口内炎に漢方|繰り返す・痛い・疲れるとできる口内炎を体質別に考える
監修:堀口和彦|更新日:2026-06-26
疲れるとすぐに口内炎ができる。いくつもできて痛くて食べられない。治ったと思ったら、また別の場所にできる。
口内炎は、口の中の粘膜に起こる炎症です。アフタ性口内炎のように数日から1〜2週間ほどで自然に改善するものもありますが、ウイルス、カンジダ、物理的刺激、薬剤、全身疾患、免疫力低下などが関係することもあります。
漢方では、口の中の粘膜を「全身の状態を映す鏡」と見ます。口内炎の背景が、胃腸にこもった熱なのか、口腔粘膜を潤す陰の不足なのか、疲労による気虚なのか、血流や粘膜修復の低下なのかによって、考え方が変わります。
KanpoNowの診断データでは、口内炎を訴えた方は63件で、陰虚、血瘀、気虚が上位でした。口内炎というと胃熱や湿熱のイメージもありますが、実際には潤い不足、血流の滞り、疲労による修復力低下が重なっている方も少なくありません。
KanpoNow診断データで見る口内炎の傾向
7,497件
KanpoNowで行われたAI漢方診断の件数です。
63件・1%
症状ランキングでは43位でした。
女性94%・平均48歳
40代46%、50代29%が中心でした。
40〜50代が中心
疲労、乾燥、ストレス、胃腸、睡眠を合わせて見る年代です。
陰虚 27%
体を潤す陰液が不足し、口腔粘膜が乾燥し、炎症を起こしやすい体質です。
血瘀 16%
血の巡りが滞り、粘膜の炎症や修復の遅れ、赤みや慢性化につながりやすい体質です。
気虚 13%
疲労や胃腸虚弱により、免疫力と粘膜修復力が落ち、口内炎を繰り返しやすい体質です。
湿痰11%・血虚11%
胃腸の湿、粘膜を養う血の不足も、口内炎の背景として確認します。
あなたの口内炎は、胃熱型でしょうか。潤い不足型でしょうか。疲労で繰り返すタイプでしょうか。
痛み、赤み、乾燥、便秘、胃もたれ、疲労、睡眠、ストレスまで含めて確認します。
AI漢方診断で口内炎体質を確認する目次
口内炎とは
口内炎とは、口の中の粘膜に起こる炎症の総称です。頬の内側、舌、歯ぐき、唇の内側、のどに近い部分などにできることがあります。もっともよく見られるものにアフタ性口内炎があり、白っぽい潰瘍の周囲が赤くなり、痛みを伴うことがあります。
口内炎には、傷ややけど、歯や入れ歯による刺激、ウイルス、カンジダ、アレルギー、栄養不足、ストレス、免疫力低下、薬剤、全身疾患などが関係することがあります。強い痛みや長引く口内炎、何度も繰り返す場合は、医療機関での確認が必要です。
口内炎は、単なる口の傷とは限りません。
2週間以上治らない、急に多発する、発熱を伴う、白い苔が広がる、飲食ができない、出血する場合は、歯科・口腔外科・耳鼻咽喉科などで相談してください。
口内炎が起こる基本メカニズム
漢方では、口内炎を「胃腸の熱が上にのぼる」「口腔粘膜の潤いが不足する」「気血が不足して修復力が落ちる」「ストレスで気が滞り熱を生む」といった形で整理します。
睡眠不足、過労、加齢、口の乾燥により、粘膜の潤いが不足し、炎症や痛みが起こりやすくなります。
暴飲暴食、脂っこい食事、飲酒、便秘で胃腸に熱がこもり、口腔粘膜に炎症として現れます。
疲労や胃腸虚弱で免疫力と修復力が落ち、口内炎が治りにくく、繰り返しやすくなります。
口内炎では、痛みの強さ、赤み、熱感、口の乾燥、便秘、胃もたれ、下痢、疲労、睡眠、ストレス、口臭、口のネバつき、再発頻度を合わせて確認します。
漢方では「胃熱・陰虚・気虚」から見る
口の中は、胃腸、心、脾、肺、腎の状態が現れやすい場所と考えます。痛く赤い口内炎は熱、繰り返す口内炎は気虚や血虚、乾燥してしみる口内炎は陰虚、便秘や口臭を伴う口内炎は湿熱・胃熱を確認します。
| 口内炎の出方 | 漢方で見たい背景 | よくある体質 |
|---|---|---|
| 口が乾く、しみる、空咳、ほてり | 粘膜を潤す陰液が不足している | 陰虚 |
| 赤い、痛い、便秘、口臭、胃熱 | 胃腸に熱がこもり、上にのぼっている | 湿熱・胃熱 |
| 疲れるとできる、治りにくい、繰り返す | 気が不足し、免疫力と粘膜修復力が落ちている | 気虚 |
| ストレス後にできる、胸やけ、胃痛、下痢 | 気滞が熱を生み、胃腸の働きを乱している | 気滞 |
| 赤みが残る、慢性化、ニキビ、肩こり | 血の巡りが滞り、炎症の回復が遅れている | 血瘀 |
| 口腔粘膜が弱い、顔色が悪い、貧血気味 | 血が不足し、粘膜を養えない | 血虚 |
口内炎を体質別に見る
口内炎では、陰虚、血瘀、気虚がKanpoNowデータの上位でした。さらに、胃熱・湿熱、気滞、血虚、湿痰を加えて、痛み・乾燥・便通・疲労・ストレスの状態から体質を見ます。
陰虚
潤い不足で粘膜が乾き、痛みや炎症が起こりやすいタイプです。
血瘀
血流が滞り、口内炎の赤みや治りにくさ、再発に関係しやすいタイプです。
気虚
疲れると口内炎ができ、治りにくく、繰り返しやすいタイプです。
湿熱
胃腸に熱がこもり、赤く痛い口内炎、口臭、便秘を伴いやすいタイプです。
気滞
ストレスで胃腸が乱れ、胸やけ、胃痛、下痢、口内炎につながりやすいタイプです。
血虚・湿痰
粘膜を養う力の不足や胃腸の停滞が、口内炎の土台になることがあります。
陰虚(いんきょ)体質の口内炎
陰虚は、体を潤し冷ます陰液が不足しやすい体質です。口内炎では、口の中が乾く、しみる、痛い、口が渇く、空咳やほてりを伴う状態として現れます。
病態の考え方
口の中の粘膜は、唾液や津液によって守られています。睡眠不足、過労、加齢、口呼吸、乾燥によって潤いが不足すると、粘膜の防御力が落ち、口内炎ができやすくなります。
見られやすい症状
- 口が乾きやすい
- 口内炎がしみる、痛い
- 空咳、のどの乾燥がある
- 手足のほてり、寝汗がある
- 夜更かしや疲労で悪化する
- 目や皮膚も乾きやすい
漢方の考え方・処方例
体にこもった熱が上にのぼり、のぼせ、イライラ、不眠、赤み、炎症を伴う場合には、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などが検討されることがあります。
胃や肺に熱がこもり、口内炎、口臭、歯肉の腫れ、口の乾燥を伴う場合には、甘露飲(かんろいん)などを考えることがあります。
のどの腫れや痛み、口の中の炎症、かぜに伴う口腔・咽頭の不調では、駆風解毒湯(くふうげどくとう)なども候補になります。
乾いた咳、痰が切れにくい咳、のどの乾燥、口の渇きを伴う場合には、麦門冬湯(ばくもんどうとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
陰虚タイプでは、夜更かし、飲酒、辛いもの、過度な発汗で粘膜の乾燥が悪化しやすくなります。白湯や温かいお茶を少量ずつ含み、睡眠を優先しましょう。
血瘀(けつお)体質の口内炎
血瘀は、血の巡りが滞りやすい体質です。口内炎では、赤みが残る、治りにくい、繰り返す、顔の赤みやニキビ、肩こり、冷えのぼせを伴うことがあります。
病態の考え方
血流が滞ると、粘膜の炎症が回復しにくくなります。ストレスや睡眠不足で上半身に熱がこもり、口の中や顔に炎症として現れることもあります。
見られやすい症状
- 口内炎が治りにくい
- 赤みや痛みが残る
- 鼻や口まわりにニキビが出やすい
- 肩こり、首こりが強い
- 冷えのぼせがある
- ストレスや睡眠不足で悪化する
漢方の考え方・処方例
血の巡りが悪く、冷えのぼせ、肩こり、月経不調、肌荒れを伴う場合には、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)などが検討されることがあります。
便秘、のぼせ、下腹部の張り、血の滞りを伴う場合には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)などを考えることがあります。
頭部や顔面の熱、ニキビ、赤み、炎症を伴う場合には、清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)なども候補になります。
体にこもった熱が上にのぼり、のぼせ、イライラ、不眠、赤み、炎症を伴う場合には、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
血瘀タイプでは、首・肩・顔まわりの血流を整えることが大切です。入浴、肩甲骨まわりの運動、軽い有酸素運動で巡りを改善しましょう。
気虚(ききょ)体質の口内炎
気虚は、体を動かすエネルギーである気が不足しやすい体質です。口内炎では、疲れるとできる、治りにくい、繰り返す、胃腸が弱い、風邪をひきやすい状態として現れます。
病態の考え方
気が不足すると、免疫力と粘膜修復力が落ちます。胃腸が弱く、食べ物から十分な気血を作れない方では、口内炎が治りにくく、疲労時に再発しやすくなります。
見られやすい症状
- 疲れると口内炎ができる
- 治ってもすぐ繰り返す
- だるい、疲れやすい
- 食欲がない、胃腸が弱い
- 風邪をひきやすい
- 声が小さい、汗をかきやすい
漢方の考え方・処方例
胃腸の働きを高めて気を補い、疲労、だるさ、体力低下、反復する不調を伴う場合には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが検討されることがあります。
胃腸の弱り、不眠、不安、血色の悪さ、疲労を伴う場合には、加味帰脾湯(かみきひとう)などを考えることがあります。
気力と体力が落ち、疲労感、顔色の悪さ、回復力低下を伴う場合には、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)なども候補になります。
胃腸が弱く、食欲不振、胃もたれ、水分停滞を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
気虚タイプでは、睡眠不足と食事不足が再発の引き金になります。口内炎ができた時期は無理をせず、温かく消化の良い食事と休息を優先しましょう。
湿熱(しつねつ)体質の口内炎
湿熱は、余分な水分や老廃物に熱が加わった体質です。口内炎では、赤く痛い、いくつもできる、口臭、口の苦味、便秘、尿量が少ない、胃腸炎や下痢を伴うことがあります。
病態の考え方
暴飲暴食、飲酒、脂っこい食事、甘いもの、便秘が続くと、胃腸に熱がこもります。熱は上にのぼりやすく、口腔粘膜に炎症として現れます。
見られやすい症状
- 赤く痛い口内炎ができる
- 口臭や口の苦味がある
- 便秘がち
- 尿量が少ない
- 胸やけ、胃もたれがある
- 脂っこい食事や飲酒で悪化する
漢方の考え方・処方例
口渇があり、尿量が少なく、便秘しやすく、口内炎、じんましん、湿疹などの熱と湿を伴う場合には、茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)などが検討されることがあります。
胃腸に熱がこもり、下痢や急性胃腸炎のような状態とともに口内炎が出る場合には、葛根黄連黄芩湯(かっこんおうれんおうごんとう)などを考えることがあります。
腹部に脂肪が多く、便秘、のぼせ、むくみ、湿熱傾向を伴う場合には、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)なども候補になります。
便秘、のぼせ、下腹部の張り、血の滞りを伴う場合には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
湿熱タイプでは、便秘、飲酒、脂っこい食事、甘いもの、夜食で炎症が長引きます。口内炎が痛い時期は、胃腸を休ませ、便通を整えましょう。
気滞(きたい)体質の口内炎
気滞は、ストレスや緊張で気の巡りが滞りやすい体質です。口内炎では、ストレス後にできる、胸やけ、胃痛、胃のつかえ、下痢や軟便、イライラを伴うことがあります。
病態の考え方
ストレスで気が滞ると、胃腸の働きが乱れます。気滞が熱を生むと胃熱となり、暴飲暴食が加わることで口腔粘膜に炎症として出やすくなります。
見られやすい症状
- ストレスが続くと口内炎ができる
- 胸やけ、胃痛がある
- みぞおちがつかえる
- 下痢や軟便を伴う
- イライラしやすい
- 食べすぎ、飲みすぎで悪化する
漢方の考え方・処方例
胃にこもった熱が上に現れ、胸やけ、胃痛、口内炎を伴う場合には、黄連湯(おうれんとう)などが検討されることがあります。
胃のつかえ、みぞおちの熱感、口内炎、下痢や軟便を伴う場合には、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などを考えることがあります。
喉のつかえ感、不安、気分のふさぎ、胸の詰まりを伴う場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)なども候補になります。
神経の高ぶり、イライラ、不眠、筋肉の緊張を伴う場合には、抑肝散(よくかんさん)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
気滞タイプでは、ストレスから食べすぎ・飲みすぎに走ると胃熱が強まります。まず胃腸を休め、腹式呼吸、散歩、入浴で気の巡りを整えましょう。
血虚(けっきょ)体質の口内炎
血虚は、体を養う血が不足しやすい体質です。口内炎では、口腔粘膜が弱い、疲れやすい、顔色が悪い、めまい、髪や爪の弱り、睡眠不足を伴うことがあります。
病態の考え方
粘膜は血によって養われます。血が不足すると、口の中の粘膜の修復力が落ち、刺激に弱くなります。食事制限、睡眠不足、月経、疲労が重なる方では血虚を確認します。
見られやすい症状
- 口内炎が治りにくい
- 顔色が悪い、貧血気味
- めまい、立ちくらみがある
- 髪や爪が弱い
- 肌や口が乾燥しやすい
- 不眠、不安を伴う
漢方の考え方・処方例
胃腸の弱り、不眠、不安、血色の悪さ、疲労を伴う場合には、加味帰脾湯(かみきひとう)などが検討されることがあります。
冷え症で貧血傾向があり、めまい、むくみ、月経不順を伴う場合には、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などを考えることがあります。
気力と体力が落ち、疲労感、顔色の悪さ、回復力低下を伴う場合には、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)なども候補になります。
皮膚がカサカサして色つやが悪く、のぼせや月経不順を伴う場合には、温清飲(うんせいいん)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
血虚タイプでは、睡眠不足、食事不足、目の酷使で粘膜修復が落ちやすくなります。温かい食事、たんぱく質、睡眠を意識しましょう。
湿痰(しったん)体質の口内炎
湿痰は、体内に余分な水分や胃腸の停滞が起こりやすい体質です。口内炎では、口の中がネバつく、胃もたれ、食欲不振、体の重さ、むくみ、舌苔が厚い状態を伴うことがあります。
病態の考え方
胃腸に湿が停滞すると、口の中にネバつきや不快感が出やすくなります。湿が熱を帯びると湿熱となり、口内炎の炎症や痛みにつながることがあります。
見られやすい症状
- 口の中がネバネバする
- 胃もたれ、食欲不振がある
- 体が重い
- むくみやすい
- 舌苔が厚い
- 甘いものや冷たい飲食で悪化する
漢方の考え方・処方例
胃腸に湿が停滞し、胃もたれ、食欲不振、腹部膨満感、口の不快感を伴う場合には、平胃散(へいいさん)などが検討されることがあります。
胃腸が弱く、食欲不振、胃もたれ、水分停滞を伴う場合には、六君子湯(りっくんしとう)などを考えることがあります。
胃のつかえ、みぞおちの張り、胃内停水、口の不快感を伴う場合には、茯苓飲(ぶくりょういん)なども候補になります。
水分の偏り、むくみ、頭重感、胃腸の停滞を伴う場合には、五苓散(ごれいさん)などを体質に応じて考えることもあります。
養生のポイント
湿痰タイプでは、甘いもの、冷たい飲み物、乳製品、食べすぎで胃腸に湿がたまりやすくなります。口内炎の時期は胃腸を休め、温かく軽い食事にしましょう。
口内炎の漢方薬は、乾燥・胃熱・疲労・便秘で変わります
口が乾いてしみるなら陰虚、赤く痛く便秘を伴うなら湿熱・胃熱、疲れると繰り返すなら気虚、ストレスや胃腸症状を伴うなら気滞を確認します。
便秘・ストレス・睡眠不足から見る口内炎
便秘と口内炎の関係
便秘があると、胃腸にこもった熱が下へ抜けにくくなり、上にのぼって口内炎として現れることがあります。口臭、口の苦味、赤く痛い口内炎、のぼせを伴う場合は、便通を確認します。
ストレスと胃熱
仕事や家庭のストレスが続くと、気が滞り、胃腸の働きが乱れます。ストレスから暴飲暴食や飲酒が増えると、胃熱が強まり、口内炎ができやすくなります。
睡眠不足と粘膜修復力の低下
口の中の粘膜は、睡眠中に修復されます。夜更かしや過労が続くと、陰虚や気虚が進み、粘膜が乾き、修復力が落ち、口内炎を繰り返しやすくなります。
口内炎は全身のSOSサインでもあります
口内炎は、口の中だけの問題ではなく、胃腸の負担、潤い不足、疲労、ストレス、便秘、血流低下を知らせるサインとして現れることがあります。繰り返す場合は、生活全体を見直しましょう。
口内炎を整える生活養生
1. 胃腸を休ませる
口内炎ができている時期は、脂っこい食事、辛いもの、アルコール、熱すぎる飲食を避け、消化の良い温かい食事を腹八分目にしましょう。
2. 便通を整える
便秘は、胃腸の熱を上に押し上げる原因になります。食物繊維、温かい水分、適度な運動、睡眠を整え、無理なく便通をつけましょう。
3. 睡眠を確保する
疲れると口内炎ができる方は、粘膜修復力が落ちています。口内炎が出た時期は「休め」のサインと考え、睡眠時間を確保しましょう。
4. 口の中を乾燥させない
口呼吸、睡眠中の乾燥、鼻づまりがあると、口腔粘膜が乾きやすくなります。白湯や温かいお茶を少量ずつ含み、必要に応じて加湿や鼻のケアも行いましょう。
5. 歯や入れ歯の刺激を確認する
同じ場所に繰り返しできる場合、歯の尖り、詰め物、入れ歯、歯ブラシの刺激が関係することがあります。歯科で確認してください。
6. 強い痛みや長引く場合は受診する
2週間以上治らない、何度も再発する、強い痛みで食べられない、発熱を伴う場合は、歯科・口腔外科・耳鼻咽喉科などで相談しましょう。
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よくある質問
口内炎には、どの漢方薬がよいですか?
口内炎だからといって、すべての方に同じ漢方薬が合うわけではありません。乾燥が強い場合は陰虚、赤く痛く便秘がある場合は湿熱・胃熱、疲れると繰り返す場合は気虚、ストレスや胃腸症状がある場合は気滞を考えます。
疲れると口内炎ができるのはなぜですか?
漢方では、疲労によって気が不足し、免疫力や粘膜修復力が落ちると考えます。睡眠不足、胃腸虚弱、食事不足が重なると、口内炎を繰り返しやすくなります。
口が乾いて口内炎ができる場合は、どの体質ですか?
口の乾燥、のどの渇き、空咳、ほてり、寝汗がある場合は、陰虚を考えることがあります。口呼吸、薬剤、シェーグレン症候群、糖尿病なども確認が必要です。
便秘と口内炎は関係しますか?
関係することがあります。便秘で胃腸の熱が下へ抜けにくいと、熱が上にのぼり、口内炎や口臭、口の苦味として現れることがあります。
口内炎を繰り返す場合、病院に行くべきですか?
繰り返す、2週間以上治らない、強い痛みがある、発熱、白い苔、出血、しこり、体重減少を伴う場合は、歯科・口腔外科・耳鼻咽喉科などで確認してください。
受診の目安
以下のような場合は、体質による口内炎と決めつけず、医療機関や歯科に相談してください。
- 2週間以上治らない口内炎がある場合
- 同じ場所に繰り返しできる場合
- 強い痛みで食事や水分が取れない場合
- 発熱、全身倦怠感、リンパ節の腫れを伴う場合
- 白い苔が広がる、こすっても取れにくい場合
- 口内炎が多数できる場合
- 出血、しこり、硬い潰瘍がある場合
- 抗がん剤、免疫抑制薬、ステロイドなどを使用中の場合
- 糖尿病、自己免疫疾患、血液疾患などの持病がある場合
- 妊娠中、授乳中、小児、高齢者の場合
長引く口内炎・繰り返す口内炎は、検査が必要なことがあります。
口腔カンジダ症、ヘルペス、手足口病、ベーチェット病、炎症性腸疾患、薬剤性口内炎、口腔がんなどが隠れることもあります。気になる場合は早めに相談してください。
参考・出典
- *① 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「口腔・咽頭の病気」
- *② MSDマニュアル プロフェッショナル版「口内炎」
- *③ 公益社団法人 日本口腔外科学会「口腔外科相談室」
- *④ PMDA 医療用医薬品 添付文書等情報検索
AI漢方診断へ
口内炎は、同じ「口の中が痛い」症状でも、体質によって考え方が変わります。
胃熱がこもっているのか、潤いが不足しているのか、疲労で免疫力が落ちているのか、便秘で熱が抜けないのか。まずは自分の体質を知ることが、漢方選びの第一歩です。
口内炎に合う漢方を、体質から確認する
痛み、赤み、乾燥、口の渇き、便秘、胃もたれ、下痢、疲労、睡眠、ストレスまで含めて確認します。
※本ページは一般的な情報提供を目的としたものであり、医師・歯科医師・薬剤師等の専門家による個別の医療アドバイスに代わるものではありません。口内炎には、アフタ性口内炎、ウイルス性口内炎、口腔カンジダ症、薬剤性口内炎、物理的刺激、全身疾患、免疫低下、まれに腫瘍性病変などが関係することがあります。漢方薬は体質や症状、持病、服薬状況によって適否が異なります。妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方、糖尿病・自己免疫疾患・血液疾患などがある方、抗がん剤・免疫抑制薬・ステロイドなどを使用中の方は、自己判断で服用・中止せず、事前に医師または薬剤師にご相談ください。2週間以上治らない、同じ場所に繰り返す、強い痛みで食事が取れない、発熱、出血、しこり、白い苔、多発する口内炎がある場合は、歯科・口腔外科・耳鼻咽喉科などを受診してください。
堀口 和彦 東洋医学・漢方薬剤師/鍼灸師
光和堂薬局 院長。埼玉県生まれ。東京理科大学薬学部卒、同大学院修士課程修了。総合漢方研究会 学術部員。元東京大学大学院医学系研究科 客員研究員。公益法人埼玉県鍼灸師会会員。さいたま市学校薬剤師(指扇中学校)。一般財団法人日本漢方連盟 会員。
著書に『やさしい漢方入門』(健友館)、『パプアニューギニアの薬草文化』(アボック社)、『体質で決まる漢方と養生‐気精血水‐』(万来舎)など。