鼻づまりに漢方|透明な鼻水・黄色い鼻汁・慢性鼻炎を体質別に考える
監修:堀口和彦|更新日:2026-06-25
透明な鼻水が出て鼻がつまる。黄色く粘る鼻汁が奥に詰まる。鼻の奥が乾いてツーンと痛い。花粉や冷気で鼻づまりが悪化する。
鼻づまりは、単に鼻だけの問題ではありません。漢方では、鼻を「肺の窓口」と考え、肺のバリア機能、胃腸の水分代謝、熱のこもり、粘膜の潤い不足、気血の巡りから整理します。
同じ鼻づまりでも、水っぽい鼻水が出る湿痰タイプ、黄色く粘る鼻汁が詰まる湿熱タイプ、鼻の奥が乾く陰虚タイプ、ストレスや自律神経で悪化する気滞タイプ、慢性炎症が長引く血瘀タイプでは、合う漢方薬も養生も変わります。
KanpoNowの診断データでは、「鼻がつまりやすい」と回答した方の体質は、陰虚が最も多く、次いで気滞、血瘀、湿痰、気虚が続きました。つまり、鼻づまり対策では「粘膜の潤い不足」と「気血の巡り」と「水分代謝」を合わせて見ることが重要です。
KanpoNow診断データで見る鼻づまりの傾向
7,578件
KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。
169件・2%
症状ランキングでは32位でした。
1,389件・18%
体質チェックでは、鼻づまりを自覚する方が一定数いました。
女性92%・平均46歳
50代34%、40代30%でした。
陰虚 21%
鼻粘膜の潤いが不足し、乾燥、熱感、奥にへばりつく鼻汁、慢性的な詰まりにつながりやすい体質です。
気滞 19%
ストレスや自律神経の乱れで気が滞り、鼻や喉の通りが悪くなりやすい体質です。
血瘀 18%
鼻や顔まわりの血流が滞り、慢性炎症、頭重感、鼻の奥の詰まりにつながりやすい体質です。
湿痰17%・気虚9%
水分代謝の停滞、透明な鼻水、胃腸の弱り、バリア機能低下が重なることがあります。
あなたの鼻づまりは、乾燥型でしょうか。水っぽい鼻炎型でしょうか。熱こもり型でしょうか。
鼻汁の色、粘り、乾燥、冷え、花粉、ストレス、胃腸の状態まで含めて確認します。
AI漢方診断で鼻づまり体質を確認する目次
鼻づまりとは
鼻づまりとは、鼻の通りが悪くなり、呼吸しにくい、片側または両側が詰まる、鼻の奥に鼻汁がたまる、口呼吸になりやすい状態です。
鼻づまりや鼻水の多くは、かぜなどの上気道感染症やアレルギーが関係します。副鼻腔炎、鼻ポリープ、点鼻薬の使いすぎによるリバウンド性鼻閉、鼻中隔の問題、小児の鼻内異物などが関係することもあります。*①
鼻づまりは、鼻汁の性質で見方が変わります。
透明で水っぽい鼻水、黄色く粘る鼻汁、鼻の奥にへばりつく鼻汁、乾燥して出にくい鼻汁では、漢方で見る体質が変わります。
なぜ鼻づまりが起こるのか
漢方では、鼻は肺の働きと関係が深いと考えます。肺のバリア機能が弱ると外からの刺激に反応しやすくなり、胃腸の水分代謝が乱れると水っぽい鼻水が出やすくなります。熱がこもると鼻汁は黄色く粘り、潤いが不足すると鼻の奥が乾いて詰まりやすくなります。
冷気、花粉、ほこりに反応しやすくなり、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが起こりやすくなります。
胃腸が冷えて水分代謝が落ちると、透明な鼻水や粘膜のむくみによる鼻づまりにつながります。
熱がこもると黄色く粘る鼻汁になり、陰が不足すると鼻の奥が乾いてツーンと痛む鼻づまりになります。
鼻づまりでは、鼻汁の色、粘り、量、くしゃみ、冷え、熱感、頭重感、顔面痛、睡眠不足、花粉、点鼻薬の使用状況を確認します。
漢方では「肺・水・熱・乾燥」から見る
漢方では、鼻づまりを肺、脾、腎、気血水の巡りから見ます。水っぽい鼻水は湿痰、黄色く粘る鼻汁は湿熱、乾燥して詰まる場合は陰虚、ストレスで悪化する場合は気滞、慢性化して頭重感や顔の巡りが悪い場合は血瘀を考えます。
陰虚
鼻の奥が乾く、ツーンと痛む、粘る鼻汁が出にくいタイプです。
気滞
緊張やストレスで鼻や喉が詰まり、胸や首のこわばりを伴うタイプです。
湿痰
水っぽい鼻水、くしゃみ、冷え、胃腸の弱り、粘膜のむくみを伴うタイプです。
湿熱
慢性鼻炎、副鼻腔炎、黄色く粘る鼻汁、顔の熱感、頭重感を伴うタイプです。
鼻づまりを体質別に見る
鼻づまりでは、陰虚、気滞、血瘀、湿痰が中心になりやすく、バリア機能低下では気虚、黄色く粘る鼻汁では湿熱、冷えや風邪初期では風寒も確認します。
陰虚
鼻の奥が乾く、粘る鼻汁が出にくい、口渇、ほてりを伴うタイプです。
気滞
緊張、首肩こり、喉のつかえ、自律神経の乱れで鼻が詰まりやすいタイプです。
血瘀
鼻や顔まわりの巡りが悪く、慢性鼻炎、頭重感、鼻の奥の停滞を伴うタイプです。
湿痰
透明な鼻水、くしゃみ、冷え、むくみ、胃腸の弱りを伴うタイプです。
気虚
風邪をひきやすい、花粉や冷気に弱い、疲れやすいタイプです。
湿熱
黄色く粘る鼻汁、顔面の重さ、熱感、慢性副鼻腔炎を伴うタイプです。
風寒
冷気で悪化し、首肩こり、汗が出ない、風邪初期の鼻づまりを伴うタイプです。
陰虚(いんきょ)体質の鼻づまり
陰虚は、体を潤し、熱を冷ます陰液が不足しやすい体質です。鼻づまりでは、鼻の奥が乾く、粘る鼻汁が出にくい、ツーンと痛む、熱感や口渇を伴う状態として現れます。
病態の考え方
鼻の粘膜には潤いが必要です。睡眠不足、過労、長引く炎症、乾燥、飲酒などで潤いが不足すると、鼻の奥が乾いて腫れ、少量の粘る鼻汁がへばりついて詰まりやすくなります。
見られやすい症状
- 鼻の奥が乾く
- 鼻の奥がツーンと痛む
- 粘る鼻汁が奥に詰まって出にくい
- 口や喉が渇く
- 顔まわりに熱感がある
- 夜更かしや乾燥で悪化する
漢方の考え方・処方例
肺にこもった熱が鼻に及び、濃い鼻汁、鼻づまり、慢性鼻炎、蓄膿症を伴う場合には、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)などが検討されることがあります。
慢性化した鼻や喉の炎症、にきび、扁桃炎、上半身にこもる熱を伴う場合には、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)などを考えることがあります。
乾燥した咳、喉の乾き、粘膜の潤い不足を伴う場合には、麦門冬湯(ばくもんどうとう)なども体質によって候補になります。
ほてり、口渇、虚熱が強い場合には、知柏地黄丸(ちばくじおうがん)などを考えることもあります。
養生のポイント
陰虚タイプでは、夜更かし、飲酒、辛いもの、乾燥、サウナで鼻粘膜が乾きやすくなります。温かい水分を少しずつ摂り、寝室の乾燥対策と睡眠確保を優先しましょう。
気滞(きたい)体質の鼻づまり
気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。鼻づまりでは、首肩こり、喉のつかえ、胸の重さ、自律神経の乱れとともに鼻の通りが悪くなることがあります。
病態の考え方
気が滞ると、顔や首、鼻まわりの巡りも悪くなります。ストレスで呼吸が浅くなる、首肩が硬くなる、鼻や喉に詰まり感が出る場合は、気滞の視点が重要です。
見られやすい症状
- ストレスで鼻づまりが悪化する
- 首肩こりがある
- 喉のつかえ、胸苦しさがある
- ため息が多い
- 睡眠不足で鼻が詰まる
- イライラ、不安を伴う
漢方の考え方・処方例
気分がふさぎ、咽喉・食道部の異物感、吐き気、不安を伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などが検討されることがあります。
精神不安、不眠、イライラ、胸苦しさを伴う場合には、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などを考えることがあります。
更年期やPMSによるのぼせ、イライラ、気分の揺らぎ、粘膜の不調を伴う場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)なども候補になります。
慢性化した上半身の炎症、鼻炎、扁桃炎、にきびを伴う場合には、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
気滞タイプでは、鼻だけを強くかむより、首肩と胸の緊張をゆるめることが大切です。深呼吸、肩甲骨まわし、蒸しタオルで鼻根部を温めるケアを取り入れましょう。
血瘀(けつお)体質の鼻づまり
血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。鼻づまりでは、慢性鼻炎、副鼻腔炎、頭重感、顔まわりの重さ、赤み、鼻の奥の停滞感として現れることがあります。
病態の考え方
鼻や顔まわりの血流が滞ると、粘膜の炎症が長引きやすくなります。慢性化した鼻づまり、顔面の重さ、頭重感、首肩こりを伴う場合は、血瘀の視点も必要です。
見られやすい症状
- 慢性的に鼻が詰まる
- 頭が重い、顔が重い
- 鼻の奥に停滞感がある
- 首肩こりがある
- 赤ら顔、にきびを伴う
- 同じ部位に炎症が繰り返す
漢方の考え方・処方例
慢性化した鼻や喉の炎症、蓄膿症、慢性鼻炎、扁桃炎、にきびを伴う場合には、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)などが検討されることがあります。
顔面や頭部に熱がこもり、赤ら顔、のぼせ、ニキビ、顔面・頭部の湿疹を伴う場合には、清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)などを考えることがあります。
鼻や頭部の巡りが悪く、鼻づまり、慢性鼻炎、蓄膿症を伴う場合には、葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)なども候補になります。
冷えのぼせ、肩こり、血の巡りの滞りを伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
血瘀タイプでは、首肩こり、冷え、睡眠不足が顔まわりの巡りを悪くします。入浴、蒸しタオル、首肩のストレッチで鼻周囲の血流を助けましょう。
湿痰(しったん)体質の鼻づまり
湿痰は、水分代謝が滞り、余分な水分が体に停滞しやすい体質です。鼻づまりでは、透明で水っぽい鼻水、くしゃみ、粘膜のむくみ、冷え、胃腸の弱りとして現れます。
病態の考え方
胃腸が冷えて水分をさばけないと、余分な水が鼻へあふれます。透明な鼻水が多い、冷えると悪化する、朝に鼻が詰まる、花粉時期の初期に水様鼻水が出る場合は、湿痰を考えます。
見られやすい症状
- 透明で水っぽい鼻水が出る
- くしゃみが多い
- 冷えると鼻が詰まる
- 鼻粘膜がむくんで詰まる
- 胃腸が弱い、冷たい飲食で悪化する
- むくみ、重だるさを伴う
漢方の考え方・処方例
うすい水様の鼻水、鼻炎、アレルギー性鼻炎、花粉症、咳を伴う場合には、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)などが検討されることがあります。
汗が出ておらず、首肩こり、風邪の初期、鼻づまりを伴う場合には、葛根湯(かっこんとう)などを考えることがあります。
水分の偏り、むくみ、尿量の少なさ、頭重感を伴う場合には、五苓散(ごれいさん)なども候補になります。
胃腸が弱く、食欲不振、胃もたれ、水分停滞を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
湿痰タイプでは、冷たい水分のガブ飲み、牛乳、アイス、生野菜の摂りすぎで鼻水が増えやすくなります。水分は喉の渇きに応じて、温かいものを少しずつ摂りましょう。
気虚(ききょ)体質の鼻づまり
気虚は、体を守る気が不足しやすい体質です。鼻づまりでは、風邪をひきやすい、花粉や冷気に反応しやすい、疲れると鼻炎が悪化する状態として現れることがあります。
病態の考え方
漢方では、体表を守る力を衛気と考えます。衛気が弱ると、冷気、花粉、ほこりなどに反応しやすくなり、鼻づまり、くしゃみ、鼻水が繰り返しやすくなります。
見られやすい症状
- 風邪をひきやすい
- 花粉や冷気に弱い
- 疲れると鼻が詰まる
- 汗をかきやすい
- 胃腸が弱い
- 体力が落ちると鼻炎が長引く
漢方の考え方・処方例
体表のバリア機能が弱く、風邪をひきやすい、汗をかきやすい、アレルギー性鼻炎を繰り返す場合には、玉屏風散(ぎょくへいふうさん)などが検討されることがあります。
疲労倦怠感、食欲不振、胃腸虚弱、気力低下を伴う場合には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などを考えることがあります。
胃腸が弱く、食欲不振、胃もたれ、水分停滞を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)なども候補になります。
体力虚弱で疲れやすく、冷えや腹痛、鼻炎を繰り返しやすい場合には、小建中湯(しょうけんちゅうとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
気虚タイプでは、体を守る力を落とさないことが大切です。睡眠不足、過労、冷えを避け、首の後ろを冷やさないようにしましょう。
湿熱(しつねつ)体質の鼻づまり
湿熱は、余分な水分や老廃物に熱が加わった体質です。鼻づまりでは、黄色く粘る鼻汁、慢性鼻炎、副鼻腔炎、顔面の重さ、鼻の奥の熱感として現れます。
病態の考え方
湿が長く停滞し、そこに熱が加わると、鼻汁は黄色く粘り、排出されにくくなります。鼻の奥や副鼻腔に停滞すると、頭重感、顔面の圧迫感、口臭、後鼻漏につながることがあります。
見られやすい症状
- 黄色く粘る鼻汁が出る
- 鼻の奥にへばりつく
- 顔や額が重い
- 頭重感がある
- 口臭、後鼻漏がある
- 赤ら顔、にきび、喉の炎症を伴う
漢方の考え方・処方例
肺にこもった熱が鼻に及び、濃い鼻汁、鼻づまり、慢性鼻炎、蓄膿症を伴う場合には、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)などが検討されることがあります。
慢性化した鼻や喉の炎症、蓄膿症、慢性鼻炎、扁桃炎、にきびを伴う場合には、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)などを考えることがあります。
鼻や頭部の巡りが悪く、鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎を伴う場合には、葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)なども候補になります。
顔面や頭部に熱がこもり、赤ら顔、のぼせ、ニキビ、顔面・頭部の湿疹を伴う場合には、清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
湿熱タイプでは、飲酒、辛いもの、脂っこいもの、夜更かしで鼻の炎症が長引きやすくなります。黄色い鼻汁、顔面痛、発熱がある場合は耳鼻咽喉科で確認しましょう。
風寒(ふうかん)体質の鼻づまり
風寒は、冷えや風の影響で体表の巡りが閉じ、鼻の通りが悪くなる状態です。鼻づまりでは、風邪の初期、首肩こり、汗が出ない、寒気、水っぽい鼻水を伴うことがあります。
病態の考え方
冷たい風に当たると、体表が閉じて鼻や首肩の巡りが滞ります。風邪の初期に鼻が詰まる、首の後ろがこわばる、寒気がする場合は、風寒の視点で体表を温め発散させます。
見られやすい症状
- 風邪の初期に鼻が詰まる
- 寒気がある
- 首肩がこわばる
- 汗が出ていない
- 水っぽい鼻水がある
- 冷たい風で悪化する
漢方の考え方・処方例
汗が出ておらず、首肩こり、風邪の初期、鼻づまりを伴う場合には、葛根湯(かっこんとう)などが検討されることがあります。
うすい水様の鼻水、鼻炎、アレルギー性鼻炎、花粉症、咳を伴う場合には、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)などを考えることがあります。
鼻や頭部の巡りが悪く、鼻づまり、慢性鼻炎、蓄膿症を伴う場合には、葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)なども候補になります。
気分の落ち込み、冷え、軽い風邪症状、胃腸の弱りを伴う場合には、香蘇散(こうそさん)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
風寒タイプでは、首の後ろを冷やさないことが重要です。マフラーやストールで風門まわりを守り、冷たい飲食を控え、早めに休みましょう。
鼻づまりの漢方薬は、鼻汁の色と乾燥・冷えで選びます
「鼻づまりにはこの漢方」と一律に決めるのではなく、透明な鼻水なのか、黄色く粘る鼻汁なのか、乾いて詰まるのか、冷えや花粉で悪化するのかを確認することが大切です。
花粉症・冷飲食・睡眠不足から見る鼻づまり
花粉症は時期によって体質の見方が変わります
花粉症では、初期は水っぽい鼻水が多い湿痰タイプ、中期は炎症で熱をもつ湿熱タイプ、後期は長引く炎症で粘膜が乾く陰虚タイプへ移ることがあります。同じ薬を漫然と続けるより、鼻汁の状態を見直すことが大切です。
冷たい飲食と鼻づまり
冷たい水、アイス、牛乳、生野菜などを摂りすぎると、胃腸が冷えて水分代謝が落ちることがあります。水っぽい鼻水や粘膜のむくみによる鼻づまりがある方は、まず胃腸を冷やさないことが重要です。
睡眠不足と鼻粘膜の乾燥
夜更かしや過労は、粘膜を潤す陰を消耗しやすくします。鼻の奥が乾く、粘る鼻汁が出にくい、口や喉が渇く場合は、睡眠と保湿を見直しましょう。
点鼻薬の使いすぎに注意
市販の鼻閉改善薬を長く使いすぎると、かえって鼻づまりが悪化するリバウンド性鼻閉が起こることがあります。点鼻薬を使っても鼻づまりが長引く場合は、耳鼻咽喉科で相談してください。
鼻づまりを整える生活養生
1. 冷たい水分のガブ飲みをやめる
水っぽい鼻水や鼻づまりがある方では、冷たい飲み物や水分の摂りすぎが湿痰を増やすことがあります。水分は喉の渇きに応じて、温かいものを少しずつ摂りましょう。
2. 首の後ろを冷やさない
冷たい風に当たると鼻づまりが悪化する方は、首の後ろを守ることが大切です。外出時はマフラーやストールを使い、冷房の風が直接当たらないようにしましょう。
3. 蒸しタオルで鼻の付け根を温める
鼻づまりがつらい時は、温かい蒸しタオルを鼻の付け根に当てると、局所の血流が促されて通りが楽になることがあります。熱すぎない温度で行いましょう。
4. 迎香と合谷をやさしく押す
小鼻の両脇にある迎香、手の親指と人差し指の間にある合谷は、鼻の通りを助けるツボとして知られています。痛気持ちよい程度に、無理なく押しましょう。
5. 睡眠と加湿で粘膜を守る
鼻の奥が乾く方は、睡眠不足と乾燥を避けることが大切です。寝室の湿度を整え、口呼吸にならないよう鼻粘膜を守りましょう。
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よくある質問
鼻づまりには、どの漢方薬がよいですか?
鼻づまりだからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。透明な鼻水では小青竜湯、黄色く粘る鼻汁では辛夷清肺湯、慢性炎症では荊芥連翹湯、風邪初期の首肩こりを伴う鼻づまりでは葛根湯加川芎辛夷などを体質に応じて考えます。
透明な鼻水と鼻づまりには、どの体質が関係しますか?
透明で水っぽい鼻水が多い場合、湿痰や風寒を考えることがあります。冷えや水分代謝の乱れにより、鼻粘膜がむくんで詰まりやすくなるタイプです。
黄色く粘る鼻汁が詰まる場合は?
黄色く粘る鼻汁、顔の重さ、頭重感、後鼻漏がある場合は、湿熱や肺熱を考えることがあります。副鼻腔炎が関係することもあるため、長引く場合は耳鼻咽喉科で確認してください。
鼻の奥が乾いて詰まる場合は、どの体質ですか?
鼻の奥が乾く、ツーンと痛む、粘る鼻汁が出にくい場合は、陰虚を考えることがあります。睡眠不足、乾燥、長引く炎症で粘膜の潤いが不足しているタイプです。
点鼻薬を使っても鼻づまりが続く場合は?
鼻閉改善薬の使いすぎで、かえって鼻づまりが悪化することがあります。長引く鼻づまりや点鼻薬が手放せない状態では、耳鼻咽喉科で相談してください。
受診の目安
以下のような場合は、体質による鼻づまりと決めつけず、耳鼻咽喉科など医療機関に相談してください。
- 片側だけの鼻づまりが続く場合
- 膿や血が混じる鼻水がある場合
- 悪臭のある鼻水がある場合
- 顔面痛、頬や額の圧痛がある場合
- 発熱、強い頭痛を伴う場合
- 黄色や緑色の鼻汁が長引く場合
- 嗅覚低下が続く場合
- 点鼻薬を長期間使っている場合
- 小児で片側だけ鼻水が出る、異物が疑われる場合
- 免疫低下、糖尿病、持病がある方の長引く鼻症状
鼻づまりには、耳鼻咽喉科での確認が必要なことがあります。
副鼻腔炎、鼻ポリープ、アレルギー性鼻炎、点鼻薬性鼻炎、鼻内異物、鼻中隔の問題、まれな腫瘍などが関係することがあります。片側だけの症状、血や膿、顔面痛、長引く症状がある場合は、早めに医療機関で確認してください。
参考・出典
- *① MSDマニュアル家庭版「鼻づまりと鼻水」
- *② 日本鼻科学会「鼻副鼻腔炎診療の手引き」
- *③ 鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版のポイント
- *④ PMDA 医療用医薬品 添付文書等情報検索
AI漢方診断へ
鼻づまりは、同じ「鼻が詰まる」症状でも、体質によって考え方が変わります。
水があふれているのか、熱で鼻汁が粘っているのか、粘膜が乾いているのか、ストレスで巡りが悪いのか、バリア機能が落ちているのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。
鼻づまりに合う漢方を、体質から確認する
鼻汁の色、粘り、量、乾燥、くしゃみ、冷え、花粉、睡眠、胃腸、生活背景まで含めて確認します。
※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。鼻づまりには、かぜ、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻ポリープ、点鼻薬性鼻炎、鼻中隔の問題、鼻内異物などが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。持病がある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。片側だけの鼻づまり、膿や血が混じる鼻水、悪臭、顔面痛、発熱、強い頭痛、嗅覚低下、点鼻薬の長期使用がある場合は、速やかに耳鼻咽喉科など医療機関を受診してください。
堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。