高血圧に漢方|血圧が高い・肩こり・頭痛・のぼせを体質別に考える
監修:堀口和彦|更新日:2026-06-26
健康診断で血圧が高いと指摘された。上の血圧だけが高い。血圧が高く、肩こり・頭重・のぼせ・動悸が気になる。
高血圧は、血管にかかる圧が高い状態です。放置すると、脳卒中、心疾患、腎機能低下などのリスクにつながるため、家庭血圧の測定、生活習慣の改善、医療機関での評価が重要です。
漢方では、高血圧を「血圧だけを数字として下げる対象」とは見ません。なぜ血圧が上がっているのかを、気の緊張、血の滞り、湿や脂肪の充満、熱のこもり、潤い不足、加齢による腎の弱りから整理します。
KanpoNowの診断データでは、「血圧が高い」と回答した方は1,332件で、気滞、血瘀、陰虚が上位でした。高血圧対策では、メタボだけでなく、ストレス、自律神経、血流、睡眠不足、加齢による陰陽の乱れも見ていく必要があります。
KanpoNow診断データで見る高血圧の傾向
7,497件
KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。
293件・4%
症状ランキングでは23位でした。
1,332件・18%
体質チェックでは、約5人に1人が血圧の高さを自覚していました。
女性91%・平均51歳
50代47%、40代25%が中心でした。
気滞 34%
ストレスや自律神経の乱れで、緊張、のぼせ、動悸、不眠、血圧上昇につながりやすい体質です。
血瘀 17%
血の巡りが滞り、肩こり、頭痛、頭重、めまい、冷えのぼせを伴いやすい体質です。
陰虚 16%
体を鎮め潤す陰が不足し、のぼせ、不眠、ほてり、血管の緊張につながりやすい体質です。
湿痰14%・血虚5%
水分代謝や脂肪の停滞、栄養不足による自律神経不安定も確認します。
あなたの高血圧傾向は、ストレス型でしょうか。血流停滞型でしょうか。メタボ型でしょうか。
血圧、肩こり、頭痛、めまい、のぼせ、動悸、不眠、便秘、むくみ、冷えまで含めて確認します。
AI漢方診断で高血圧体質を確認する目次
高血圧とは
高血圧とは、血管にかかる圧が高い状態です。血圧は、心臓が血液を送り出す力、血管の硬さ、血液量、塩分、腎臓、自律神経、ホルモン、肥満、運動不足、睡眠、ストレスなど、さまざまな要因で変化します。
高血圧は自覚症状がないことも多い一方で、長く続くと脳卒中、心疾患、腎臓病などのリスクにつながります。家庭血圧を継続して測り、医療機関で評価を受けることが大切です。*①②
高血圧は、自己判断で放置しないことが重要です。
漢方は体質や随伴症状を整える選択肢の一つですが、降圧薬を自己判断で中止したり、受診を遅らせたりしないでください。
高血圧が起こる基本メカニズム
漢方では、高血圧を「体のなかを巡るものが過剰に詰まっている」「上にのぼる力が強すぎる」「鎮める陰が足りない」「腎の水分代謝が弱っている」といった形で整理します。
ストレスや怒り、緊張で気が上にのぼり、動悸、のぼせ、頭痛、不眠、血圧上昇につながります。
血瘀、湿痰、湿熱があると、血流や水分代謝が滞り、肩こり、頭重、むくみ、肥満傾向を伴います。
睡眠不足、過労、加齢で陰が不足すると、熱が浮き上がり、のぼせ、不眠、ほてり、血管の緊張が出やすくなります。
高血圧では、体型、便通、むくみ、肩こり、頭痛、めまい、のぼせ、動悸、不眠、ストレス、夜間尿、服薬状況、家庭血圧の推移を合わせて確認します。
漢方では「気・血・水・陰陽」から見る
血圧を上げている背景を、気の緊張、血の滞り、水や脂肪の充満、熱のこもり、陰の不足、腎の衰えとして整理します。上の血圧が高い、下の血圧が高い、朝だけ高い、緊張で高い、肩こりや頭重を伴うなど、出方によって見方が変わります。
| 血圧の出方・随伴症状 | 漢方で見たい背景 | よくある体質 |
|---|---|---|
| 緊張で上がる、イライラ、動悸、不眠 | 気が上にのぼり、自律神経が高ぶっている | 気滞 |
| 肩こり、頭痛、頭重、めまい、冷えのぼせ | 血の巡りが滞り、上半身に負担が出ている | 血瘀 |
| のぼせ、ほてり、不眠、鼻血、赤ら顔 | 陰が不足し、熱が上に浮いている | 陰虚・熱 |
| 肥満、むくみ、体が重い、下の血圧が高め | 湿や水分、脂肪が充満して巡りを妨げている | 湿痰 |
| 便秘、暑がり、多汗、メタボ傾向 | 湿と熱がこもり、内側から圧が高まりやすい | 湿熱 |
| 高齢、夜間尿、足腰の弱り、耳鳴り、かすみ目 | 腎の働きが弱り、水分代謝と陰陽の調整が乱れている | 腎虚 |
高血圧を体質別に見る
高血圧では、KanpoNowデータ上は気滞、血瘀、陰虚が上位でした。肥満や便秘を伴う場合は湿痰・湿熱、年齢に伴う夜間尿や足腰の弱りがある場合は腎虚も確認します。
気滞
イライラ、緊張、不眠、動悸を伴い、上の血圧が上がりやすいタイプです。
血瘀
血の巡りが滞り、肩こり、頭痛、めまい、冷えのぼせを伴いやすいタイプです。
陰虚
潤いと鎮静の力が不足し、熱が上に浮いて血圧が乱れやすいタイプです。
湿痰
水分代謝が滞り、体が重い、むくむ、下の血圧が高めになりやすいタイプです。
湿熱
余分な脂肪、熱、便秘が重なり、のぼせ、汗、肩こりを伴いやすいタイプです。
腎虚
腎の働きが弱り、足腰の弱り、夜間尿、耳鳴り、かすみ目を伴いやすいタイプです。
気滞(きたい)体質の高血圧傾向
気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。高血圧では、緊張すると血圧が上がる、イライラする、動悸がある、不眠、頭痛、胸のつかえとして現れることがあります。
病態の考え方
気が滞って上にのぼると、頭部や胸部に緊張が集まります。交感神経が高ぶり、心臓の拍動や血管の収縮が強まり、血圧が上がりやすくなります。
見られやすい症状
- 緊張やストレスで血圧が上がる
- イライラしやすい
- 動悸、不眠がある
- 頭痛、頭重がある
- 胸や脇が張る
- 便秘、のぼせを伴うことがある
漢方の考え方・処方例
慢性的な頭痛、めまい、肩こりがあり、神経が高ぶりやすい高血圧傾向では、釣藤散(ちょうとうさん)などが検討されることがあります。
精神不安、不眠、動悸、便秘、胸の緊張を伴う高血圧傾向では、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などを考えることがあります。
のぼせ、イライラ、月経不順、冷え、精神不安を伴う場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)なども候補になります。
神経の高ぶり、イライラ、不眠、筋肉の緊張を伴う場合には、抑肝散(よくかんさん)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
気滞タイプでは、血圧測定そのものでも緊張しやすくなります。家庭血圧を決まった条件で測り、深呼吸、入浴、散歩、睡眠で交感神経を鎮めましょう。
血瘀(けつお)体質の高血圧傾向
血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。高血圧では、肩こり、頭痛、頭重、めまい、冷えのぼせ、顔色のくすみ、下腹部の張りを伴うことがあります。
病態の考え方
血の巡りが悪いと、末梢まで血を送るために余分な力が必要になります。首肩のこりや頭重が強い方では、上半身の巡りの滞りが血圧の乱れと重なっていることがあります。
見られやすい症状
- 肩こり、首こりが強い
- 頭痛、頭重がある
- めまい、ふらつきがある
- 冷えのぼせがある
- 顔色がくすみやすい
- 便秘、月経不調を伴うことがある
漢方の考え方・処方例
中年以降または高血圧傾向で、血の巡りの滞りからくる頭痛、頭重、肩こり、めまい、動悸を伴う場合には、環元清血飲(かんげんせいけついん)などが検討されることがあります。
体力があり、下腹部の張りや便秘、頭痛、肩こりを伴う場合には、通導散(つうどうさん)などを考えることがあります。
血の巡りが悪く、冷えのぼせ、肩こり、月経不調、肌荒れを伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)なども候補になります。
便秘、のぼせ、下腹部の張り、血の滞りを伴う場合には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
血瘀タイプでは、長時間同じ姿勢を避け、首・肩・肩甲骨まわりを動かすことが大切です。入浴、軽い運動、ストレッチで末梢の巡りを整えましょう。
陰虚(いんきょ)体質の高血圧傾向
陰虚は、体を潤し鎮める陰液が不足しやすい体質です。高血圧では、のぼせ、ほてり、赤ら顔、不眠、寝汗、口渇、鼻血、イライラとして現れることがあります。
病態の考え方
睡眠不足や過労で陰が不足すると、体を冷まして鎮める力が落ちます。すると陽が上に浮き、顔や頭に熱がこもり、血管の緊張や血圧の乱れにつながることがあります。
見られやすい症状
- のぼせ、ほてりがある
- 顔が赤くなりやすい
- 眠りが浅い
- 口が渇く、寝汗がある
- イライラして落ち着かない
- 鼻血、目の充血を伴うことがある
漢方の考え方・処方例
のぼせ、イライラ、不眠、赤ら顔、熱感を伴う高血圧傾向では、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などが検討されることがあります。
ほてり、口渇、虚熱、夜間の不調が目立つ場合には、知柏地黄丸(ちばくじおうがん)などを考えることがあります。
腎の潤い不足、ほてり、疲れやすさ、足腰の弱りを伴う場合には、六味丸(ろくみがん)なども候補になります。
手足のほてり、唇の乾燥、足腰の冷え、月経不順を伴う場合には、温経湯(うんけいとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
陰虚タイプでは、夜更かし、過労、飲酒、サウナ、辛いものがのぼせを悪化させることがあります。睡眠時間を確保し、体を休ませることを最優先にしましょう。
湿痰(しったん)体質の高血圧傾向
湿痰は、体内に余分な水分が停滞しやすい体質です。高血圧では、むくみ、体の重さ、頭重感、水太り、痰、胃もたれ、下の血圧が高めになりやすい状態として現れます。
病態の考え方
水分や湿が過剰に停滞すると、体の中の容量が増え、血管や心臓に負担がかかりやすくなります。喉が渇いていないのに水を多く飲む、冷たい飲み物を常用する方では、湿痰を確認します。
見られやすい症状
- むくみやすい
- 体が重い、だるい
- 頭が重い
- 水太り傾向がある
- 胃もたれ、痰がある
- 雨の日や湿気で不調が出やすい
漢方の考え方・処方例
水分の偏り、むくみ、尿量の乱れ、頭重感、めまいを伴う場合には、五苓散(ごれいさん)などが検討されることがあります。
疲れやすく汗をかきやすく、水太りやむくみを伴う場合には、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)などを考えることがあります。
胃腸が弱く、食欲不振、胃もたれ、水分停滞を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)なども候補になります。
胃腸に湿が停滞し、胃もたれ、食欲不振、腹部膨満感を伴う場合には、平胃散(へいいさん)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
湿痰タイプでは、水のガブ飲み、冷たい飲み物、甘いもの、食べすぎで水分代謝が悪化しやすくなります。喉が渇いた時に、温かいものを少量ずつ摂りましょう。
湿熱(しつねつ)体質の高血圧傾向
湿熱は、余分な水分、脂肪、老廃物に熱が加わった体質です。高血圧では、肥満傾向、便秘、暑がり、多汗、のぼせ、肩こり、口の苦味、イライラとして現れることがあります。
病態の考え方
暴飲暴食、飲酒、脂っこい食事、運動不足が続くと、体内に湿熱がこもります。湿熱が充満すると、血管や循環に負担がかかり、血圧が上がりやすくなります。
見られやすい症状
- 腹部に脂肪が多い
- 便秘がち
- 暑がりで汗をかきやすい
- のぼせ、肩こりがある
- 口が苦い、口臭が気になる
- 飲酒や脂っこい食事で悪化しやすい
漢方の考え方・処方例
腹部に脂肪が多く、便秘、のぼせ、むくみ、肩こり、高血圧傾向を伴う場合には、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)などが検討されることがあります。
胸脇部の張り、みぞおちのつかえ、便秘、肥満傾向、肩こり、頭痛を伴う場合には、大柴胡湯(だいさいことう)などを考えることがあります。
イライラ、のぼせ、赤ら顔、不眠、口の苦味を伴う場合には、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)なども候補になります。
便秘、のぼせ、下腹部の張り、血の滞りを伴う場合には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
湿熱タイプでは、塩分だけでなく、食べすぎ、飲酒、夜食、脂っこい食事、便秘も見直します。少し汗をかく程度の有酸素運動を継続しましょう。
腎虚(じんきょ)体質の高血圧傾向
腎虚は、加齢や慢性疲労により、腎の働きが弱る体質です。高血圧では、夜間尿、頻尿、足腰の弱り、耳鳴り、かすみ目、冷え、むくみを伴うことがあります。
病態の考え方
腎は、水分代謝や陰陽のバランスを支える根本と考えます。加齢で腎が弱ると、血管の弾力、水分代謝、下半身の巡りが乱れ、血圧の安定にも影響しやすくなります。
見られやすい症状
- 夜間尿、頻尿がある
- 足腰がだるい、弱い
- 耳鳴り、かすみ目がある
- 下半身が冷える
- むくみやすい
- 年齢とともに血圧が上がってきた
漢方の考え方・処方例
加齢に伴う腎の衰え、夜間尿、足腰のだるさ、冷え、口渇を伴う場合には、八味地黄丸料(はちみじおうがんりょう)などが検討されることがあります。
下半身の冷え、夜間尿、しびれ、足腰の弱り、むくみを伴う場合には、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などを考えることがあります。
腎の潤い不足、ほてり、疲れやすさ、足腰の弱りを伴う場合には、六味丸(ろくみがん)なども候補になります。
水分の偏り、むくみ、尿量の乱れ、頭重感を伴う場合には、五苓散(ごれいさん)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
腎虚タイプでは、冷え、睡眠不足、過労が血圧の不安定さにつながります。下半身を冷やさず、夜間尿が多い場合は水分摂取の時間帯も見直しましょう。
血虚(けっきょ)体質の高血圧傾向
血虚は、体を養う血が不足しやすい体質です。高血圧では、直接的な充満というより、疲労、動悸、不眠、めまい、立ちくらみ、自律神経の不安定さと重なって血圧が乱れることがあります。
病態の考え方
血が不足すると、心身を落ち着かせる力が弱くなり、動悸、不眠、不安、めまいが出やすくなります。血虚と気滞が重なると、緊張時に血圧が上がりやすくなります。
見られやすい症状
- 疲れやすい
- 動悸、不眠がある
- めまい、立ちくらみがある
- 顔色が悪い
- 不安感がある
- 更年期前後に不安定になりやすい
漢方の考え方・処方例
胃腸の弱り、不眠、不安、血色の悪さ、疲労を伴う場合には、加味帰脾湯(かみきひとう)などが検討されることがあります。
冷え症で貧血傾向があり、めまい、むくみ、月経不順を伴う場合には、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などを考えることがあります。
気力と体力が落ち、疲労感、顔色の悪さ、回復力低下を伴う場合には、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)なども候補になります。
疲れやすく、動悸、息切れ、脈の乱れを伴う場合には、炙甘草湯(しゃかんぞうとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
血虚タイプでは、睡眠不足、食事不足、過労で自律神経が乱れやすくなります。温かく消化の良い食事、十分な睡眠、目の酷使を避けることを意識しましょう。
高血圧傾向の漢方薬は、ストレス・血流・湿熱・腎虚で変わります
緊張で血圧が上がる場合は気滞、肩こりや頭重が強い場合は血瘀、肥満・便秘・暑がりがある場合は湿熱、夜間尿や足腰の弱りがあれば腎虚を確認します。
睡眠不足・水分過多・ストレスから見る高血圧
睡眠不足と過労は、陰虚と自律神経の乱れを招きます
夜更かしや過労が続くと、体を休ませ鎮める陰が消耗します。陰が不足すると、交感神経が高ぶり、のぼせ、不眠、動悸、血圧の乱れにつながりやすくなります。
喉が渇かないのに水を多く飲みすぎない
血液をサラサラにする目的で、喉が渇いていないのに大量の水を飲む方がいます。しかし、胃腸が処理できない水分は湿として停滞し、むくみや体の重さにつながることがあります。水分は体質と活動量に合わせて、少量ずつ摂りましょう。
血圧は、体の必要性で上がっていることもあります
血液が巡りにくい、血管が硬い、ストレスで緊張している、むくみや肥満があるなどの事情があると、体は末梢まで血液を届けるために血圧を上げようとします。数字だけでなく、背景にある体質と生活を整えることが重要です。
降圧薬は自己判断で中止しない
生活習慣や体質が整えば、医師の判断で薬の量を調整できる場合もあります。しかし、自己判断で降圧薬を中止すると、脳卒中や心血管イベントのリスクにつながることがあります。薬の調整は必ず主治医と相談してください。
高血圧を整える生活養生
1. 家庭血圧を記録する
朝と夜、できるだけ同じ条件で血圧を測り、記録しましょう。診察室だけで高いのか、家庭でも高いのか、朝に高いのかを知ることが重要です。
2. 塩分・過食・飲酒を見直す
塩分の摂りすぎ、食べすぎ、飲酒、夜食は血圧に影響します。濃い味を控え、野菜、海藻、豆類、魚、発酵食品などを取り入れ、腹八分目を意識しましょう。
3. 少し汗をかく有酸素運動を続ける
ウォーキングなどの有酸素運動は、気血の巡りを整え、体重管理にも役立ちます。無理な運動ではなく、続けられる強度で行いましょう。
4. 睡眠を確保する
睡眠不足は自律神経を高ぶらせ、陰虚や気滞を悪化させます。夜更かしを避け、睡眠の質を整えましょう。いびきや無呼吸が疑われる場合は医療機関で相談してください。
5. 首・肩・背中の緊張をゆるめる
肩こりや首こりが強い方は、上半身の巡りが悪くなっています。入浴、肩甲骨まわりの運動、深呼吸で緊張をゆるめましょう。
6. ストレスをためこまない
怒り、焦り、緊張が続くと、気が上にのぼり血圧が上がりやすくなります。腹式呼吸、散歩、瞑想、入浴など、自分に合うリラックス法を持ちましょう。
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よくある質問
高血圧には、どの漢方薬がよいですか?
高血圧だからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。ストレスや不眠が強ければ気滞、肩こりや頭重が強ければ血瘀、肥満や便秘があれば湿熱、夜間尿や足腰の弱りがあれば腎虚を考えます。
漢方で血圧を下げられますか?
漢方では、血圧を直接下げるというより、血圧を上げている背景を整えることを目指します。ただし、高血圧は脳卒中や心疾患のリスクに関係するため、医療機関での管理を優先してください。
降圧薬を飲んでいても漢方は使えますか?
併用を検討することはありますが、自己判断は避けてください。利尿薬、抗凝固薬、不整脈の薬、腎臓病がある場合などは注意が必要です。医師または薬剤師に相談してください。
上の血圧だけ高い場合は、どの体質を見ますか?
上の血圧が高い場合は、気滞、陰虚、腎虚、血管の硬さを確認します。緊張、のぼせ、不眠、加齢、動脈硬化リスクの有無を合わせて見ます。
下の血圧が高い場合は、どの体質を見ますか?
下の血圧が高めの場合は、湿痰、湿熱、肥満、水分停滞、血瘀を確認します。体重、便通、むくみ、食事、飲酒、運動不足を見直しましょう。
受診の目安
以下のような場合は、体質による高血圧と決めつけず、医療機関に相談してください。
- 家庭血圧で高い状態が続く場合
- 血圧が急に大きく上がった場合
- 強い頭痛、胸痛、息苦しさ、冷汗を伴う場合
- ろれつが回らない、片側の手足が動かしにくい、しびれる場合
- 視野の異常、意識がぼんやりする場合
- 動悸、脈の乱れ、失神しそうな感じがある場合
- 腎臓病、糖尿病、心臓病、脳卒中の既往がある場合
- 妊娠中または妊娠の可能性がある場合
- 降圧薬を飲んでいるがコントロールが不安定な場合
- 薬の副作用や飲み合わせが気になる場合
高血圧は、症状がなくても管理が必要です。
漢方は体質や随伴症状を整える選択肢の一つですが、降圧薬の代わりではありません。血圧が高い状態が続く場合は、内科・循環器内科などで相談してください。
参考・出典
- *① 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」
- *② 厚生労働省 e-ヘルスネット「栄養・食生活と高血圧」
- *③ 厚生労働省「生活習慣病予防」
- *④ PMDA 医療用医薬品 添付文書等情報検索
AI漢方診断へ
高血圧は、同じ「血圧が高い」状態でも、体質によって考え方が変わります。
ストレスで上がるのか、血流が滞っているのか、湿熱が充満しているのか、睡眠不足で陰が不足しているのか、加齢で腎が弱っているのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。
高血圧傾向に合う漢方を、体質から確認する
血圧、肩こり、頭痛、めまい、のぼせ、動悸、不眠、便秘、むくみ、冷え、夜間尿まで含めて確認します。
※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。高血圧には、生活習慣、加齢、肥満、塩分、睡眠不足、ストレス、腎臓病、内分泌疾患、睡眠時無呼吸、薬剤などが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。降圧薬、利尿薬、抗凝固薬、不整脈の薬、糖尿病薬などを使用中の方、妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方、心臓・腎臓・脳血管の病気がある方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。強い頭痛、胸痛、息苦しさ、冷汗、片側のしびれ・麻痺、ろれつが回らない、意識障害、急激な血圧上昇がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。