気管支炎の漢方|長引く咳・痰・乾いた咳を体質別に解説

監修:堀口和彦|更新日:2026-06-26

風邪は治ったはずなのに、咳と痰だけが残っている。冷たい空気や煙を吸い込むと咳き込む。コンコンと乾いた咳が続き、喉の奥に痰がへばりついている。

気管支炎は、気管や気管支に炎症が起こり、咳や痰が続く状態です。医学的には、急性気管支炎の多くは風邪などの上気道感染の後に起こり、咳が数週間続くこともあります。

漢方では、気管支炎を単なる「気管支の炎症」としてだけでは見ません。痰の量、痰の色、粘り、乾燥感、冷え、胃腸の弱り、ストレス、アレルギー体質、咳による体力消耗まで含めて考えます。

同じ気管支炎でも、水っぽい痰が多い人、黄色く粘る痰が出る人、乾いた咳が続く人、ストレスで咳が出る人では、漢方で整える方向が変わります。

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KanpoNow診断データで見る気管支炎の傾向

直近30日

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気管支炎症状

53件・1%

症状ランキングでは44位でした。

相談者の傾向

女性92%・平均50歳

50代51%、30代19%が中心でした。

中心年代

50代が中心

慢性化、乾燥、血流低下、回復力低下を合わせて見る年代です。

気管支炎体質 1

血瘀 25%

血行不良により、胸や背中のこわばり、炎症の長期化、回復の遅れが出やすい体質です。

気管支炎体質 2

湿痰 23%

水分代謝が停滞し、痰、鼻水、重だるさ、ゼロゼロした咳が出やすい体質です。

気管支炎体質 3

気虚 13%

咳が長引いて体力が落ち、回復力が不足しやすい体質です。

気滞・陰虚

気滞9%・陰虚9%

ストレスによる気道の緊張、乾燥による空咳も確認したい体質です。

あなたの気管支炎は、粘る痰型でしょうか。乾いた咳型でしょうか。水っぽい痰型でしょうか。

咳、痰、喉の乾燥、冷え、鼻炎、ストレス、睡眠、体力消耗まで含めて確認します。

AI漢方診断で気管支炎体質を確認する

気管支炎とは

気管支炎とは、気管や気管支に炎症が起こり、咳や痰が出る状態です。急性気管支炎では、風邪などの上気道感染の後に咳が残ることが多く、数週間咳が続くこともあります。*①②

一方で、咳が長引く場合には、肺炎、喘息、COPD、百日咳、逆流性食道炎、後鼻漏、薬剤性の咳など、別の原因が隠れていることもあります。息切れ、胸痛、高熱、血痰、長引く咳がある場合は、医療機関で確認することが大切です。

気管支炎は、咳止めだけで考えないことが大切です。

痰が多いのか、乾いているのか、冷えで悪化するのか、ストレスで出るのか、体力が落ちているのかによって、漢方で見る体質が変わります。

気管支炎発生の基本メカニズム

漢方では、気管支炎を「肺」を中心とした気・血・水の乱れとして見ます。ここでいう肺は、呼吸器、鼻、喉、皮膚、体表のバリア機能まで含む広い概念です。

1 熱がこもる

炎症が強いと、肺に熱がこもり、黄色く粘る痰、激しい咳、ゼロゼロ感が出やすくなります。

2 水が痰になる

胃腸が弱り、水分代謝が落ちると、余分な水が痰となり、咳や鼻水としてあふれます。

3 乾燥と緊張が残る

炎症が長引くと潤いが不足し、ストレスで気道が緊張し、乾いた咳や過敏な咳が残りやすくなります。

漢方では「肺・痰・潤い・気」から見る

気管支炎では、気管支だけでなく、鼻炎、喉の乾燥、胃腸の弱り、冷え、ストレス、睡眠不足、血流の悪さを確認します。痰を生む湿、炎症としての熱、粘膜を潤す陰液、気道を動かす気、慢性化に関わる血流を分けて見ることが大切です。

症状の出方 漢方で見たい背景 よくある体質・時期
黄色く粘る痰、激しい咳 肺に熱がこもり、湿と結びついて痰が粘っている 湿熱・実熱
乾いた咳、痰が少ない、喉が乾く 粘膜の潤いが不足し、気道が過敏になっている 陰虚
ストレスで咳が出る、喉がつかえる 気の巡りが滞り、喉や胸、気道が緊張している 気滞・気逆
透明で水っぽい痰、鼻水、冷えで悪化 胃腸の弱りで水分代謝が落ち、痰が生まれている 湿痰・水滞
咳が長引いて疲れる、食欲が落ちる 咳で気を消耗し、回復力が低下している 気虚
胸や背中がこわばる、慢性化する 血流が滞り、炎症や筋緊張が残りやすい 血瘀

気管支炎は時期によって証が変わる

気管支炎は、発症直後、咳が強い時期、咳だけが残る時期で状態が変わります。初期は風邪のこじれや熱、痰が目立ち、中期は湿熱や湿痰、後期は乾燥、気虚、血瘀が目立つことがあります。

初期

風邪のこじれ・熱

風邪の後に咳が残り、熱感や喉の違和感、痰が出る時期です。

中期

湿熱・湿痰

黄色く粘る痰、水っぽい痰、ゼロゼロした咳が続きやすい時期です。

後期

陰虚・気虚

乾いた咳、喉の乾燥、咳による疲労、眠れない状態が目立ちます。

慢性化

血瘀・気滞

胸や背中のこわばり、ストレスによる咳、慢性的な気道過敏が残ります。

気管支炎を体質別に見る

気管支炎では、湿熱、陰虚、気滞、湿痰、気虚、血瘀を中心に見ます。KanpoNowデータでは血瘀が最多であり、咳や痰だけでなく、胸や背中のこわばり、血流、慢性炎症も確認します。

黄色く粘る痰

湿熱

熱と湿がこもり、黄色く粘る痰、激しい咳、ゼロゼロ感が出やすいタイプです。

乾いた咳

陰虚

粘膜の潤いが不足し、乾いた咳、喉の乾燥、痰の切れにくさが出やすいタイプです。

ストレス咳

気滞

ストレスや緊張で喉や胸がつかえ、気道が過敏になりやすいタイプです。

水っぽい痰

湿痰

水分代謝が悪く、透明な痰、鼻水、重だるさ、冷えで悪化しやすいタイプです。

長引く咳

気虚

咳で体力を消耗し、疲れやすく、回復が遅くなりやすいタイプです。

慢性化・こわばり

血瘀

血流が滞り、胸や背中のこわばり、肩こり、慢性炎症が残りやすいタイプです。

あなたの体質に合った気管支炎の漢方が分かります。

咳、痰、乾燥、冷え、鼻炎、ストレス、体力低下、血流まで確認します。

あなたに合う気管支炎の漢方がわかる
1. 黄色く粘る痰・強い咳型

湿熱(しつねつ)体質の気管支炎

湿熱は、体内の余分な水分と熱が結びついた体質です。気管支炎では、黄色く粘る痰、激しい咳、胸のゼロゼロ感、喉の渇き、熱感として現れます。

病態の考え方

風邪の後などに気管支へ熱がこもり、そこに余分な湿が加わると、痰が粘って切れにくくなります。気管支の炎症が強いため、咳の勢いも強くなりやすい状態です。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

肺に熱がこもり、咳、喘鳴、のどの渇き、気管支炎のような症状を伴う場合には、麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)などが検討されることがあります。

咳が長引き、痰が多くて切れにくく、粘り気が強い場合には、清肺湯(せいはいとう)などを考えることがあります。

風邪がこじれて、発熱後に咳や痰が残り、胸脇部の張りや食欲低下を伴う場合には、小柴胡湯(しょうさいことう)柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

湿熱タイプでは、甘いもの、脂っこい食事、アルコール、香辛料、揚げ物で炎症や痰が長引きやすくなります。症状が強い時期は、食事を軽めにして胃腸に負担をかけないようにしましょう。

2. 乾いた咳・喉の乾燥型

陰虚(いんきょ)体質の気管支炎

陰虚は、体を潤し冷ます陰液が不足しやすい体質です。気管支炎では、乾いた咳、痰が少ない、痰が喉の奥に貼りついて切れない、口や喉の乾燥、夜間の悪化として現れます。

病態の考え方

炎症が長引くと、気管支や喉の粘膜を潤す力が消耗します。粘膜の潤いが不足すると、冷たい空気、ほこり、会話、夜間の乾燥などに敏感に反応し、空咳が続きやすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

乾いた咳、痰が切れにくい咳、のどの乾燥を伴う場合には、麦門冬湯(ばくもんどうとう)などが検討されることがあります。

陰液の消耗による虚熱があり、乾いた咳、痰の切れにくさ、喉の乾燥が続く場合には、滋陰降火湯(じいんこうかとう)などを考えることがあります。

風邪が治りきらず、余熱と乾燥が残り、気力が回復しないまま咳や口渇が続く場合には、竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)なども候補になります。

養生のポイント

陰虚タイプでは、夜更かし、過労、飲酒、サウナ、香辛料で乾燥が悪化しやすくなります。睡眠を確保し、寝室の乾燥を防ぎ、喉と首元を冷やさないようにしましょう。

3. ストレス・気道過敏型

気滞(きたい)体質の気管支炎

気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。気管支炎では、緊張すると咳が出る、喉が詰まる、胸がつかえる、深く息が吸いにくい、煙や冷気に敏感に反応する形で現れます。

病態の考え方

ストレスで気が滞ると、喉や胸の筋肉がこわばり、気道も過敏になります。痰が多くないのに咳が出る、精神的な緊張や不安で咳が悪化する場合には、気滞や気逆を確認します。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

喉のつかえ感、不安、気分のふさぎ、胸の詰まりを伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などが検討されることがあります。

痰が少なく、咳、喘鳴、息苦しさがあり、気管支炎や気管支ぜんそくのような症状を伴う場合には、神秘湯(しんぴとう)などを考えることがあります。

気分がふさぎ、喉に異物感があり、風邪をひきやすく、咳が長引く場合には、柴朴湯(さいぼくとう)なども候補になります。

養生のポイント

気滞タイプでは、咳を気にしすぎるほど自律神経が高ぶり、咳が出やすくなることがあります。腹式呼吸、入浴、軽い散歩、首肩まわりのストレッチで緊張をゆるめましょう。

4. 水っぽい痰・冷え型

湿痰(しったん)体質の気管支炎

湿痰は、体内に余分な水分が停滞しやすい体質です。気管支炎では、透明で水っぽい痰、鼻水、喉のゴロゴロ、冷えで悪化する咳、体の重だるさとして現れます。

病態の考え方

胃腸が弱ったり冷えたりすると、水分代謝が落ち、余分な湿が生まれます。その湿が肺や気管支に上がると痰となり、咳や鼻水として出てきます。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

水様鼻水、薄い痰、冷えを伴う鼻炎・咳・気管支炎では、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)などが検討されることがあります。

冷えを伴う水っぽい痰や咳があり、虚弱傾向がある場合には、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)などを考えることがあります。

胃腸が弱く、食欲不振や痰が長引く場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを体質に応じて考えることもあります。

養生のポイント

湿痰タイプでは、冷たい飲み物、牛乳、アイス、生野菜、甘いものを控えめにします。温かい食事を腹八分目にし、胃腸を冷やさないことが痰を減らす土台になります。

5. 長引く咳・体力低下型

気虚(ききょ)体質の気管支炎

気虚は、体を動かすエネルギーである気が不足しやすい体質です。気管支炎では、咳が長引いて疲れる、食欲が落ちる、声に力がない、病後のだるさが続く形で現れます。

病態の考え方

咳は体力を使います。咳が続くと気を消耗し、回復力が低下します。体力が落ちると、さらに咳が抜けにくくなり、痰を出す力も弱くなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

疲れやすく、食欲が落ち、病後の体力低下がある場合には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが検討されることがあります。

病後や慢性的な消耗で、気血の不足が目立ち、乾燥、冷え、食欲低下、疲労が続く場合には、人参養栄湯(にんじんようえいとう)などを考えることがあります。

胃腸が弱く、痰が長引き、食欲不振や胃もたれがある場合には、六君子湯(りっくんしとう)なども候補になります。

養生のポイント

気虚タイプでは、無理に咳を我慢して活動し続けると回復が遅れます。睡眠、温かい食事、胃腸をいたわること、咳でこわばった胸や背中をゆるめることが大切です。

6. 胸背部のこわばり・慢性化型

血瘀(けつお)体質の気管支炎

血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。気管支炎では、咳が長引く、胸や背中がこわばる、肩こりや首こりが強い、炎症がすっきり抜けない形で現れることがあります。

病態の考え方

血流が滞ると、炎症後の回復が遅れやすくなります。また、咳が続くと胸、背中、肋骨まわりの筋肉がこわばり、呼吸が浅くなります。呼吸が浅くなると、さらに咳や息苦しさが残りやすくなります。

見られやすい症状

漢方の考え方・処方例

気管支炎の背景に血瘀がある場合、咳や痰の処方だけでなく、血の巡り、胸背部の緊張、慢性化の程度を確認します。

血の巡りが悪く、冷えのぼせ、肩こり、月経不調、肌荒れを伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)などを体質に応じて考えることがあります。

血瘀が強い場合は、咳や痰の処方と併用するかどうかを含め、体質、持病、服薬状況を見ながら専門的に判断することが大切です。

養生のポイント

血瘀タイプでは、咳で固まった胸、背中、肩甲骨まわりをゆるめることが大切です。入浴、軽い散歩、肩甲骨ストレッチ、深い呼吸で上半身の巡りを整えましょう。

気管支炎の漢方薬は、咳と痰の性質で変わります

黄色く粘る痰なら湿熱、乾いた咳なら陰虚、水っぽい痰なら湿痰、ストレスで出る咳なら気滞、咳が長引いて疲れるなら気虚、胸や背中のこわばりが強いなら血瘀を確認します。

黄色く粘る痰・強い咳

湿熱・実熱を中心に見ます。

麻杏甘石湯を見る
乾いた咳・喉の乾燥

陰虚・潤い不足を見ます。

麦門冬湯を見る
水っぽい痰・冷え

湿痰・水滞を見ます。

小青竜湯を見る

風邪のこじれ・鼻炎・咳疲れから見る気管支炎

風邪のこじれと少陽病

風邪を引いた後、熱は下がったのに咳や痰だけがズルズルと長引くことがあります。漢方では、病邪が体表から体の内側へ向かう途中の半表半裏に停滞している状態として考えることがあります。

この時期は、こじらせて慢性化しやすく、咳止めだけではすっきりしないことがあります。柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)小柴胡湯(しょうさいことう)などの柴胡剤を用いて、残った邪を整え、胃腸の働きや回復力を支えるアプローチが検討されます。

咳による体力消耗と呼吸筋の緊張

激しい咳が頻繁に出ることは、それ自体が体力を使う重労働です。咳が続くと、胸、背中、肋骨まわりの筋肉がこわばり、深い呼吸がしにくくなります。

胸郭が広がらず、呼吸が浅くなると、さらに不安感や息苦しさが出やすくなり、気道も過敏になります。気管支炎が長引く方では、咳そのものだけでなく、咳によって起きた体の緊張も見ていく必要があります。

鼻炎・花粉症・後鼻漏との関係

長引く気管支炎で悩む方の中には、鼻炎、花粉症、鼻づまり、後鼻漏を伴う方もいます。鼻の奥の炎症や分泌物が喉へ落ちると、咳が続く原因になることがあります。

東洋医学では、鼻も気管支も同じ肺のネットワークに属すると考えます。気管支だけを止めようとしても、鼻の奥の炎症や乾燥が残っていれば、咳は続きやすくなります。

冷たい飲食と痰の関係

痰が多い方では、冷たい飲み物、牛乳、ビール、アイス、生野菜の摂りすぎが胃腸を冷やし、水分代謝を落としていることがあります。胃腸で生まれた湿が上にあがると、痰や鼻水として出やすくなります。

気管支炎を整える生活養生

1. 腹式呼吸で胸郭の緊張をゆるめる

長引く咳で胸や背中の筋肉がこわばっていると、呼吸が浅くなります。朝晩、仰向けになっておへその下に手を置き、ゆっくり息を吸って、長く吐く腹式呼吸を行いましょう。

2. 痰が多い時期は冷飲食を控える

水っぽい痰や鼻水が多い方は、冷たい飲み物、牛乳、ビール、生野菜、アイスを控えめにします。温かい食事を腹八分目で摂り、胃腸を冷やさないことが湿痰対策になります。

3. 粘る痰が多い時期は甘いもの・脂ものを控える

黄色く粘る痰、喉の渇き、熱感がある方は、甘いもの、脂っこい食事、アルコール、香辛料で炎症や痰が長引きやすくなります。症状が強い時期は食事を軽めにしましょう。

4. 乾いた咳が残る時期は睡眠を優先する

乾いた咳、喉の乾燥、夜間の咳がある方は、粘膜の潤いが不足していることがあります。夜更かしを避け、寝室の乾燥を防ぎ、睡眠をしっかり確保しましょう。

5. 冷気・乾燥・煙から気道を守る

気道が過敏なときは、冷たい空気、乾燥、煙、強い香り、ほこりで咳が出やすくなります。外出時や就寝時は、マスクやネックウォーマーで喉と首元を守りましょう。

6. 症状が強い場合は医療機関の治療も併用する

気管支炎と思っていても、肺炎、喘息、COPD、百日咳、逆流性食道炎、後鼻漏、薬剤性の咳などが隠れていることがあります。咳が長引く場合や息苦しさがある場合は、医療機関で相談してください。

気管支炎の養生は、咳と痰の性質によって変わります。

水をさばくべきか、熱を冷ますべきか、潤いを補うべきか、気道の緊張をゆるめるべきか。まずは体質を確認してみましょう。

あなたに合う気管支炎の漢方がわかる

よくある質問

気管支炎には、どの漢方薬がよいですか?

気管支炎だからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。黄色く粘る痰なら湿熱、乾いた咳なら陰虚、水っぽい痰なら湿痰、ストレスで出る咳なら気滞、長引いて疲れる咳なら気虚を考えます。

黄色い痰が出るときは、必ず細菌感染ですか?

黄色や緑色の痰だけで細菌感染とは断定できません。炎症に関わる細胞によって痰の色が変わることもあります。発熱、息切れ、悪化傾向、基礎疾患の有無などを含めて判断する必要があります。

乾いた咳と痰が多い咳では、漢方薬は違いますか?

違います。乾いた咳では潤いを補う方向、痰が多い咳では余分な水分や熱をさばく方向を考えます。乾燥している方に水を抜く処方を使うなど、体質と逆の選び方をすると悪化することがあります。

気管支炎と鼻炎・花粉症は関係しますか?

関係することがあります。鼻水や後鼻漏が喉を刺激して咳が続くこともあります。漢方では、鼻・喉・気管支を同じ肺のネットワークとして見ながら整えることがあります。

咳が長引くとき、いつ受診すべきですか?

咳が3週間以上続く、息切れや胸痛がある、血痰が出る、高熱が続く、夜眠れないほど咳き込む場合は、気管支炎以外の病気が隠れていることもあるため、医療機関に相談してください。

受診の目安

以下のような場合は、体質による気管支炎と決めつけず、医療機関に相談してください。

気管支炎は、医療と体質ケアを組み合わせると対策しやすくなります。

咳止め、吸入薬、去痰薬、抗アレルギー薬、抗菌薬が必要な場合もあります。症状が強い方や長引く方は、内科、呼吸器内科、耳鼻科などで相談してください。

参考・出典

AI漢方診断へ

気管支炎は、同じ「咳」「痰」でも、体質によって考え方が変わります。

黄色く粘る痰が中心なのか、乾いた咳が残っているのか、水っぽい痰や鼻水が多いのか、ストレスで気道が緊張しているのか、咳で体力を消耗しているのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。

気管支炎に合う漢方を、体質から確認する

咳、痰、喉の乾燥、鼻炎、冷え、ストレス、睡眠、胃腸、体力低下、胸や背中のこわばりまで含めて確認します。

黄色く粘る痰・強い咳

麻杏甘石湯清肺湯などを確認できます。

乾いた咳・喉の乾燥

麦門冬湯滋陰降火湯竹葉石膏湯などを確認できます。

水っぽい痰・冷え

小青竜湯苓甘姜味辛夏仁湯六君子湯などを確認できます。

※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。気管支炎には、肺炎、喘息、COPD、百日咳、逆流性食道炎、後鼻漏、薬剤性の咳などが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。咳止め、去痰薬、吸入薬、抗アレルギー薬、抗菌薬などを使用中の方、妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。高熱、息切れ、胸痛、血痰、強い喘鳴、咳の長期化や悪化がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

監修者プロフィール
堀口和彦

堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師

光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。

著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。