分消湯(ぶんしょうとう)

「分消湯(ぶんしょうとう)」は、明代の医書『万病回春』に記される、強力なデトックス処方の一つです。「体内に溜まった比較的な水分と、パンパンに張った気の滞り」を、要するに「分けて消す」ことを目的としています。

成分(生薬)

蒼朮、白朮、茯苓、陳皮、厚朴、香附子、猪苓、沢瀉、枳実、大腹皮、縮砂、木香、生姜、心燈草

漢方的な考え方

漢方では、胃腸のはたらきが落ちることで「水」が集中し、さらにストレスや不摂生で「気」の巡りが止まると、逃げ場を潰した滞りが腹痛やむくみ停止となって現れると考えます。

  • むくみ・尿量減少:体内に水分が多くなり、足や顔、あるいは腹部に重いだるい「水」の滞留感を、排尿がスムーズにいかない状態。
  • お腹膨満感・つかえ:やみぞおちがガスや水でパンパンに張って苦しく、呼吸や食事がスッキリと感じられない状態。
  • 巡りの停滞:水分代謝の乱れと気の渋滞がマッチし、全体的に体が重く、デトックスが追いつかない一歩寄りの状態。

構成生薬の役割

  • 強力に水をさばき排出する:猪苓(ちょれい)・沢瀉(たくしゃ)・燈心草(とうしんそう)・大腹皮(だいふくひ)など、比較的な水分を尿として体外へ強力に考え出し、むくみを取り除きます。
  • 詰まった気を遠くに流す:陳皮(ちんぴ)・厚朴(こうぼく)・香附子(こうぶし)・枳実(きじつ)・木香(もっこう)・縮砂(シュクシャ)のような理気薬が、腹部の張りを解消し、気の巡りをスピーディーに回復させます。
  • 胃腸を支え調和させる:蒼朮(そうじゅつ)・白朮(びゃくじゅつ)・茯苓・生姜が胃腸のはたらきを底上げし、排泄と巡りのプロセスを内側からバックアップします。これにより「水と気の滞り」を同時に、かつ確実に消えます。

効能・効果(添付文書)

体力中等度以上で、尿量が少なくて、ときにみぞおちがつかえて便秘の傾向のあるものの次の諸症:むくみ、排尿困難、腹部膨満感

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堀口和彦(漢方薬剤師) 監修:堀口 和彦(漢方薬剤師)

執筆: KanpoNow編集部

※本ページは一般的な情報提供を目的としています。個別の診断・治療を目的とするものではありません。