分代謝の乱れを整える必要があります。
KanpoNowの診断データでは、体質チェック「下痢しやすい」に回答した方の体質は、気滞が最も多く、次いで湿痰、気虚が続きました。つまり、下痢対策では「ストレスによる腸の過敏さ」「水分代謝の乱れ」「胃腸の弱り」を中心に見ることが重要です。
あなたに合う下痢の漢方がわかる
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7,574件
KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。
240件・3%
症状ランキングでは27位でした。
1,502件・20%
体質チェックでは、約5人に1人が下痢しやすさを回答しています。
女性90%・平均46歳
50代32%、40代32%でした。
気滞 24%
ストレスや緊張で自律神経が乱れ、腹痛、便意、神経性下痢につながりやすい体質です。
湿痰 21%
水分代謝が滞り、余分な水が腸へ流れやすい体質です。水様便やむくみと関係します。
気虚 19%
胃腸の力が弱く、消化吸収できずに軟便や慢性下痢になりやすい体質です。
血虚10%・血瘀8%
栄養不足、冷え、血流の滞り、慢性疲労が下痢体質に重なることがあります。
目次
下痢とは
下痢とは、便の水分量が増え、水様便や軟便が出る状態です。排便回数が増えるだけでなく、腹痛、便意の切迫感、ガス、吐き気、発熱、脱水を伴うこともあります。
急性の下痢では感染性胃腸炎、食中毒、飲食の影響などが関係することがあります。慢性的な下痢では、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、薬の影響、甲状腺疾患、吸収不良なども確認が必要です。*①②
下痢は、無理に止めればよいとは限りません。
急性の下痢では、体が有害なものを外へ出そうとしている場合があります。一方で、慢性的に下しやすい場合は、胃腸の力、冷え、ストレス、水分代謝を整えることが大切です。
なぜ下痢が起こるのか
漢方では、下痢を「脾胃が飲食物と水分をうまく処理できない状態」と見ます。胃腸が弱い、冷えている、水分が多すぎる、ストレスで腸が過敏になるなどの要因で、必要なものを吸収できず、水分を含んだ便として出てしまいます。
冷たい飲み物、水分の摂りすぎ、生もの、湿気により、余分な水が腸へ流れ、水様便になります。
脾胃の力が弱いと、消化吸収できず、軟便、食後の下痢、疲労感につながります。
緊張や不安で肝の気が乱れると、腸の動きが過敏になり、腹痛や急な便意が出やすくなります。
下痢は、急性か慢性かで考え方が変わります。急性では脱水や感染の確認、慢性では体質と生活習慣の見直しが重要です。
漢方では「脾・胃・肝・水分代謝」から見る
下痢では、消化吸収を担う脾胃、水分代謝、自律神経に関わる肝の働きを見ます。お腹が冷えているのか、ストレスで下すのか、水分が余っているのか、胃腸が弱いのかで、漢方の方向性が変わります。
気滞
ストレスや緊張で腸が過敏になり、腹痛や急な便意が出るタイプです。
湿痰
水分代謝が滞り、余分な水が便として出やすいタイプです。
気虚
消化吸収力が弱く、食後すぐ下す、疲れやすいタイプです。
陽虚
お腹が冷え、未消化便や水様便が出るタイプです。
下痢を体質別に見る
下痢では、気滞、湿痰、気虚が中心になりやすく、冷えると下す場合は陽虚、急性炎症や暴飲暴食では湿熱、疲労や栄養不足が強い場合は血虚、慢性腹痛や血流停滞がある場合は血瘀も確認します。
気滞
緊張すると腹痛と下痢が起こる、通勤や会議前にトイレへ行きたくなるタイプです。
湿痰
水様便、むくみ、頭重感、冷たい飲み物で悪化するタイプです。
気虚
食欲不振、疲労感、食後の軟便、慢性下痢を伴うタイプです。
陽虚
冷えると下す、未消化便、水様便、腹痛、むくみを伴うタイプです。
湿熱
食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃腸炎、腹痛、臭いの強い便、熱感を伴うタイプです。
血虚
疲労、めまい、不安、顔色の悪さ、慢性的な軟便を伴うタイプです。
血瘀
慢性腹痛、腹部の張り、冷えのぼせ、肩こりを伴うタイプです。
気滞(きたい)体質の下痢
気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。下痢では、緊張するとお腹が痛くなり、急にトイレへ行きたくなる神経性下痢として現れます。
病態の考え方
漢方では、自律神経と関係する肝の働きが乱れると、消化器を担う脾を攻撃すると考えます。ストレスで腸の動きが過敏になり、腹痛、便意、下痢が出やすくなります。
見られやすい症状
- 緊張すると下痢をする
- 腹痛と便意が急に来る
- 通勤、会議、外出前に悪化する
- お腹が張る
- みぞおちや胸がつかえる
- イライラ、不安を伴う
漢方の考え方・処方例
胃腸が弱く、頭重感、めまい、ストレスによる胃腸症状を伴う場合には、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)などが検討されることがあります。
更年期やストレスによる気分の揺らぎ、腹部の張り、下痢を伴う場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)などを考えることがあります。
腹痛を伴う急性の胃腸症状では、藿香正気散(かっこうしょうきさん)などを考えることもありますが、感染や脱水が疑われる場合は受診を優先してください。
養生のポイント
気滞タイプでは、腸だけでなく緊張をゆるめることが大切です。朝に余裕を作る、腹式呼吸をする、予定前に冷たい飲み物を避ける、ストレスを抱え込まない工夫をしましょう。
湿痰(しったん)体質の下痢
湿痰は、水分代謝が滞り、余分な水が体に停滞しやすい体質です。下痢では、水様便、むくみ、頭重感、冷たい飲食で悪化する状態として現れます。
病態の考え方
喉が渇いていないのに水を多く飲む、食事中に水やお茶を大量に飲む、冷たい飲み物や生ものが多いと、胃腸が水を処理できず、便として流れ出やすくなります。
見られやすい症状
- 水様便が出やすい
- むくみやすい
- 頭が重い、体が重い
- 食事中に水分を多く摂る
- 冷たい飲み物で悪化する
- 雨の日や湿気で体調が崩れやすい
漢方の考え方・処方例
水分の偏り、のどの渇き、尿量の少なさ、むくみ、水様性下痢を伴う場合には、五苓散(ごれいさん)などが検討されることがあります。
胃もたれ、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃腸の重さを伴う場合には、平胃散(へいいさん)などを考えることがあります。
胃もたれ、胃内停水、食欲不振、吐き気を伴う場合には、茯苓飲(ぶくりょういん)などが検討されることもあります。
みぞおちのつかえ、胃腸炎、下痢や軟便が続く場合には、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などが検討されることもあります。
水様性下痢が続く場合には、柴苓湯(さいれいとう)や茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)などが候補になることもありますが、脱水や感染が疑われる場合は医療機関での確認が必要です。
養生のポイント
湿痰タイプでは、水分を摂れば摂るほどよいとは限りません。喉が渇いた時に、温かいものを少しずつ摂り、食事中の水分のガブ飲みや冷たい飲食を控えましょう。
気虚(ききょ)体質の下痢
気虚は、生命エネルギーである気が不足しやすい体質です。下痢では、胃腸の力が弱く、食べ物を消化吸収できず、慢性的な軟便や食後の下痢として現れます。
病態の考え方
脾胃が弱いと、食べ物から気を作る力が落ちます。消化吸収が不十分になり、食べるとすぐ下す、疲れやすい、痩せやすいといった状態になります。
見られやすい症状
- 食後に下痢しやすい
- 慢性的に軟便が続く
- 食欲がない、胃もたれする
- 疲れやすい
- 痩せやすい、体力がない
- 声に力がない
漢方の考え方・処方例
胃腸が弱く、食欲不振や胃もたれ、慢性的な軟便を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)などが検討されることがあります。
胃腸の働きを高め、気力を引き上げ、疲労倦怠感と慢性下痢を伴う場合には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などを考えることがあります。
冷えや胃腸虚弱を伴う慢性下痢では、人参湯(にんじんとう)などが候補になることがあります。
食が細く、疲れやすさ、慢性的な軟便、体力低下を伴う場合には、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などを考えることもあります。
養生のポイント
気虚タイプでは、胃腸を休めながら立て直すことが大切です。冷たい飲食、生野菜、脂っこいものを控え、温かく消化のよいものを少量ずつ摂りましょう。
陽虚(ようきょ)体質の下痢
陽虚は、体を温める力が不足しやすい体質です。下痢では、お腹が冷えると下す、未消化便が出る、水様便が出る、寒い季節に悪化する状態として現れます。
病態の考え方
飲食物を消化吸収するには、胃腸を温めて動かす陽気が必要です。陽気が不足すると、食べ物を十分に処理できず、未消化のまま下痢しやすくなります。
見られやすい症状
- 冷えると下痢する
- 水様便や未消化便が出る
- お腹が冷たい
- 腹痛が温めると楽になる
- むくみやすい
- 寒い季節に悪化する
漢方の考え方・処方例
冷え、疲労倦怠感、水様便、めまい、むくみを伴う場合には、真武湯(しんぶとう)などが検討されることがあります。
腹部の冷え、下痢、胃腸虚弱を伴う場合には、人参湯(にんじんとう)などを考えることがあります。
お腹の冷え、張り、腹痛、ガス、腸の動きの低下を伴う場合には、大建中湯(だいけんちゅうとう)などを考えることがあります。
下半身の冷え、夜間尿、足腰のだるさを伴う場合には、八味地黄丸料(はちみじおうがんりょう)なども体質によって検討されることがあります。
養生のポイント
陽虚タイプでは、冷たい飲食が下痢を悪化させます。腹巻きや入浴でお腹と腰を温め、温かい汁物や生姜を取り入れましょう。
湿熱(しつねつ)体質の下痢
湿熱は、余分な水分や老廃物に熱が加わった体質です。下痢では、食べ過ぎ、飲み過ぎ、脂っこい食事、急性胃腸炎、腹痛、臭いの強い便として現れることがあります。
病態の考え方
胃腸の処理能力を超える飲食や、傷んだもの、冷たいもの、生ものなどが入ると、体は有害なものを外へ出そうとします。急性期では、無理に止めずに排泄させる判断が必要なこともあります。
見られやすい症状
- 急に下痢が始まった
- 腹痛、吐き気を伴う
- 臭いの強い便が出る
- 飲食後に悪化した
- 便が黄色っぽい、熱感がある
- 食べ過ぎ、飲み過ぎの後に起こる
漢方の考え方・処方例
水分の偏り、急性胃腸炎、水様性下痢、吐き気を伴う場合には、五苓散(ごれいさん)などが検討されることがあります。
胃もたれ、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃腸の停滞を伴う場合には、平胃散(へいいさん)などを考えることがあります。
みぞおちのつかえ、胃腸炎、下痢や軟便、吐き気を伴う場合には、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などが検討されることがあります。
暑さや湿気による食欲不振、急性胃腸炎、下痢、全身倦怠を伴う場合には、藿香正気散(かっこうしょうきさん)などを考えることがあります。
養生のポイント
急性期は、無理に食べず胃腸を休めることが大切です。水分は脱水に注意しながら、温かいものを少しずつ。血便、高熱、強い腹痛、脱水があれば受診してください。
血虚(けっきょ)体質の下痢
血虚は、心身を養う血が不足しやすい体質です。下痢では、胃腸が弱い状態に、栄養不足、疲労、不安、不眠が重なり、慢性的な軟便として出ることがあります。
病態の考え方
慢性的な下痢が続くと、栄養を吸収しにくくなり、血が不足しやすくなります。血虚が進むと、疲労、めまい、不安、不眠が重なり、さらに胃腸が弱る悪循環になります。
見られやすい症状
- 軟便が続き、疲れやすい
- めまい、立ちくらみがある
- 顔色が悪い
- 眠りが浅い
- 不安、動悸がある
- 食が細い
漢方の考え方・処方例
胃腸を助けて血を作り、不安、不眠、動悸、疲労感を伴う場合には、加味帰脾湯(かみきひとう)などが検討されることがあります。
気力と体力が落ち、疲労感や顔色の悪さを伴う場合には、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などを考えることがあります。
胃腸が弱く、食欲不振や疲労倦怠が強い場合には、人参養栄湯(にんじんようえいとう)なども候補になります。
養生のポイント
血虚タイプでは、下痢をくり返して栄養不足になることを防ぎます。温かく消化のよい食事を中心に、睡眠と休養を確保しましょう。
血瘀(けつお)体質の下痢
血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。下痢では、慢性的な腹痛、腹部の張り、冷えのぼせ、肩こり、生理痛などと重なることがあります。
病態の考え方
血流が滞ると、腸の動きや腹部の巡りも乱れやすくなります。ストレス、冷え、長時間の座り仕事、生理周期によって下痢や腹痛が悪化する場合があります。
見られやすい症状
- 慢性的な腹痛を伴う
- お腹が張る
- 肩こり、頭痛がある
- 冷えのぼせがある
- 生理痛や月経不順を伴う
- 同じ姿勢で悪化しやすい
漢方の考え方・処方例
血の巡りを整え、冷えのぼせ、肩こり、生理痛、腹部の滞りを伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)などが検討されることがあります。
血を補いながら水分代謝と巡りを整え、冷えやむくみを伴う場合には、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などを考えることがあります。
養生のポイント
血瘀タイプでは、冷えと長時間同じ姿勢が腹部の巡りを悪くします。入浴、腹部の保温、軽い散歩、股関節やふくらはぎを動かす習慣を作りましょう。
外邪による下痢
風邪や外からの冷えによって、胃腸に症状が出ることがあります。寒気、発熱、頭痛、腹痛、下痢が一緒に出る場合です。
病態の考え方
外から冷えが入り、体表だけでなく胃腸の働きまで乱れると、下痢を伴う風邪のような状態になります。急性の症状では、感染や脱水の確認も重要です。
見られやすい症状
- 風邪を引くとお腹にくる
- 寒気、発熱、頭痛を伴う
- 腹痛、下痢がある
- 冷えた後に悪化する
- 体がだるい
漢方の考え方・処方例
風邪の初期で寒気、首肩のこわばり、下痢を伴う場合には、葛根湯(かっこんとう)などが検討されることがあります。
汗が出やすく、体力が落ちた風邪で胃腸症状を伴う場合には、桂枝湯(けいしとう)などを考えることがあります。
風邪がこじれ、腹痛、胃腸症状、胸脇部の張りを伴う場合には、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)なども候補になります。
養生のポイント
風邪の下痢では、無理に食べず、温かくして休むことが基本です。発熱、強い腹痛、血便、脱水、ぐったり感がある場合は、早めに医療機関に相談してください。
下痢の漢方薬は、急性か慢性か、冷えか熱かで選びます
「下痢にはこの漢方」と一律に決めるのではなく、急性か慢性か、水様便か軟便か、冷えがあるか、ストレスで悪化するか、胃腸虚弱かを確認することが大切です。
急性・慢性・ストレスから見る下痢
急性の下痢
食中毒、感染性胃腸炎、飲食の影響などによる急性下痢では、体が有害なものを出そうとしている場合があります。無理に食べず、脱水に注意し、血便、高熱、激しい腹痛、ぐったり感がある場合は受診してください。
慢性の下痢
慢性的に下痢や軟便が続く場合は、胃腸虚弱、冷え、水分代謝、ストレスだけでなく、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、薬の影響、甲状腺疾患などの確認も必要です。
ストレスと下痢
緊張すると腹痛や便意が出る場合は、腸だけでなく自律神経の緊張も見ます。予定の前にお腹が痛くなる、通勤中に不安になる、会議前にトイレへ行きたくなる方は、気滞の視点が重要です。
水分摂取と下痢
水分は大切ですが、食事中のガブ飲みや冷たい飲み物の摂りすぎは、胃腸の消化力を弱め、下痢を長引かせることがあります。喉の渇きに応じて、温かいものを少しずつ摂ることが基本です。
下痢を整える生活養生
1. 急性期は無理に食べない
急性の下痢では、栄養を摂ろうとして無理に食べるより、胃腸を休めることが大切です。空腹感が出てきたら、おかゆ、温かい汁物、消化のよいものから少しずつ始めましょう。
2. 水分は温かいものを少しずつ
脱水には注意が必要ですが、軽い下痢で水分を過剰に摂ると長引くこともあります。喉が渇いた時に、温かいものを少しずつ摂りましょう。
3. 冷たい飲食を避ける
冷たい水、氷入りの飲み物、生野菜、アイス、冷たい麺類は、胃腸を冷やして下痢を悪化させることがあります。慢性下痢の方は特に控えめにしましょう。
4. 胃腸を助ける食材を使う
生姜、ねぎ、大根、紫蘇、梅干しなどは、胃腸を助ける食材として使いやすいものです。ただし、刺激が強いものは摂りすぎないようにしましょう。
5. ストレスを溜め込まない
神経性の下痢では、ストレスが腸に直結します。腹式呼吸、散歩、予定に余裕を持つこと、心配事を一人で抱え込まないことが大切です。
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よくある質問
下痢には、どの漢方薬がよいですか?
下痢だからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。水様便の湿痰、冷えの陽虚、胃腸虚弱の気虚、ストレス性の気滞、急性胃腸炎の湿熱など、便の状態と体質によって考え方が変わります。
急性の下痢は止めた方がよいですか?
急性の下痢では、体が有害なものを出そうとしている場合があります。自己判断で無理に止めるより、脱水や血便、発熱、強い腹痛の有無を確認してください。危険サインがある場合は受診が必要です。
緊張すると下痢するのは、漢方で考えられますか?
考えられます。緊張やストレスで下痢する場合、漢方では気滞として見ることがあります。自律神経の乱れが腸の動きに影響しているタイプです。
冷たいものを飲むと下痢します。どの体質ですか?
冷たい飲食で下痢する場合は、気虚や陽虚、湿痰を考えることがあります。胃腸の力が弱い、体が冷えている、水分を処理しきれない状態です。
慢性的な下痢でも漢方だけでよいですか?
慢性的な下痢では、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、薬の影響、甲状腺疾患などが関係することもあります。長く続く場合、体重減少、血便、夜間の下痢がある場合は医療機関で確認してください。
受診の目安
以下のような場合は、体質による下痢と決めつけず、医療機関に相談してください。
- 血便、黒い便、膿のような便がある場合
- 強い腹痛、腹部の激痛がある場合
- 高熱、強い吐き気、嘔吐を伴う場合
- 水分が摂れない、尿が少ない、口が渇く、ぐったりする場合
- 乳幼児、高齢者、妊娠中、持病がある方の下痢
- 海外渡航後、食中毒が疑われる場合
- 下痢が数日以上続く、または慢性的に繰り返す場合
- 体重減少、貧血、夜間の下痢がある場合
- 薬を変更してから下痢が始まった場合
- 強いストレスや不安で日常生活に支障がある場合
下痢は、脱水と原因の見極めが大切です。
漢方は体質を整える選択肢の一つですが、感染症、食中毒、炎症性腸疾患、薬の影響、内分泌疾患などが関係することもあります。血便、強い腹痛、発熱、脱水、体重減少がある場合は、早めに医療機関で確認してください。
参考・出典
- *① MSDマニュアル家庭版「成人の下痢」
- *② 日本消化器病学会「過敏性腸症候群(IBS)ガイドライン」
- *③ 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」
- *④ PMDA 医療用医薬品 添付文書等情報検索
AI漢方診断へ
下痢は、同じ「お腹を下す」症状でも、体質によって考え方が変わります。
ストレスで下すのか、水分代謝が乱れているのか、胃腸が弱いのか、冷えているのか、急性の胃腸炎なのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。
下痢に合う漢方を、体質から確認する
便の状態、腹痛、冷え、ストレス、水分摂取、食事、胃腸虚弱、生活背景まで含めて確認します。
※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。下痢には、感染性胃腸炎、食中毒、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、薬の影響、甲状腺疾患、吸収不良、ストレスなどが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。持病がある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。血便、強い腹痛、高熱、脱水、嘔吐、体重減少、夜間の下痢、長引く下痢がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。