朝と診察室で血圧が高く、午後に脚がむくむ
家庭では平均147/98mmHgで朝が高く、診察室では150/110mmHgになることがありました。午後の下半身のむくみ、足先の冷え、耳の詰まり感も相談されました。
緊張による上昇と家庭血圧の持続的な高さを分けて確認し、医療機関での血圧管理を前提に初期処方が選定されました。
健康診断で血圧が高いと言われた。朝だけ高い。緊張すると上がる。頭痛、肩こり、のぼせ、動悸、むくみも気になる。
高血圧は自覚症状がないことも多く、家庭血圧の記録と医療機関での管理が基本です。漢方は降圧薬の代わりではなく、頭痛、緊張、不眠、便秘、肥満、むくみ、更年期など、血圧の高さと重なる全身状態を整理して選びます。
血圧の出方 × 随伴症状 × 体質から、候補を比較します。
| 漢方薬 | 比較する状態 |
|---|---|
| 釣藤散 | 朝の慢性頭痛、肩こり、めまいを伴う高血圧傾向 |
| 柴胡加竜骨牡蛎湯 | 緊張、動悸、不眠、イライラ、便秘が重なる |
| 黄連解毒湯 | のぼせ、赤ら顔、熱感、イライラが強い |
| 防風通聖散 | 腹部肥満、便秘、のぼせがあり、比較的体力がある |
| 九味檳榔湯 | 下肢のむくみ、腹部の張り、体の重だるさ |
| 抑肝散 | 神経の高ぶり、イライラ、不眠が目立つ |
| 加味逍遙散 | 更年期ののぼせ、発汗、気分変動、冷えが重なる |
処方名は、効能・効果が「高血圧そのもの」ではなく、高血圧に伴う頭痛・肩こり・めまい・神経症などを対象とする製品もあります。製品ごとの添付文書と服用中の薬を確認してください。
漢方選びより受診を優先するサイン
血圧180/120mmHg以上、突然の激しい頭痛、ろれつが回らない、片側の脱力・しびれ、視野異常、胸痛、強い息苦しさ、冷汗、失神、意識の異常がある場合は救急対応を優先してください。症状がなくても著しい高値が続く場合は、安静後に再測定し、速やかに医療機関へ連絡してください。
高血圧傾向と全身の状態をまとめて確認する
AI漢方診断であなたの漢方を見つける2026年6月26日集計の直近30日間のAI診断件数
「高血圧」が選択された件数。全体の約4%、症状順位23位
体質チェックで「血圧が高い」と回答。全体の約18%
男性9%、平均年齢51歳。50代47%、40代25%
AI診断内の体質割合は、気滞34%、血瘀17%、陰虚16%、湿痰14%、血虚5%でした。
以下の堀口和彦先生の相談データとは別母集団です。両データは合算せず、割合も直接比較しません。
堀口和彦先生による過去の漢方相談・処方選定データを整備した「高血圧症例」から、血圧が高い、健診で高血圧を指摘された、頭痛・肩こり・のぼせ・動悸などを伴うことが主要な相談テーマとして原文確認できた全12件を整理しました。
体質、併発症状、漢方薬は1人に複数記録される場合があります。
RAWデータ5ファイルから816件を抽出し、STRICT版で暫定統計候補82件を作成しました。その後、本人相談、現在性、反復性、家庭・健診血圧、緊急所見、脳心血管・腎・内分泌疾患、降圧薬・薬剤背景、初期回答を原文照合し、12件を公開統計母集団としました。初期処方を確定できた10件を処方選定集計に使用しています。代表相談例6件は、これらとは別症例です。
これは降圧実績や治療効果を示すデータではなく、初期相談時の体質、併発症状、初期処方選定履歴です。
分母は、初期回答の処方を原文確認できた10件です。1人に複数処方が選定されるため合計は100%を超えます。出現件数であり、効果・推奨順位ではありません。
以下は統計母集団とは別に選定した、カード表示専用の代表例です。個人が特定される情報、改善経過、不要な治療歴を削除し、初期回答で確認できた漢方薬を最大2処方まで掲載しています。
家庭では平均147/98mmHgで朝が高く、診察室では150/110mmHgになることがありました。午後の下半身のむくみ、足先の冷え、耳の詰まり感も相談されました。
緊張による上昇と家庭血圧の持続的な高さを分けて確認し、医療機関での血圧管理を前提に初期処方が選定されました。
起床時は130mmHg台でしたが、就寝前は収縮期160〜180mmHg台になることがあり、動悸、のぼせ、不眠、肩こり、冷えを伴っていました。
著しい高値では漢方だけで様子を見ず、家庭血圧の記録と医療機関での評価を優先する前提で整理しています。
降圧薬を服用中で、朝は140〜145mmHg、夜は120〜130mmHgでした。長年の片頭痛と鎮痛薬による胃痛、不安感も相談されました。
初期回答で選定された漢方薬:釣藤散、安中散
降圧薬は継続し、頭痛と胃の状態を同時に確認した初期選定例です。
自宅血圧は125/70mmHg、健診では140/85mmHgでした。回転性ではないふらつき、動悸、息苦しさがあり、緊張時の上昇も確認されました。
白衣高血圧の可能性も含め、家庭血圧を継続して記録することが重要な例です。
高血圧で降圧薬を服用し、便秘気味、目の疲れも相談されました。初期回答では血圧治療を変更せず、随伴症状と体質を確認しています。
初期回答で選定された漢方薬:桂枝加竜骨牡蛎湯、釣藤散
既存の降圧薬を自己判断で中止せず、併用の可否を確認する必要があります。
頭が重い、眠りが浅い、喉が渇く、だるい、むくみや冷えがあるといった全身症状とともに、血圧の高さを相談されました。
初期回答で選定された漢方薬:釣藤散
原文で初期選定を確実に確認できた釣藤散のみを公開表示しています。
体質分類は、高血圧の診断や降圧薬の調整に代わるものではありません。家庭血圧、年齢、持病、服用薬、肥満、便通、むくみ、冷え、頭痛、動悸、不眠などを確認したうえで、随伴症状を整理する補助として使います。
ストレスや緊張で気の巡りが滞り、イライラ、動悸、不眠、胸のつかえとともに血圧が上がりやすい状態です。

血が不足し、疲労、動悸、めまい、不眠などが重なって自律神経が不安定になり、血圧が変動しやすい状態です。貧血や出血が疑われる場合は検査を優先します。

睡眠不足や過労で体を潤し鎮める力が不足し、のぼせ、ほてり、口渇、寝汗、不眠が出やすい状態です。

血の巡りが滞り、肩こり、頭重、頭痛、めまい、冷えのぼせなどが重なりやすい状態です。突然の麻痺や言語障害は体質として扱わず、救急受診を優先します。

胃腸と活動のエネルギーが不足し、疲れやすい、息切れする、食欲が落ちる、回復しにくい状態です。心臓病や貧血などがないか確認します。

余分な水分が停滞し、下肢のむくみ、体の重さ、頭重、腹部の張りが出やすい状態です。急なむくみや息苦しさでは心臓・腎臓の評価を優先します。

体を温め動かす力が不足し、冷え、夜間尿、足腰のだるさ、むくみが重なりやすい状態です。高齢者では腎機能や降圧薬の影響も確認します。

過食、飲酒、便秘、運動不足で余分な脂肪・水分・熱がたまり、腹部肥満、暑がり、多汗、のぼせが出やすい状態です。

血圧は測る環境や時間帯で変動します。診察室では高く家庭では低い白衣高血圧、診察室では正常でも家庭で高い仮面高血圧、朝に高くなる早朝高血圧などがあるため、朝と夜に同じ条件で測り、記録することが重要です。
起床後1時間以内、排尿後、朝食・服薬前に、1〜2分安静にして測ります。
就寝前に、座位で安静にして測ります。飲酒や入浴直後は避けます。
原則2回測定し、よい値だけを選ばず記録します。受診時に提示してください。
加工食品、汁物、漬物、外食、夜食を見直し、野菜、魚、豆類などを取り入れます。
肥満がある場合は急激な減量ではなく、継続可能な食事と有酸素運動を行います。
多量飲酒を避け、喫煙している場合は禁煙支援を利用します。
睡眠不足、いびき、無呼吸、慢性的な緊張を確認し、必要に応じて医療機関へ相談します。
高血圧だけで一律に処方は決まりません。朝の頭痛・肩こり・めまいには釣藤散、緊張・動悸・不眠には柴胡加竜骨牡蛎湯、のぼせ・赤ら顔・熱感には黄連解毒湯、腹部肥満と便秘には防風通聖散、むくみと体の重さには九味檳榔湯などが候補になります。漢方薬は降圧薬の代わりではなく、家庭血圧、持病、服用薬を確認して選びます。
病院や仕事中に血圧が上がり、動悸、不眠、イライラ、胸のつかえを伴う場合は、気滞や自律神経の高ぶりを確認します。柴胡加竜骨牡蛎湯、抑肝散、桂枝加竜骨牡蛎湯などが候補になります。ただし、白衣高血圧か持続性高血圧かを判断するため、朝晩の家庭血圧を記録してください。
朝の頭痛、肩こり、頭重、ふらつきを伴う場合は、釣藤散が比較されます。緊張や動悸、不眠も強ければ柴胡加竜骨牡蛎湯、のぼせや赤ら顔、熱感が強ければ黄連解毒湯なども候補です。突然の激しい頭痛、ろれつ障害、片側の脱力、視野異常がある場合は漢方を選ばず救急受診を優先します。
のぼせ、顔の赤み、ほてり、イライラ、不眠が目立つ場合は、熱や自律神経の高ぶりを確認し、黄連解毒湯が候補になります。更年期の発汗や気分変動を伴う場合は女神散や加味逍遙散、緊張と動悸が強い場合は柴胡加竜骨牡蛎湯も比較します。
腹部脂肪が多く、便秘、のぼせ、肩こりがあり、比較的体力がある場合は防風通聖散が候補です。胸脇部の張りや強い便秘には大柴胡湯、むくみや体の重さには九味檳榔湯も比較します。防風通聖散には麻黄・大黄・甘草などを含む製品があるため、心疾患、重い高血圧、腎疾患、併用薬がある方は医師・薬剤師への確認が必要です。
下肢のむくみ、体の重さ、腹部の張りがある場合は九味檳榔湯、水分の偏りと頭重・めまいには五苓散、疲れやすく汗をかきやすい水太りには防已黄耆湯などが候補です。急にむくみが強くなった、息苦しい、尿が極端に少ない場合は心臓・腎臓などの評価を優先します。
更年期に、のぼせ、発汗、動悸、不眠、イライラとともに血圧が上がる場合は、柴胡加竜骨牡蛎湯、加味逍遙散、女神散などが候補になります。冷えのぼせや月経症状、肩こりを伴う場合は桂枝茯苓丸料なども比較します。高血圧そのものは家庭血圧を記録し、婦人科症状とは別に内科でも評価してください。
変わることがあります。上の血圧が高く、朝の頭痛、肩こり、緊張がある場合は釣藤散や柴胡加竜骨牡蛎湯を比較します。下の血圧が高く、腹部肥満、便秘、むくみがある場合は防風通聖散や九味檳榔湯などを検討します。ただし、血圧値だけでは処方を決めず、家庭血圧の推移と医療機関での評価を優先します。
併用されることはありますが、自己判断は避けてください。釣藤散、柴胡加竜骨牡蛎湯、黄連解毒湯、防風通聖散なども、体質、腎機能、心疾患、利尿薬・抗凝固薬などの併用薬によって注意点が変わります。降圧薬を中止・減量せず、医師または薬剤師へ処方名と服用中の薬を伝えて確認してください。
釣藤散や柴胡加竜骨牡蛎湯などを自己判断で服用して様子を見る段階ではありません。安静にして再測定し、強い頭痛、胸痛、息苦しさ、冷汗、視野異常、ろれつ障害、片側の脱力、意識の異常があれば直ちに救急要請してください。症状がなくても著しい高値が続く場合は速やかに医療機関へ連絡してください。
※本ページは一般的な情報提供を目的としたもので、医師・薬剤師による個別の診断・治療に代わるものではありません。漢方薬を降圧薬の代わりに使用したり、降圧薬を自己判断で中止・減量したりしないでください。持病、妊娠・授乳、腎機能、服用薬によって漢方薬の適否は異なります。血圧180/120mmHg以上、強い頭痛、神経症状、胸痛、息苦しさ、失神、意識障害などがある場合は、速やかに医療機関へ連絡してください。
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。