食欲不振に漢方|胃もたれ・少食・夏バテ・ストレスで食べられない状態を体質別に考える
監修:堀口和彦|更新日:2026-06-25
少し食べるとすぐお腹が張る。ストレスを感じると胃が痛んで食べられない。夏バテや病後から食欲が戻らない。
食欲不振は、単なる胃の不調だけでは説明できないことがあります。漢方では、消化吸収を担う「脾胃」の弱り、気の不足、水分の停滞、ストレスによる気の滞り、冷えや暑湿の影響などから整理します。
同じ食欲不振でも、もともと胃腸が弱い気虚タイプ、ストレスで胃が止まる気滞タイプ、病後や更年期で気血が不足する血虚タイプ、胃もたれや吐き気を伴う湿痰タイプ、夏バテや暑湿で食べられない湿熱タイプでは、合う漢方薬も養生も変わります。
KanpoNowの診断データでは、「食欲がないことが多い」と回答した方の体質は、気虚が最も多く、次いで気滞、血虚、湿痰、血瘀が続きました。つまり、食欲不振対策では「胃腸の力を補うこと」と「ストレスで止まった胃腸を動かすこと」が大きな鍵になります。
KanpoNow診断データで見る食欲不振の傾向
7,577件
KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。
150件・2%
症状ランキングでは35位でした。
566件・7%
体質チェックでは、一定数の方が食欲の低下を自覚していました。
女性91%・平均47歳
50代36%、40代29%でした。
気虚 40%
胃腸の力とエネルギーが不足し、少食、疲労、食後の眠気につながりやすい体質です。
気滞 25%
ストレスや緊張で気が滞り、胃が止まる、みぞおちが張る、食べられない状態につながりやすい体質です。
血虚 10%
血と栄養が不足し、病後・疲労・めまい・不眠とともに食欲が落ちやすい体質です。
湿痰10%・血瘀5%
水分停滞による胃もたれ、慢性化した不調、冷えのぼせなどが食欲低下に重なることがあります。
あなたの食欲不振は、胃腸虚弱型でしょうか。ストレス型でしょうか。夏バテ型でしょうか。
食欲、胃もたれ、吐き気、疲労、冷え、下痢、ストレス、病後の状態まで含めて確認します。
AI漢方診断で食欲不振体質を確認する目次
食欲不振とは
食欲不振とは、空腹感がわかない、食べたいと思えない、少し食べるとすぐ満腹になる、胃もたれや吐き気で食べにくい状態です。
短期間の食欲不振は、風邪、胃腸炎、夏バテ、疲労、ストレスなどで起こることがあります。一方で、長く続く食欲不振、体重減少、強いだるさ、発熱、腹痛、吐き気、薬の影響が疑われる場合は、基礎疾患の確認が必要です。*①②
食欲不振は、体の防衛反応であることもあります。
食べること自体が胃腸にとって負担になるほど弱っている時、体はあえて食欲を落として回復を優先することがあります。
なぜ食欲不振が起こるのか
漢方では、食欲不振を「脾胃の弱り」と「気の不足・停滞」から見ます。胃腸が弱ると、食べ物から気血を作れなくなり、さらに疲れて食べられない悪循環になります。
胃腸を動かす力が足りず、食べること自体が負担になり、少食や食後のだるさにつながります。
余分な水分や消化しきれないものが胃にたまり、胃もたれ、吐き気、腹部膨満感につながります。
緊張や気分の落ち込みで気が滞ると、胃腸の動きが止まり、食欲不振や胃痛が出やすくなります。
食欲不振は、胃腸の弱りだけでなく、ストレス、水分停滞、冷え、暑さ、病後の消耗、薬の影響などが重なって起こることがあります。
漢方では「脾胃・気・湿・ストレス」から見る
漢方では、胃腸は食べ物から気血を作る「後天の本」と考えます。ここが弱ると、食べても元気になれず、むしろ食後に疲れたり、眠くなったりします。
気虚
少食、疲れやすい、食後に眠い、食べるとお腹が張るタイプです。
気滞
緊張や気分の落ち込みで胃が動かず、みぞおちが張るタイプです。
湿痰
水分や食べ物が停滞し、吐き気、腹部膨満、下痢傾向を伴うタイプです。
湿熱
暑さと湿気で胃腸が弱り、喉の渇き、尿量低下、だるさを伴うタイプです。
食欲不振を体質別に見る
食欲不振では、気虚、気滞、血虚が中心になりやすく、胃もたれや吐き気では湿痰、慢性化や更年期では血瘀、夏バテでは湿熱、冷えや下痢では陽虚も確認します。
気虚
食欲がない、少しで満腹、食後に眠い、疲れやすいタイプです。
気滞
緊張、イライラ、気分の落ち込みで食べられないタイプです。
血虚
病後、疲労、貧血傾向、めまい、不眠と食欲低下が重なるタイプです。
湿痰
胃もたれ、吐き気、みぞおちのつかえ、腹部膨満感があるタイプです。
血瘀
慢性的な胃の不調、更年期、肩こり、冷えのぼせを伴うタイプです。
湿熱
暑さ、湿気、だるさ、吐き気、下痢、喉の渇きがあるタイプです。
陽虚
胃腸が冷え、下痢、嘔吐、冷え、腹痛を伴うタイプです。
気虚(ききょ)体質の食欲不振
気虚は、生命エネルギーである気が不足しやすい体質です。食欲不振では、胃腸を動かす力が弱く、食欲がない、少しで満腹、食後に眠い、疲れやすい状態として現れます。
病態の考え方
食べ物を消化して気を作るには、胃腸にもエネルギーが必要です。気虚タイプでは、食べること自体が胃腸にとって負担になり、体がこれ以上消耗しないように食欲を落としていることがあります。
見られやすい症状
- 食欲がない
- 少し食べるとすぐ満腹になる
- 食後にお腹が張る
- 食後に眠くなる
- 疲れやすい、だるい
- 胃腸が弱く、下痢しやすい
漢方の考え方・処方例
胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、胃もたれを伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)などが検討されることがあります。
胃腸の働きが落ち、全身の気が不足し、疲労倦怠感、食欲不振、気力低下を伴う場合には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などを考えることがあります。
病後・術後などの長期の消耗により、気血が不足し、食欲不振、疲労倦怠、手足の冷えを伴う場合には、人参養栄湯(にんじんようえいとう)なども候補になります。
胃腸が冷えて弱り、嘔吐、下痢、冷え、食欲不振を伴う場合には、人参湯(にんじんとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
気虚タイプでは、無理に食べるより、胃腸に負担をかけないことが大切です。空腹を感じた時に、温かく消化のよいものを少量ずつ食べましょう。
気滞(きたい)体質の食欲不振
気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。食欲不振では、胃が止まる、みぞおちが張る、喉がつかえる、緊張すると食べられない状態として現れます。
病態の考え方
ストレスで肝の気が滞ると、胃腸の動きが乱れます。交感神経が高ぶっている時は消化に向かう余裕がなくなり、食欲が落ち、胃痛や胸やけ、げっぷを伴うことがあります。
見られやすい症状
- ストレスで食べられなくなる
- みぞおちや脇腹が張る
- 口が苦い、吐き気がある
- げっぷ、胸やけがある
- 気分がふさぐ、イライラする
- 喉のつかえや胸苦しさを伴う
漢方の考え方・処方例
気の巡りが滞り、気分の落ち込みや胃腸機能の低下を伴う食欲不振では、香蘇散(こうそさん)などが検討されることがあります。
冷えやストレスで胃が動きを乱し、胃痛、腹痛、げっぷ、胸やけ、食欲不振を伴う場合には、安中散(あんちゅうさん)などを考えることがあります。
喉のつかえ、胸苦しさ、吐き気、不安、気分のふさぎを伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)なども候補になります。
脇腹からみぞおちの張り、吐き気、口苦、風邪後の食欲不振を伴う場合には、小柴胡湯(しょうさいことう)などが検討されることがあります。
養生のポイント
気滞タイプでは、食べる前に胃腸の緊張をゆるめることが大切です。深呼吸、短い散歩、温かい飲み物で気を巡らせてから、少量をゆっくり食べましょう。
血虚(けっきょ)体質の食欲不振
血虚は、体を養う血が不足しやすい体質です。食欲不振では、病後や疲労後に食欲が戻らない、顔色が悪い、めまい、不眠、動悸を伴う状態として現れます。
病態の考え方
食べ物から気血を作るには、胃腸の力と休息が必要です。病後・術後・長期疲労では、気と血の両方が不足し、食べる力も、食べたものを栄養に変える力も落ちやすくなります。
見られやすい症状
- 病後や夏バテ後に食欲が戻らない
- 顔色が悪い
- めまい、立ちくらみがある
- 眠りが浅い
- 動悸、不安を伴う
- 疲れが抜けない
漢方の考え方・処方例
病後・術後などの体力低下、疲労倦怠、食欲不振、手足の冷え、貧血傾向を伴う場合には、人参養栄湯(にんじんようえいとう)などが検討されることがあります。
不安、不眠、動悸、精神疲労、血の不足を伴う場合には、加味帰脾湯(かみきひとう)などを考えることがあります。
気力と体力が落ち、疲労感や顔色の悪さ、回復力低下を伴う場合には、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)なども候補になります。
胃腸が弱く、食欲がない、食後にお腹が張る場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを併せて考えることもあります。
養生のポイント
血虚タイプでは、急に栄養を詰め込むより、回復しやすい食事を続けることが大切です。お粥、スープ、煮物など、温かく消化のよいものから始めましょう。
湿痰(しったん)体質の食欲不振
湿痰は、水分代謝が滞り、余分な水分や消化しきれないものが胃腸に停滞しやすい体質です。食欲不振では、胃もたれ、吐き気、みぞおちのつかえ、腹部膨満として現れます。
病態の考え方
冷たい飲み物、水分の摂りすぎ、脂っこいもの、甘いものが続くと、胃腸に湿がたまります。胃の中が水っぽく重い状態になると、食べ物を受けつけにくくなります。
見られやすい症状
- 胃がもたれる
- みぞおちがつかえる
- 吐き気、胸やけがある
- お腹が鳴る、下痢しやすい
- むくみやすい
- 冷たい飲食や水分の摂りすぎで悪化する
漢方の考え方・処方例
胃腸に湿が停滞し、胃もたれ、食べすぎ後の不快感、腹部膨満、食欲不振を伴う場合には、平胃散(へいいさん)などが検討されることがあります。
胃の働きが弱り、水分と気が停滞して、みぞおちのつかえ、胸やけ、吐き気を伴う場合には、茯苓飲(ぶくりょういん)などを考えることがあります。
胃腸が弱く、食欲不振、胃もたれ、水分停滞を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)なども候補になります。
慢性胃炎、みぞおちの抵抗感、肩こり、足の冷えを伴う食欲不振では、延年半夏湯(えんねんはんげとう)などが検討されることがあります。
養生のポイント
湿痰タイプでは、水分のガブ飲み、冷たい飲食、脂っこいもの、甘いものを控えます。温かいものを少量ずつ摂り、食後すぐ横にならないようにしましょう。
血瘀(けつお)体質の食欲不振
血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。食欲不振では、慢性的な胃の不快感、肩こり、冷えのぼせ、更年期の不調、月経周期による胃腸の乱れとして現れることがあります。
病態の考え方
血の巡りが悪いと、自律神経や胃腸の動きも乱れやすくなります。更年期、冷えのぼせ、肩こり、ストレスが重なると、食欲が安定しにくくなります。
見られやすい症状
- 食欲不振が慢性化している
- 肩こり、頭痛がある
- 冷えのぼせがある
- 更年期や月経周期で胃腸が乱れる
- 下腹部の張りがある
- イライラ、めまいを伴う
漢方の考え方・処方例
更年期やストレスによる気分の揺らぎ、のぼせ、めまい、胃腸の不調を伴う場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)などが検討されることがあります。
血の巡りを整え、冷えのぼせ、肩こり、生理痛、更年期の不調を伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)などを考えることがあります。
産前産後や更年期の血の道症、のぼせ、めまい、不安感を伴う場合には、女神散(にょしんさん)なども候補になります。
養生のポイント
血瘀タイプでは、胃腸だけでなく全身の巡りを整えることが大切です。入浴、肩甲骨、ふくらはぎ、股関節を動かして、冷えのぼせを整えましょう。
湿熱(しつねつ)体質の食欲不振
湿熱は、余分な水分や老廃物に熱が加わった体質です。食欲不振では、夏バテ、暑気あたり、だるさ、吐き気、下痢、喉の渇き、尿量の少なさとして現れます。
病態の考え方
高温多湿の環境では、胃腸が湿気に弱りやすくなります。そこに冷たい飲み物の摂りすぎが重なると、胃腸が冷えて動かなくなり、食欲が落ちます。
見られやすい症状
- 夏場に食欲が落ちる
- 全身がだるい
- 吐き気、下痢がある
- 喉が渇くが、胃が重い
- 尿量が少ない
- 冷たい飲み物で胃腸が弱る
漢方の考え方・処方例
暑さや湿気による食欲不振、全身倦怠感、急性胃腸炎、下痢を伴う場合には、藿香正気散(かっこうしょうきさん)などが検討されることがあります。
水分代謝のアンバランスと気の乱れが同時に起こり、喉の渇き、尿量の少なさ、吐き気、水様性下痢を伴う場合には、柴苓湯(さいれいとう)などを考えることがあります。
水分の偏り、むくみ、尿量の少なさ、暑気あたりによる不調では、五苓散(ごれいさん)なども候補になります。
養生のポイント
湿熱タイプでは、冷たい飲料のガブ飲みを避け、温かい汁物や常温の水分を少しずつ摂りましょう。湿気の多い時期は、食事量を軽めにして胃腸を休めることも大切です。
陽虚(ようきょ)体質の食欲不振
陽虚は、体を温める力が不足しやすい体質です。食欲不振では、胃腸の冷え、下痢、嘔吐、腹痛、手足の冷え、朝の食欲低下として現れます。
病態の考え方
胃腸は冷えると動きが鈍くなります。冷たい飲食、薄着、冷房、体力低下が重なると、胃腸が食べ物を受けつけにくくなり、食欲不振や下痢が出やすくなります。
見られやすい症状
- 冷えると食欲が落ちる
- 下痢しやすい
- 嘔吐、腹痛を伴う
- 手足やお腹が冷える
- 温かいものを好む
- 朝の食欲がない
漢方の考え方・処方例
胃腸が冷えて弱り、食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛、手足の冷えを伴う場合には、人参湯(にんじんとう)などが検討されることがあります。
深部の冷え、むくみ、ふらつき、下痢を伴う場合には、真武湯(しんぶとう)などを考えることがあります。
お腹の冷え、腸の動きの弱さ、腹部の張りを伴う場合には、大建中湯(だいけんちゅうとう)なども体質によって候補になります。
養生のポイント
陽虚タイプでは、冷たい飲食を避け、お腹と腰を温めることが大切です。食欲が戻るまでは、温かい粥、味噌汁、煮込み料理などを少量ずつ摂りましょう。
食欲不振の漢方薬は、胃腸の弱り方で選びます
「食欲がないから胃薬」と一律に決めるのではなく、気虚による胃腸虚弱なのか、気滞によるストレス性なのか、湿痰による胃もたれなのか、湿熱による夏バテなのかを確認することが大切です。
病後・ストレス・夏バテから見る食欲不振
病気・風邪のときの食欲不振
風邪や胃腸炎などの病中に食欲が落ちるのは、体が消化にエネルギーを使いすぎないようにしている防衛反応でもあります。病中は無理に食べず、水分と休息を優先することが大切です。
働き盛りのストレスと食欲不振
仕事、介護、家庭、人間関係のストレスが続くと、肝の気が滞り、胃腸が動きにくくなります。食欲不振に胃痛、みぞおちの張り、げっぷ、胸やけを伴う場合は、気滞を見ます。
夏バテと食欲不振
高温多湿の夏は、胃腸に湿気がたまりやすくなります。冷たい飲み物を多く摂ると胃腸が冷え、さらに食欲が落ちます。暑い時期ほど、温かく軽い食事を意識しましょう。
更年期と食欲不振
更年期では、自律神経の乱れ、睡眠不足、ほてり、ストレス、胃腸の弱りが重なり、食欲が安定しにくくなることがあります。気滞、血虚、血瘀、気虚を合わせて見ます。
食欲不振を整える生活養生
1. 無理に食べない
食欲がない時に無理に食べると、胃腸の負担が増えて、かえって食欲が戻りにくくなることがあります。まずは空腹感が出るまで待ち、食べられる量から始めましょう。
2. 温かく消化のよいものを少量ずつ
食欲不振では、肉や揚げ物、乳製品など消化に負担がかかるものより、お粥、雑炊、味噌汁、野菜スープ、煮物などから始めると胃腸にやさしくなります。
3. 胃腸の適温を守る
冷たい飲み物や冷たい食事は、胃腸の働きを落としやすくなります。お腹を冷やさないようにし、必要に応じて腹巻きやカイロで温めましょう。
4. 薬味と酸味を活用する
しょうが、紫蘇、みょうが、梅干し、レモンなどの香りや酸味は、自然な食欲を引き出す助けになります。無理に量を増やすより、食べたいと思える香りを使いましょう。
5. 腹式呼吸と軽い運動で胃腸を動かす
だるくて動けない時は、仰向けで腹式呼吸を行うだけでも、お腹の動きが刺激されます。少し元気がある時は、短い散歩で胃腸の蠕動を促しましょう。
関連ページ
よくある質問
食欲不振には、どの漢方薬がよいですか?
食欲不振だからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。胃腸虚弱では気虚、ストレスで食べられない場合は気滞、胃もたれや吐き気では湿痰、夏バテでは湿熱、冷えや下痢では陽虚を考えます。
食欲がない時は、無理に食べた方がよいですか?
無理に食べるとかえって胃腸に負担がかかることがあります。まずは温かく消化のよいものを少量ずつ、空腹感に合わせて摂ることが大切です。ただし、長く食べられない、体重が減る、脱水がある場合は医療機関に相談してください。
ストレスで食欲がなくなるのは、どの体質ですか?
ストレスで食欲が落ちる場合、気滞を考えることがあります。気が滞ると胃腸の動きが止まり、みぞおちの張り、胃痛、げっぷ、吐き気が出やすくなります。
夏バテで食欲がない時も漢方で考えられますか?
考えられます。高温多湿、冷たい飲食、水分の摂りすぎで胃腸が弱ると、湿熱や湿痰として食欲不振、だるさ、下痢、吐き気が出ることがあります。
食欲不振が続く場合、漢方だけで様子を見てよいですか?
長引く食欲不振、体重減少、発熱、強い腹痛、吐血・黒色便、強いだるさ、薬の影響が疑われる場合は、漢方だけで様子を見ず、医療機関で確認してください。
受診の目安
以下のような場合は、体質による食欲不振と決めつけず、医療機関に相談してください。
- 食欲不振が2週間以上続く場合
- 体重が急に減っている場合
- 水分も摂れない、脱水が疑われる場合
- 強い腹痛、吐き気、嘔吐がある場合
- 吐血、黒色便、血便がある場合
- 発熱、寝汗、強いだるさを伴う場合
- 黄疸、尿の色が濃い、皮膚や白目が黄色い場合
- 薬を変更してから食欲不振が出た場合
- うつ、不安、不眠が強く、食事が取れない場合
- 小児、高齢者、妊娠中、持病がある方の食欲不振
食欲不振は、重大な病気や薬の影響のサインであることがあります。
胃腸疾患、肝胆膵疾患、感染症、がん、心不全、腎不全、甲状腺疾患、うつ、不安、薬剤性などが関係することがあります。長引く食欲不振や体重減少がある場合は、早めに医療機関で確認してください。
参考・出典
AI漢方診断へ
食欲不振は、同じ「食べられない」症状でも、体質によって考え方が変わります。
胃腸の気が不足しているのか、ストレスで気が滞っているのか、水分が胃に停滞しているのか、冷えや夏バテが関係しているのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。
食欲不振に合う漢方を、体質から確認する
食欲、胃もたれ、吐き気、少食、疲労感、ストレス、冷え、下痢、病後の消耗、生活背景まで含めて確認します。
※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。食欲不振には、胃腸疾患、肝胆膵疾患、感染症、がん、心不全、腎不全、甲状腺疾患、うつ、不安、薬の影響、妊娠、加齢、夏バテなどが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。持病がある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。長引く食欲不振、体重減少れない、強い腹痛、吐血・黒色便、発熱、黄疸、強いだるさがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。