肌荒れに漢方|ニキビ・吹き出物・乾燥肌・赤みを体質別に考える

更新日:2026年7月23日監修:堀口和彦

ニキビや赤み、乾燥などの肌荒れに悩む女性のイメージ

赤いニキビが繰り返す。肌が乾燥してカサカサする。かゆみや赤みが続く。生理前やストレス時に悪化する。

肌荒れは、ニキビ、乾燥、湿疹、かぶれなどを含む幅広い表現です。漢方では病名だけで決めず、赤み・熱感、乾燥、皮脂、かゆみ、月経、便通、胃腸、冷え、睡眠、ストレスを合わせて確認します。

ニキビ・吹き出物赤み・熱感乾燥・かゆみ生理前悪化ストレス・睡眠

肌荒れの状態と漢方薬の比較

肌の状態 体質の見方 処方例 医療面で確認すること
赤く腫れるニキビ、膿みやすい吹き出物 湿熱・血瘀 清上防風湯荊芥連翹湯 結節・嚢胞、強い痛み、瘢痕、感染
乾燥、粉ふき、かゆみ 陰虚・血虚 当帰飲子温清飲 アトピー、接触性皮膚炎、薬疹
生理前の顎ニキビ、跡や色素沈着 血瘀・気滞 桂枝茯苓丸料加味逍遙散 月経不順、不正出血、妊娠可能性
ストレス時の赤み・かゆみ・掻き壊し 気滞 柴胡加竜骨牡蛎湯抑肝散 不眠、強い不安、使用中の薬
ジュクジュク、分泌物、汗で悪化 湿痰・湿熱 十味敗毒湯消風散 皮膚感染、黄色いかさぶた、発熱

処方名は比較例です。肌荒れの病名や見た目だけで決めず、持病・服用薬・妊娠可能性を含めて医師または薬剤師が確認します。

漢方より皮膚科・医療機関での確認を優先する状態

次の状態では、自己判断で漢方薬や化粧品を追加せず、医療機関へ相談してください。

  • 赤みや腫れが急速に広がる、強い痛み、発熱、膿、黄色いかさぶたがある
  • 顔・まぶた・唇・舌が急に腫れる、息苦しい、飲み込みにくい
  • 水疱、皮膚の剥離、口や目など粘膜のただれがある
  • しこりのようなニキビ、瘢痕、色素沈着が増えている
  • イソトレチノイン、経口抗菌薬、全身ステロイド、免疫を調整する薬で治療中

肌荒れと全身の状態をまとめて確認する

ニキビ、乾燥、赤み、かゆみだけでなく、月経、便通、胃腸、冷え、睡眠、ストレスも確認します。

AI漢方診断であなたの漢方を見つける

KanpoNow AI漢方診断データで見る肌荒れ

AI診断では「肌荒れ」と「ニキビ吹き出物が多い」を別項目で集計しています

2026年6月25日時点の直近30日では、AI漢方診断7,579件のうち「肌荒れ」は271件・約4%でした。体質チェックの「ニキビ吹き出物が多い」は993件・約13%でした。

7,579件

直近30日間のAI漢方診断件数

271件

「肌荒れ」を症状として選択・約4%

993件

「ニキビ吹き出物が多い」に該当・約13%

平均38歳

該当者は女性92%、男性8%

AI診断データの上位体質

「ニキビ吹き出物が多い」と回答した方では、血瘀31%、気滞16%、陰虚13%、湿痰13%、気虚10%でした。これは相談データとは別母集団であり、割合を直接比較しません。

堀口先生の相談・初期処方選定データ

堀口和彦先生による過去の漢方相談・処方選定データを整備した『肌荒れ症例』から、ニキビ・吹き出物、乾燥、赤み、かゆみなどが主訴として分類された全30件を整理しました。

体質、併発症状、漢方薬は1人に複数記録される場合があります。

30件

原文確認済みの公開相談群

30件

初期処方選定を確認できた群

26件

女性。男性は4件

32.6歳

平均年齢。範囲は18~53歳

一緒に確認された症状・背景

ニキビ・吹き出物・毛穴

24件・80.0%
顔・頭皮・胸・背中

24件・80.0%
赤み・熱感・炎症

13件・43.3%
冷え・のぼせ・発汗

10件・33.3%
月経・PMS・ホルモン変動

10件・33.3%
ストレス・睡眠

9件・30.0%

分母30件。1人に複数の症状・背景が記録されるため、合計は100%を超えます。

8体質の集計

血瘀

12件・40.0%
湿痰

12件・40.0%
湿熱

11件・36.7%
気虚

10件・33.3%
陰虚

9件・30.0%
陽虚

4件・13.3%
気滞

2件・6.7%
血虚

1件・3.3%

分母30件。体質は複数該当です。AI診断データの体質割合とは別母集団です。

初期回答で選定された漢方薬

荊芥連翹湯

10件・33.3%
清上防風湯

10件・33.3%
桂枝茯苓丸料

3件・10.0%
柴胡桂枝乾姜湯

3件・10.0%
温経湯

3件・10.0%
白虎加人参湯

3件・10.0%

分母30件。最大2処方を集計。注文履歴や効果の順位ではありません。

統計・処方集計・代表相談例を分離しています。

公開相談群30件、初期処方選定確認群30件、代表相談例6件は別管理です。代表相談例はグラフの分母・分子に使用していません。

肌荒れの代表相談例

原文の個人情報、改善経過、効果を保証する表現、治療歴の不要な詳細を削除し、相談時の状態と初期回答で確認された漢方薬を要約しています。

赤みと乾燥・かゆみが重なる肌荒れ

21歳女性|相談データを公開用に要約

頬の赤みと吹き出物に加え、首と腕のカサつき、かゆみを相談。乾燥だけでなく熱感もある皮膚状態として確認されました。

ニキビ・吹き出物・毛穴赤み・熱感・炎症乾燥・カサつき・バリア低下かゆみ・掻破

初期回答で確認された漢方薬:黄連阿膠湯当帰飲子

顎・フェイスラインの赤く痛いニキビ

24歳女性|相談データを公開用に要約

しこりのように赤く痛むニキビと跡、生理周期の乱れを相談。皮膚症状と月経背景を合わせて初期処方が検討されました。

ニキビ・吹き出物・毛穴赤み・熱感・炎症顔・頭皮・胸・背中

初期回答で確認された漢方薬:荊芥連翹湯温経湯

ほかの代表相談例4件を見る

ニキビ・肌荒れと花粉症が重なる例

27歳男性|相談データを公開用に要約

デスクワークとストレスを背景に、ニキビと肌荒れを相談。花粉症も確認され、皮膚と鼻の状態を合わせて整理されました。

ニキビ・吹き出物・毛穴ストレス・睡眠鼻炎・喘息などアレルギー併存

初期回答で確認された漢方薬:清上防風湯荊芥連翹湯

頬から顎のニキビと夜間のほてり

25歳女性|相談データを公開用に要約

頬から顎のニキビ、睡眠中の全身の熱感、胃のむかつきやガスを相談。月経・胃腸・熱感を含めて確認されました。

ニキビ・吹き出物・毛穴赤み・熱感・炎症顔・頭皮・胸・背中月経・PMS・ホルモン変動

初期回答で確認された漢方薬:白虎加人参湯清上防風湯

生理前に顔がかゆく熱を持つ肌荒れ

36歳女性|相談データを公開用に要約

生理前の1週間に顔のかゆみと熱感が強くなり、生理が始まると落ち着く状態を相談。便秘と寝汗も一緒に確認されました。

かゆみ・掻破顔・頭皮・胸・背中月経・PMS・ホルモン変動胃腸・便通

初期回答で確認された漢方薬:白虎加人参湯桃核承気湯

手の乾燥・湿疹とかゆみ、足元の冷え

52歳女性|相談データを公開用に要約

手を中心とする乾燥、湿疹、かゆみと、足元の冷えを相談。乾燥と分泌物を伴う皮膚状態を分けて初期処方が検討されました。

乾燥・カサつき・バリア低下かゆみ・掻破冷え・のぼせ・発汗化粧品・洗剤・接触刺激

初期回答で確認された漢方薬:当帰飲子消風散

肌荒れを漢方の8体質から見る

同じ「肌荒れ」でも、赤み、乾燥、皮脂、かゆみ、月経、胃腸、冷え、ストレスによって見方が変わります。体質は1つに限定せず、複数が重なる前提で確認します。

ストレス・緊張で悪化する赤み・吹き出物型

気滞(きたい)

ストレスや睡眠不足の時に赤み、かゆみ、顎まわりの吹き出物が増える状態を確認します。

気滞(きたい)の体質イメージ
一緒に確認することイライラ、不安、胸や喉のつかえ、首肩こり、月経前悪化
比較される処方例柴胡加竜骨牡蛎湯加味逍遙散抑肝散
皮膚を養う血が不足する乾燥・修復低下型

血虚(けっきょ)

皮膚の色つや、乾燥、傷やニキビ跡の残りやすさ、疲労や月経の状態を確認します。

血虚(けっきょ)の体質イメージ
一緒に確認することカサカサ、粉ふき、爪の弱り、めまい、疲れやすさ
比較される処方例当帰飲子当帰芍薬散温経湯
潤い不足に熱感が重なる乾燥型

陰虚(いんきょ)

乾燥しているのに赤みやほてりがあり、夜間や入浴後にかゆみが強くなる状態を確認します。

陰虚(いんきょ)の体質イメージ
一緒に確認すること口渇、寝汗、手足の熱感、乾燥、刺激への敏感さ
比較される処方例温清飲黄連阿膠湯白虎加人参湯
繰り返すニキビ・赤み・色素沈着型

血瘀(けつお)

同じ場所に繰り返すニキビ、赤みや跡が残る状態、生理前の悪化や冷えのぼせを確認します。

血瘀(けつお)の体質イメージ
一緒に確認すること顎・フェイスライン、ニキビ跡、シミ、肩こり、経血の塊
比較される処方例桂枝茯苓丸料桃核承気湯清上防風湯
胃腸と回復力が弱い長引く肌荒れ型

気虚(ききょ)

疲労や胃腸虚弱があり、皮膚の修復が遅い、刺激に負けやすい状態を確認します。

気虚(ききょ)の体質イメージ
一緒に確認すること疲れやすい、食欲不振、汗をかきやすい、治りにくい
比較される処方例補中益気湯六君子湯人参養栄湯
皮脂・水分停滞・胃腸が重なる型

湿痰(しったん)

皮脂や毛穴づまり、むくみ、胃もたれ、便通の乱れが肌荒れと重なる状態を確認します。

湿痰(しったん)の体質イメージ
一緒に確認すること脂っぽさ、膿みやすさ、むくみ、胃もたれ、だるさ
比較される処方例十味敗毒湯消風散六君子湯
冷えと代謝低下が重なる回復の遅い型

陽虚(ようきょ)

手足や下腹部の冷え、胃腸の弱り、疲労があり、肌の回復が遅い状態を確認します。

陽虚(ようきょ)の体質イメージ
一緒に確認すること冷え、軟便、むくみ、疲労、朝のだるさ
比較される処方例温経湯当帰芍薬散柴胡桂枝乾姜湯
赤く腫れる・脂っぽい・膿みやすい型

湿熱(しつねつ)

赤み、熱感、皮脂、膿を伴うニキビや、汗・飲酒・夜更かしで悪化する状態を確認します。

湿熱(しつねつ)の体質イメージ
一緒に確認すること赤いニキビ、熱感、脂っぽさ、膿、便秘、口の苦さ

肌荒れで生活と治療状況を確認するポイント

洗いすぎと摩擦

強い洗浄、スクラブ、繰り返すピーリング、タオルの摩擦でバリアが傷つくことがあります。刺激の少ない洗浄と保湿を基本にします。

ニキビをつぶさない

繰り返し触る、押す、つぶす行為は炎症や瘢痕、色素沈着につながるため避けます。

月経・睡眠・ストレス

悪化する時期を記録し、生理前、夜更かし、仕事の緊張との関連を確認します。

便通と胃腸

便秘、下痢、胃もたれ、食欲不振がある場合は、皮膚だけでなく胃腸の状態も相談時に伝えます。

化粧品・洗剤・金属

新しい化粧品、シャンプー、洗剤、マスク、アクセサリーの使用時期と肌荒れの開始時期を確認します。

治療薬を自己中止しない

皮膚科の外用薬や内服薬は、自己判断で中止・減量せず、漢方薬を検討する際も医師・薬剤師へ共有します。

よくある質問

肌荒れには、どの漢方薬が使われますか?

荊芥連翹湯、清上防風湯、桂枝茯苓丸料、当帰飲子、温清飲、加味逍遙散、十味敗毒湯、消風散などが比較されます。ただし、赤く腫れるニキビか、乾燥してかゆいか、生理前に悪化するか、ジュクジュクするか、便通、胃腸、冷え、睡眠、月経、持病、服用薬によって判断が変わります。

肌荒れで、皮膚科を早めに受診した方がよい症状は何ですか?

強い痛み、急速に広がる赤みや腫れ、膿や黄色いかさぶた、発熱、顔・まぶた・唇の急な腫れ、水疱、粘膜のただれ、目の痛みや見えにくさがある場合は、漢方選びより医療機関での確認を優先してください。

ニキビと、乾燥やかゆみを伴う肌荒れは同じように考えますか?

同じようには考えません。ニキビでは毛穴、皮脂、炎症、赤み、膿、跡を確認し、乾燥やかゆみでは皮膚バリア、外用薬、接触刺激、アレルギー、入浴や保湿を確認します。複数の皮膚症状が重なる場合もあります。

乾燥してかゆい肌荒れでは、どの体質を確認しますか?

漢方では陰虚や血虚を中心に、冷えや回復力低下を伴う陽虚・気虚も確認します。ただし、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、薬疹などの診断が必要な場合があるため、症状が続くときは皮膚科へ相談してください。

生理前にニキビや吹き出物が悪化する場合は、どのように考えますか?

月経周期との関連、顎やフェイスラインなどの部位、便秘、むくみ、冷えのぼせ、イライラを確認します。漢方では血瘀や気滞などを比較しますが、月経不順や不正出血が続く場合は婦人科での確認も大切です。

皮膚科の塗り薬や抗アレルギー薬と漢方薬は併用できますか?

併用される場合はありますが、自己判断で処方薬を中止しないでください。ステロイド外用薬、保湿剤、抗菌薬、抗アレルギー薬、ホルモン薬など、使用中の薬を医師または薬剤師へ伝えて、重複や副作用を確認します。

イソトレチノインや抗菌薬でニキビ治療中でも、漢方薬を追加できますか?

専門治療中の方は自己判断で追加しません。イソトレチノイン、経口抗菌薬、全身ステロイド、免疫を調整する薬などを使用中の場合は、治療内容、妊娠可能性、肝機能などの確認が必要なため、主治医と薬剤師へ相談してください。

子ども、妊娠中、授乳中でも肌荒れの漢方薬を使えますか?

年齢、体重、妊娠週数、授乳状況、皮膚の状態、使用中の薬によって判断が異なります。小児、妊娠中・妊娠の可能性がある方、授乳中の方は自己判断で開始せず、皮膚科、産婦人科、小児科または薬剤師へ相談してください。

AI漢方診断データと、相談データの割合は比較できますか?

直接比較できません。KanpoNow AI漢方診断データと、堀口和彦先生の過去の相談・初期処方選定データは別母集団です。今回の原文確認済み相談群は30件、初期処方選定確認群は30件で、それぞれの母数を明記して集計しています。

AI漢方診断では、肌荒れについて何を確認しますか?

ニキビ、吹き出物、赤み、熱感、乾燥、かゆみ、ジュクジュク、部位、ニキビ跡、月経周期、ストレス、睡眠、便通、胃腸、冷え、発汗、アレルギー、化粧品や洗剤、外用薬・内服薬の使用状況を確認します。受診を優先すべき所見がある場合は医療機関をご案内します。

参考・出典

スマートフォンでAI漢方診断を利用するイメージ

肌荒れに合う漢方を、体質から確認する

ニキビ、吹き出物、赤み、乾燥、かゆみ、生理前悪化、便通、胃腸、睡眠、ストレス、使用中の薬まで含めて確認します。

あなたに合う漢方がわかる、KanpoNowのAI漢方診断。

※本ページは一般的な情報提供を目的とし、診断・治療・服薬指示を行うものではありません。肌荒れには、尋常性痤瘡、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、じんましん、感染症、薬疹などが関係する場合があります。強い痛み、急速に広がる赤み・腫れ、発熱、膿、水疱、粘膜障害、顔や唇の急な腫れ、呼吸困難、目の痛み・視力低下がある場合は速やかに医療機関へ相談してください。妊娠中・授乳中、小児、持病・服薬がある方は自己判断で漢方薬を開始・中止せず、医師または薬剤師にご相談ください。

監修者プロフィール
堀口和彦

堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師

光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。

著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。